サイバーエージェントを支える技術者たち

第65回 ネイティブエンジニア育成プロジェクトに迫る!

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現場で使われる最先端の開発ノウハウを注入

─⁠─講義の内容で,とくに意識したことはありますか。

藤原:とにかく最先端のやり方を伝えるようにしました。たとえばAndroidであれば,2.x系から4.x系への移行の中でクラスがたくさん追加されていますよね。そのクラスの使い方など,できるだけ現状に即した最先端の内容を教えるということを重視しました。

─⁠─講義に取り組む中で,講師の方に質問したいという場面もあると思いますが,それにはどのように対応されていたのでしょうか。

原:実は当初の予定にはなかったのですが,2週間に1度,質問会を実施しました。受講生と講師が集まってフランクに食事をしつつ,聞きたいことがある人は各々講師に質問するというものです。それ以外の時間に,個人的に講師に質問する人も多かったようです。

藤原:質問の傾向は人によって本当にバラバラで,バックグラウンドによってつまずくポイントがこうも違うのかと驚きました。

伊藤:最初は,起動しなかったり,起動しても何も表示されないところから始まり(笑)⁠そこから徐々にレベルが上がっていくという感じでしたね。

─⁠─提出された課題へのレビューでは,どのような点を注意することが多かったのでしょうか。

伊藤:とりあえず目に見えて違うところ,たとえばC言語やJavaScriptの書き方になっている箇所に対しては,Objective-Cでの適切な書き方をひとつひとつ見せました。一方で,設計の観点からチェックすることもありましたし,その人に合わせて臨機応変に対応していました。

藤原:それと,GoogleやAppleが出しているガイドラインがあるので,その内容とずれていれば指摘しました。

9名のエンジニアが「ヘラネイティブ」“卒業”

─⁠─受講された方によって,習熟の度合いは違ったのでしょうか。

伊藤:すごく差がありましたね。一番優秀な人は,過去に経験があるんじゃないかと思うようなレベルで,驚きました。ただ,個人的な感覚では,3ヵ月ぐらいあればだいたいの流れをつかんで開発できるようになるのではないかと思っています。

藤原:トップレベルの卒業生は,提出してもらった内容のレベルが本当に高かったです。

原:本当にそうですね。早くネイティブアプリの開発チームに入ってほしいと言われるレベルの人もいました。

─⁠─実際の成果をどのようにとらえていますか。

原:今回は「重要な機能開発ができる」⁠⁠サポートありでサービス開発ができる」レベルを⁠卒業⁠と決めていたのですが,⁠ヘラネイティブ」の第1回では25名が受講して9名を卒業生として送り出すことができました(写真5)⁠

もちろん理想は全員が卒業できることなんですが,今回が1回目ということを考えると,9名の卒業生を出せたのは十分に大きな成果だったのではないでしょうか。講師の時間をもう少し割けば卒業生を増やせるかもしれませんが,そこは通常の業務とのバランスを考慮して調整していきたいです。

写真5 ⁠ヘラネイティブ」の卒業式(左)⁠25名が受講し,最終的に9名が卒業した

写真5 「ヘラネイティブ」の卒業式(左)。25名が受講し,最終的に9名が卒業した

写真6 2名の女性エンジニアも卒業証書の授与を受けた

写真6 2名の女性エンジニアも卒業証書の授与を受けた

─⁠─今後の「ヘラネイティブ」の展開について教えてください。

原:ひとまず第1回目で9名の卒業生を送り出すという成果を出せたので,2回目を行うことが決まりました。講義の内容は,1回目のフィードバックやプラットフォームの進化に合わせて変えていく予定です。