GW短期集中連載!マイクロはちゅねで楽しいネット工作の世界へ

第2回 メカしかないアホの子バージョンからスタート

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全体を組み立てて動作チェック

磁石を腕に瞬間接着剤で貼ってから,腕を本体に取り付けます。腕に細い針金の軸を通し,軸を持った時に腕が図4のような位置になるかを確認します(なっていなければ,軸の取り付け位置を左右にずらしてみる)⁠問題なければ,軸をコの字型に曲げて本体に接着します。このとき,本体と腕が接触しないように隙間を作っておきます。また,腕の重みで本体がしならないように補強しておくと良いでしょう。

次に電磁石を本体に接着します。このとき,電磁石に3V~5Vほど通電した状態で磁石に近づけてみて,一番大きく反発する位置を探してから固定します。反発しない場合は電流の向きを逆にしてみてください。また,はちゅねの大きさによっては,電磁石の取り付け位置を変えて吸着を利用するようにしても良いです図4)⁠

図4 筐体と駆動系の接続。作りたいはちゅねの大きさに合わせてアレンジする。出来上がったはちゅねに電池とスイッチをつなぐと,手動でネギ振りできる。しかし,すぐに自動にしたくなるはず(笑)

図4 筐体と駆動系の接続

以上でメカ部は完成です。コイルに電流を流したり切ったりすればネギを振りますが,手動でのON/OFFが物凄く面倒だとすぐに気づくはずです。なお,電磁石と電池の接続ですが,ワイヤ(UEW)の被覆を溶けた半田に15~20秒つけて取り除いてから普通のより線に半田付けし,それを介して電池とつないでください。

いろいろな試行錯誤を経て現在の形にまとまっています

今回説明したマイクロはちゅねは,最初からこのような形であったわけではなく,簡単・確実に作れるようになるまで,色々な試行錯誤を経ています。面白い工夫点をいくつか挙げますので,自分のはちゅねを作るときの参考にしてください。

1.コイルの巻き数

コイルの巻き数や磁石の品種は,実験を繰り返してバランスの良い組み合わせを見つけ出したものです。たとえば,コイルの強さを調整しようとしても,磁力は巻き数と電流に比例しますが電流が巻き数に反比例するので,そう単純ではありません。また,電流を増やすために電圧を上げたり太いワイヤを使ったりすると,コイルが大きくなったり発熱したりする,という別の問題も出てきます。とくに,電圧や電流が大きくなると,電子回路で制御をする時に色々面倒が生じてきます。

2.磁石の選定

磁石の選定についても,単純に強い物を選ぶだけでは,重くなって逆にネギ振りが弱くなってしまう場合があります。はちゅねの大きさが変わると,以上のようなバランスが全部変わってくるので,自分で色々な部品を用意して実験してみる必要があります。

3.鉄心がないという条件

先に述べたとおり,コイルに鉄心を入れません。⁠非常に弱い電磁石+非常に強いネオジム磁石」という組み合わせであるため,鉄心を入れてもネオジム磁石が吸い付くだけで,電磁石が負けてしまうからです。学校で習う電磁石とは条件の異なる点です。

4.腕の吊り下げ方

腕をどのような方法で吊り下げるか,という点が工夫のしどころです図5)⁠マイクロはちゅねの最初期のバージョンは,腕の支点が1箇所しかなかったために,垂直から少しでも傾くと腕と本体が接触して動かなくなる不安定なものでした。今回紹介したアホの子バージョンでも,本体がたわむと腕の位置がずれて動かなくなるという問題が残っていて,改良が続いています。

図5 今回紹介したメカ部は決して最終形ではなく,今でも改良が続いている

図5 今でも改良が続いている


次回は,ネギ振りを手動で行っていると手がとても疲れるので(笑)⁠自動化するように拡張していきます。

著者プロフィール

森岡澄夫(超電磁P)

ニコニコ技術部所属。マイクロはちゅねを皮切りに,はちゅねミク小型化戦争やはちゅねミククローン戦争などで作品を発表。現在は,はちゅね宇宙航空研究開発機構(HAXA)の主謀者として積極的に活動中。

URLhttp://www002.upp.so-net.ne.jp/morioka/