サイバーエージェントを支える技術者たち

第12回 “エンジニア自らが発案/企画したソーシャルゲームをつくる!”――Ameba事業本部 モバイルゲームディビジョン 高市暁広

この記事を読むのに必要な時間:およそ 2 分

従来とは異なる,新しいゲームの形として「ソーシャルゲーム」が大きな注目を集めている。SNS上で提供されるソーシャルゲームは,同じゲームをプレイしているほかのユーザとのコミュニケーションに重点が置かれているのが特徴で,ゲームを通じて新たな人間関係を構築できる楽しさがある。

高市暁広氏

高市暁広氏

このソーシャルゲームの1つとして,サイバーエージェントが携帯電話向けに提供しているのが「忍者秘宝伝」だ。今回はこのゲームを企画/開発したAmeba事業本部 モバイルゲームディビジョンプロデューサーの高市暁広氏(新卒入社3年目)に話を聞いた。

エンジニア自らが携帯ゲームの企画を立案

―― どういったきっかけで企画をすることに?

もともと自分でサービスを企画したいと思っていたところ,弊社代表である藤田の「エンジニアでありながらサービスを企画できる人を育てたい」という言葉を耳にしたんです。それで私を含め数名でAmebaの新規サービスを社長に提案するという機会をもらいました。その際に提案したのが「忍者秘宝伝」でした。

このゲームを企画した理由としては,まず多くの人に遊んでもらえるゲームを開発することで,収益面でも会社に貢献したいということ。また,それ以前にAmebaで提供していたゲームが,ペット育成ゲームの「ブーシュカ」など,どちらかというと女性向けのものが多かったのですが,周りを見ているとゲームユーザに男性は多かったですし,業界全体的にも男性向けゲームの人気が高いと感じていました。

―― 忍者秘宝伝の企画で特に重視したポイントは?

ユーザ同士のコミュニケーションですね。ゲームはプレイヤーが忍者になってお宝を集めるというものですが,その宝をユーザ同士で戦って盗み合ったり,あるいは期間限定のイベントで忍者同士がチームを組み,協力して同じお宝を集めるなど,プレイヤー同士のやり取りを重視してデザインしました。

―― 開発はどのように?

本格的に開発が始まったのは2010年10月からで,私とビジュアル面のディレクション担当の2人です。プロジェクトマネジメントは私の担当だったのですが,難しかったのは,⁠必要な要素を洗い出し,それが最終的にどういった形になるのかをイメージして作業する」という部分です。しっかり自分の中でイメージができていないと,実際に作ってみたら「ここが足りなかった」とか,⁠これは直さなければならない」などといった事態が発生してしまいます。

―― リリース後はどういった作業を?

現在はエンジニアが1人増えたこともあり,開発よりも今後の展開や戦略を考えることを中心に時間を使っています。また,ユーザからの要望に対応したり,アイテムを追加したりという恒常的に発生する作業もあるので,リリース前に自分で開発していたころよりもむしろ忙しくなりましたね。さらに期間限定のイベントもこれまでに何度か実施しているのですが,同じものを続けるだけではユーザに飽きられてしまうので,その都度開発をしています。これもなかなか大変な作業です。

ここまでの話で印象的だったのは,社長の「エンジニアでありながら企画を立てられる人材を育てたい」という思いが,即座に結果に結びついていること。こうしたスピード感が,続々と魅力的なサービスを提供できるサイバーエージェントの魅力につながっているという印象を受けた。

続けて,サイバーエージェントへの入社を決めた理由や入社後の印象などを聞いた。

エンジニアになるまでとなってから

―― エンジニアとして働こうと決めたのは,いつごろから?

就職活動を始める少し前に,サイバーエージェントでインターンとして働く機会がありました。その期間中にもうひとりの学生と2人で,テキストを入力するとおもしろい文章を出力するというWebサービスを開発したのですが,自らが企画開発するというその経験がすごく楽しかったんです。就職活動をしている間はエンジニアだけではなく,企画や営業職にも興味があったので,ほかの会社も受けていました。そんな中,サイバーエージェントを受けたときに,エンジニアとして入ったほうが自分の強みを活かせるのではと言われたことで決意しました。

―― 入社後の研修期間は,どういった内容でしたか?

最初の1ヵ月は約100人の同期と一緒に,ビジネスマナーについて学んだりグループワークをしたりしました。その後,エンジニアは座学でJavaやデータベースなどの基本的な知識を学び,さらにエンジニア同士で新しいWebアプリケーションを作るというグループワークをしたのですが,そこでは図書管理システムを作りました。

―― 研修で学んだことと,実際に現場で求められる知識の違いは?

やっぱり全然違いますね。プログラミングの点で言えば,研修ではフレームワークを使って開発するという経験もほとんどなかったので。また,現場で開発しているのは当然ユーザが実際に使っているサービスなので,サービスを止めることなく,新しい機能を追加したり修正したりする必要があります。こういったところは,実際に現場に来て身をもって経験することで初めて理解できた部分です。

―― 今後の目標をお願いします。

ユーザ同士のコミュニケーションを活性化するようなサービス,実際にリアルな友達とコミュニケーションしながら楽しめるサービスを作ってみたいなと考えています。また,大きなサービスを作るためにはやはり大規模なチームで対応しなければならないと感じていて,そういった大きなチームのマネジメントにも興味がありますね。

「忍者秘宝伝」の運営に精力を傾けつつ,新しい企画に挑戦したいという高市氏の話を聞いていると,意欲的に業務に取り組んでいる様子がうかがえる。こうしたモチベーションの高い人たちが集まる環境の中でチャレンジできることは,サイバーエージェントで働くことの大きなメリットだと言えるのではないだろうか。

上司にインタビュー 渡辺雄作氏

画像

―― 高市さんは,一言で言うとどんな人?

自分の目標をしっかり持っているブレのない人だと思います。

―― 高市さんについて,「すごい!」と思うことは?

新卒で入社してから間もなく,Amebaのひとつのサービスを任せたのですが,すごい勢いでシステム全貌を把握していきました。本当に「えっ?もうそんなところまで?」みたいな印象です。その後,アメーバピグのシステムを一緒に開発しているときも,新卒とは思えないスピードで新機能を実装していましたし,気づけばシステムの基盤部分までしっかり理解していたのは驚きました。

現在担当しているモバイルゲームチームに配属になった際には,それまでの経験を活かして,アメーバピグで採用されている独自のフレームワークの部分を改造して,モバイルゲーム開発に組み込んでいたんです。特に技術の吸収力と応用力には目を見張るものがあります。

―― あえて苦言を入れるとしたら?

けっこう難しいかな?と思うような開発をお願いしても,快く「はい!」と引き受けて,開発中も基本的にポーカーフェイスなので,順調なのか困っているのかわからないときがある,というくらいでしょうか。

サイバーエージェント公式エンジニアブログ
URL:http://ameblo.jp/principia-ca
エンジニアの生の声を週替わりでお届け中!

著者プロフィール

川添貴生(かわぞえたかお)

株式会社インサイトイメージ代表取締役。企業サイトの構築及び運用支援のほか、エンタープライズ領域を中心に執筆活動を展開している。

メール:mail@insightimage.jp

コメント

コメントの記入