Eclipseプラグインを作ってみよう!

第4回 Eclipse Formsによる“Hello World!”

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拡張子“form”との関連付け

それでは実際に設定を行っていきましょう。⁠name (editor)⁠をクリックすると右側に詳細が表示されます。設定する項目については先ほどのヘルプに詳細が記述されています。

項目 必須説明
id エディターを一意に決めるためのIDを指定します
name エディターの名前を指定します
icon  エディターで使用されるアイコンを指定します。commandを使用する場合は必須ではありません
extensions 関連付ける拡張子を指定します
class  org.eclipse.ui.IEditorPartを実装したクラスを指定します。このクラスが実際のエディターになります
command 外部のエディターを指定します
launcher 外部のエディターを起動するためのランチャーを指定します
contributorClass エディターに特化したメニュー・ツールバーを提供するクラスを指定します
default 拡張子に対して,デフォルトのエディターにするかを指定します
filenames 特定のファイル名の場合のみ開くようにするときに指定します
symbolicFontName フォント名を指定します
matchingStrategy いくつかのエディター入力と指定されたエディター入力のマッチングを独自に行う場合に指定します

感覚的に理解できる項目がほとんどだと思います。それでは設定してみましょう。

「name」はエディターの名前です。今回はフォームデザイナーを作成するので,⁠Form Designer⁠とします。

「icon」は必須ではありませんが,⁠class」を指定した場合はこれを設定しないとエディターが認識されません。アイコンは16×16のGIFファイルであればなんでも構いません。ここではEclipseのアイコンを使うことにします。まず,プロジェクト直下にiconsフォルダーを作成します。次にエクスプローラーなど外部ファイラーでEclipseをインストールしたフォルダーのplugins\org.eclipse.sdk_3.3.1.r331_v20070904\eclipse.gifをiconsフォルダー以下にコピーし,⁠FormDesigner.gif⁠にリネームします(org.eclipse.sdkのバージョンは環境によって異なります⁠⁠。Eclipse上でF5キーを押下し,iconsフォルダー以下にFormDesigner.gifが存在することを確認します。⁠icon」は相対パスで指定できるので,⁠icons/FormDesigner.gif⁠とします。

「extensions」は,拡張子⁠form⁠のファイルのエディターとして起動したいので,⁠form⁠とします。

「class」はorg.eclipse.ui.IEditorPartインタフェースを実装したクラスを指定する必要がありますので,最初にクラスを作成します。リンクになっている「class:」をクリックし,スーパークラスが設定された状態の「新規 Java クラス」ダイアログを表示します。パッケージを⁠com.piece_framework.piece_ide.form_designer⁠⁠,名前を⁠FormDesignerEditor⁠とします。最後に[終了]ボタンをクリックし,クラスを作成します。

「command⁠⁠,⁠launcher」「class」と排他なので指定しません。

「contributeClass」は今はエディター固有のメニューやツールバーを作成しないので,指定しません。

「default」は,フォームデザイナーを拡張子⁠form⁠のデフォルトのエディターにしたいので,⁠true⁠にします。

「filenames⁠⁠,⁠symbolicFontName⁠⁠,⁠matchingStrategy」はすべて指定しません。

以上でorg.eclipse.ui.editors拡張の設定は完了です。

org.eclipse.ui.editors拡張の設定

org.eclipse.ui.editors拡張の設定

Eclipse アプリケーションの実行

これで準備が整いましたので,実際に動かしてみましょう。EclipseにはJavaアプリケーションやJUnitといったさまざまな実行環境が用意されています。Eclipseプラグインをテストするには,当然Eclipse自体の実行環境が必要となりますが,これも用意されています。それでは実行環境を作成してみましょう。

「実行」メニュー→⁠実行ダイアログを開く」をクリックし,⁠実行」ダイアログを表示します。左ペインの「Eclipse アプリケーション」を右クリックし,⁠新規」をクリックすると,実行環境が作成されます。

フォームデザイナー独自の実行環境を作成するため,名前を⁠FormDesignerEnv⁠とします。ワークスペースのロケーションはどこに置いても問題ありません。ここでは,⁠${workspace_loc}/runtime-FormDesignerEnv⁠とします。

フォームデザイナーの実行環境の作成

フォームデザイナーの実行環境の作成

[実行]ボタンをクリックして,Eclipseを起動します。

早速,適当なプロジェクトを作成し,⁠Test.form⁠という名前のファイルを作成しましょう。作成すると同時にファイルが開かれ,下記のエラーが表示されました。

Test.formを開くと表示されるエラー

Test.formを開くと表示されるエラー

エディターの初期化がでてきないためにエラーが出たようです。

エラーは出ましたが,拡張子⁠form⁠のエディターとして作成したプラグインのエディターが実行されていることを確認することができましたので,Eclipseアプリケーションの実行環境を閉じます。

著者プロフィール

松藤秀治(まつふじひではる)

Piece Frameworkのプログラマー。担当はEclipseのプラグインとして開発されているPiece Frameworkの統合開発環境Piece_IDE。2007年5月に株式会社アイテマンを設立。