iOSアプリと連携させて使えるデバイスたち

第1回 「konashi」とiOSアプリを連携させる

この記事を読むのに必要な時間:およそ 5 分

さまざまなセンサやアクチュエータを簡単に使う

konashi単体ですぐに試せるよう,前項ではkonashiに標準搭載されているLEDとスイッチを使ってiOSアプリを制御する方法を取り上げましたが,konashiは自分でセンサやアクチュエータを使用した回路を組んで接続することでよりその可能性を発揮するものです。

ただ,はんだづけは作業としてのハードルが高いし,ブレッドボード上に回線を組むにしても,相応の電気/電子の知識が必要になります。

そこで,ここではより簡単に,コネクタを挿すだけでセンサやアクチュエータを使用した回路を作成できるようになる拡張ボード「konashi GROVE拡張ボード」を紹介します。

拡張ボード

拡張ボード

ユカイ工学のプレスリリースには,

弊社製品konashiに対し,Seeed Studio社のモジュールキット GROVEの接続を可能にする拡張ボードです。これにより,電子工作初心者でもブロックを組み立てるような感覚で,ブレッドボードよりも簡単に回路を作成することができます。

とあります。

konashi本体同様,ユカイ工学のショップで購入することができます。税込2,980円です。

GROVE拡張ボードの使い方

ボードの準備としては,konashiの上に拡張ボードをかぶせるだけです。

GROVE拡張ボードの使い方

GROVE拡張ボードの使い方

ちょうどkonashiの上下10本ずつ端子に拡張ボードのピンが挿さるようになっています。注意点としては,ボード背面の『ユカイ』というロゴの向きを合わせること。

あとは,GROVEモジュールのコネクタをそれぞれデジタル/アナログの端子に挿すだけです。

コネクタを挿す(上から見たところ)

コネクタを挿す(上から見たところ)

たとえばデジタル端子に挿せるモジュールとしては,タッチセンサがあります。

タッチセンサ

タッチセンサ

このモジュールはタッチしている間,出力がHIGHになります。プログラムからの扱いとしては,前述したスイッチと同様,KONASHI_EVENT_UPDATE_PIO_INPUTイベントを監視し,タッチセンサを挿しているピン(拡張ボードのCN1はピンS1に相当)の値を読み取ればOKです。

またアナログ端子に挿して使うモジュールとしては,光センサがあります。

光センサ

光センサ

アナログ端子の値はそれぞれ端子ごとにイベント名が定義されており,AIO0の値の変化を読み取る場合は,KONASHI_EVENT_UPDATE_ANALOG_VALUE_AIO0を監視します。

[Konashi addObserver:self
            selector:@selector(analogInputUpdated)
                name:KONASHI_EVENT_UPDATE_ANALOG_VALUE_AIO0];

analogReadRequest:を呼んで読み取りをリクエストすると,

- (IBAction)requestReadAio0 {
    [Konashi analogReadRequest:AIO0];
}

KONASHI_EVENT_UPDATE_ANALOG_VALUE_AIO0が発行されイベントハンドラで値を取得することができます。

- (void)analogInputUpdated {
    NSLog(@"READ_AIO0: %d", [Konashi analogRead:AIO0]);
}

GROVEモジュールの種類

上で触れたタッチセンサや光センサ以外にも,GROVEモジュールには,非常に多くの種類があります。

ほんの一例を挙げると,次のようなものがあります。

またGROVE拡張ボードにはPIO6,7がI2C通信用の端子として設けられています(図の赤い部分)⁠I2C方式の通信を利用することで,より高機能なセンサにつなぐことができます。I2Cで接続するセンサモジュールには次のようなものがあります。

スイッチサイエンスのショップのSeeed Studioカテゴリや,海外サイトになってしまいますが,販売元のSeeed Studio社のGROVEページでもっと多くのモジュールを見つけることができるので,色々と探してみてください。

まとめ

iPhone/iPadと簡単に連携できるフィジカルコンピューティングデバイス「konashi」を紹介しました。ぜひ,konashiを使用して,iOSアプリの可能性を広げるアプリおよびデバイス作りに挑戦してみてください。

なお、今回の記事執筆にあたり,ユカイ工学主任研究員であり,konashiを企画/開発された松村礼央氏に内容のチェックと,ご助言をいただきました。この場を借りてお礼申し上げます。

次回はまた別の「iOSアプリと連携して使えるデバイス」を取り上げます。お楽しみに!

著者プロフィール

堤修一(つつみしゅういち)

1978年生まれ。京都大学工学部を卒業後,同大学院修了。その後,NTTデータにて音声認識技術の研究開発,キヤノンにて画像処理機能の設計に携わる。

2010年より面白法人カヤックに入社。3年間ほぼiOSアプリ開発に専念し,フルスクラッチで開発しリリースしたアプリは30本以上。代表作は150万ユーザを突破した「バウンドモンスターズ」,AppStore Best of 2012を獲得した「タップ忍者」,カンヌ国際広告祭でブロンズを獲得した「Domino's App」など。

現在は,米国シリコンバレーのマウンテンビューにあるAppSocially社の一員として活躍中。

著書=『iOSアプリ開発 達人のレシピ100―開発現場で実証された実用コード集』

ブログ=Over&Outその後

Github=shu223

Twitter=shu223

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