未来を考えるデベロッパを応援する~「Find your ability! for デベロッパ」レポート

#1 「Find_your_ability」第二弾!デベロッパが「知っておくべきことゼンブ」

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7月24日,パソナグループ本社においてセミナー「Find your ability ! for デベロッパ~Webサービス/アプリ業界が『気になる!』人が知っておくべきことゼンブ~」が開催されました。本セミナーは,エンジニア,クリエイターへ最新技術や業界動向,キャリアのヒントをシェアし,新しい働き方を模索する「Find your ability」キャンペーンの第二弾となるもので,デベロッパへ向けてWebサービス/アプリ業界動向を展望するとともに,デベロッパとして活躍するために掴んでおくべき知識や現場感覚をシェアするというもの。Appceleratorの増井雄一郎による「Web業界に落とし穴はないか?-デベロッパにとってのWeb業界-」と,ゆめみの中田稔氏による「求められるデベロッパの条件」の2つのセッションが行われました。

「Find your ability」キャンペーンとは?

市場が拡大し続けているWeb業界では,企画,開発,デザイン,運営のすべてのセクションでWeb企業の求人が急増しており,フリーランスや個人事業主と連携するケースも増えています。エンジニア・クリエイターにとっては,個人の才能を新しいフィールドへ広げる絶好のチャンスが到来したといえるでしょう。

そこでパソナテックは7月~9月までの期間,⁠Find your ability」キャンペーンを展開しています。このキャンペーンは,エンジニアやクリエイターが新しいチャンスを逃さないために,最新技術だけでなく業界動向や現場のスタンダードをシェアするセミナーや,注目のWeb企業とのタイアップによる求人企画を実施するものです。

今回のセミナーは,⁠Find your ability」キャンペーンのキャリアイベントの第二弾。以降も9月まで,クリエイター向け,デベロッパ向けのイベントを順次追加開催予定です。

『Find your ability !』キャンペーンサイトはこちら
URL:http://www.pasonatech.co.jp/ca/ability/

求められているのは「技術的な基礎力」

セミナー1本目のセッションは,Appceleratorの増井雄一郎による「Web業界に落とし穴はないか?-デベロッパにとってのWeb業界-」でした。増井氏は現在,米Appcelerator社にプラットフォーム・エヴァンジェリストとして勤務していますが。日本にいながらリモートで働いています。2007年3月までAjax,Ruby on Railsなどの新技術を使ったWebアプリケーションの構築や雑誌・書籍への執筆をフリーランスとして活動していました。その他にもPukiWikiや,ニフティ社「アバウトミー」などのソーシャルアプリケーションの企画・開発などがあります。

Appceleratorの増井雄一郎氏。同社に入社したエピソードは非常にユニークでした

Appceleratorの増井雄一郎氏。同社に入社したエピソードは非常にユニークでした

増井氏が初めてパソコンに触ったのは15歳,高校生のときでした。そのハマり方は尋常でなく,時間があるとパソコンに触り,高校生にして会計事務所の顧客に在庫管理などのシステムを構築していたといいます。大学ではインターネット漬けとなり,FreeBSDサーバ構築のWebページを作ったり,PHPで作成したアプリなども公開していました。当時はHTMLやCGIが書ければ仕事があったのです。しかし個人では回らなくなり,大学6年目に北海道で起業。通信キャリアや大手印刷企業などをクライアントに,携帯電話向けWebサービスの構築などを行いました。

4~5年目で経営者として会社を続けるか,エンジニアになるかで悩んだといいます。そして増井氏はコードを書くことを選び,会社を閉じてフリーになりました。会社員になると毎日通勤しなければならず,得意分野以外の仕事をやらされることもあります。また,貢献度が給与に反映されにくい,仕事に飽きても選択肢がないといった問題もあります。しかし,フリーランスで仕事をするうちに英語の必要性を痛切に感じるようになったといいます。そこで「RailsConf 2006」に参加するため初の渡米を果たしますが,やはり英語を理解するに至りませんでした。

PHPベースのWikiエンジンである「PukiWiki」の開発を,オープンソースチームを作って引き継いでいます

PHPベースのWikiエンジンである「PukiWiki」の開発を,オープンソースチームを作って引き継いでいます

「iPhoneハッカソン」への参加が大きな契機に

妻からも「ずっと英語を使うから,この機会にアメリカに行こう」と後押しもありましたが,個人でビザを取ることは難しく,どこかの会社に入ってアメリカに転勤させてもらうのが近道と考え始めたそうです。その頃に,Windows 95やInternet Explorer 3の元アーキテクトだった中島氏と出会い,二人でアメリカにBig Canvasという会社を設立するに至りました。まったくノープランでの起業でしたが,ちょうどiPhone SDKが公開されたため,さっそく「Big Canvas PhotoShare」というアプリを作成しました。とはいえiPhoneビジネスは難しく,また英語はしっかりと勉強しないと伸びないと思い,一度日本に戻って立て直そうとしたのです。

2010年夏「iPhoneハッカソン」に参加したことで大きな変化が訪れます。このイベントのスポンサーがAppceleratorだったので,⁠Titanium」を愛用していた増井氏は社員に不満をぶつけようとしたのです。しかし来ていたのはマーケティング担当で,話をすると「直接言え」とCEOのメールアドレスを教えてくれたそうです。メールをしてみると「文句を言うなら自分で直せ」と,会社を閉めた直後にオファーが来たのです。CEOも日本に4年くらいいたとのことで,面接の際には「英語力よりも技術力」と言われたそうです。

増井氏の大きな転機となった「iPhoneハッカソン」⁠スポンサーがAppceleratorだったのです

増井氏の大きな転機となった「iPhoneハッカソン」。スポンサーがAppceleratorだったのです

Web業界で重宝されるのは「手を動かせる人,ものを作れる人」

続いて増井氏は,⁠デベロッパからみるWeb業界」として「どうやら拡大しているようだが,5年のサイクルで技術が移り変わっていく。新しい技術が登場するたびに経歴がリセットされてしまう反面,参入障壁が低い」と分析します。ただし,いつまで続くかは不透明で,市場がなくなってしまうことさえあります。そんなWeb業界で重宝されるのは,⁠手を動かせる人,ものを作れる人」であるとしました。さらにWeb業界には「受託」「自社サービス」の2つの柱があり,仕事の流れも求められることも異なると指摘しました。

さらにFAQとして,⁠いま食える技術はなに?」⁠これから流行る技術はなに?」⁠40代でも食えるの?」という問いに「わかったら苦労しない」としながらも,答えていきました。求められるのは今流行っている技術そのものではなく,今の技術を正しく理解して新しい技術にキャッチアップできる「基礎力」が重要であるとしました。また,事象を数値化して把握することも大事であるといいます。数値化とは,たとえば「プロト作成から製品レベルまでは10~20倍の時間がかかる」⁠言語を覚えるのは100時間以上」などと,肌感覚として時間を予測,把握するということです。

さらに,流行がわからなければ自分で流行を作る,自分で流行らせることもできる。技術を作り,ブログを書いて人に教えるわけです。⁠実績がないと仕事がない」⁠仕事がないと実績が作れない」というループから抜け出すには,仕事以外で実績を作る方法もあるとし,Web系は仕事以外でサービスやアプリを作り,同様にブログで広めていくべきとしました。最後に増井氏は,⁠Web業界は移り変わりが激しく,そのスパンも短いです。そこで,ひとつの会社に長くいるより,渡り歩くという視点も有効です。目先を変えていくと,業務としてもおもしろいと思います」とセッションを締めくくりました。

最後に「今後のトレンド」を紹介。二極化で「低い方」にならないために基礎力が必要であるとしました

最後に「今後のトレンド」を紹介。二極化で「低い方」にならないために基礎力が必要であるとしました

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