コレクターが独断で選ぶ! 偏愛キーボード図鑑

第10回 腕に優しい姿勢でタイピングできる―Comfort Keyboard Original & SafeType

この記事を読むのに必要な時間:およそ 2 分

本記事の内容はSoftware Design掲載当時の内容であり,現在では変わっている場合があります。

はじめに

今回は久々にエルゴノミクスキーボードを紹介します。通常,タイピングをする際は,机の表面に対して手のひらが並行になるように手を置くのが一般的です。しかし,それでは腕をひねることになります。手のひらは机の表面に対して垂直となるのが腕に優しいスタイルだ,という考え方も存在します。エルゴノミクスキーボードの中には,手のひらが机の表面に対して垂直に近い状態でタイピングできるように設計されているものも存在します。今回はそんなタイピング方法が可能なキーボードを取り上げます。

Comfort Keyboard Original

Comfort Keyboard Company,Inc.が販売しているエルゴノミクスキーボードです写真1)⁠公式ページを見る限りでは,本体色のバリエーションが黒と白,接続がUSBとPS/2というバージョンがあるようです。また,筆者は見たことがありませんが,専用のフットペダルも存在するようです。

写真1 Comfort Keyboard Original

写真1 Comfort Keyboard Original

特徴

数々のおもしろい特徴を備えた立体型で分離可能なキーボードです。

  • 3つのパーツに分離でき,好きに組み合わせられる
  • キーボードの角度を変更できる
  • キー配列を変更できる

キーボードを3つの部位に分離できます。それぞれ左手で打つ部分,右手で打つ部分,テンキーの部分です。これらは鉄板に固定してずれないようにしてありますが,鉄板から取り外して順序を入れ替えることもできます写真2)⁠⁠左利きだからテンキーは左側に置きたい」⁠テンキーを中央に置き左手で打つ部分と右手で打つ部分を離して肩が窮屈にならないようにしたい」といったことが実現できます。

写真2 順序入れ替えて,角度を変更した様子

写真2 順序入れ替えて,角度を変更した様子

また,3つの部位の角度は自由自在に変更できます(写真2)⁠単純に角度をつけるだけでなく,回転させることもできます。ホームポジションで打つキーを縦にならべて,腕をひねらずに打つことも可能です写真3)⁠

写真3 腕をひねらずにタイピングできる

写真3 腕をひねらずにタイピングできる

キー配列も自由自在に変えられます。変更した内容はキーボード側に記憶されるので,どのような場面でも変更した配列が使えます。マクロも使用可能で,複数のキー入力を1つのキーに割り当てられます。マクロを定義すると既存のキーを1つ潰すことになると思われるかもしれませんが,同製品の場合,必ずしもそうではありません。マクロを実行するキーは好きなキー(たとえばÎなど)に定義するのですが,通常はそのキーを押してもマクロは実行されません。同製品にはComfort Keyというキーが存在し写真4)⁠そのキーを押した直後にマクロを定義したキーを押すと,マクロが実行されるようになっています。キー配列の変更もマクロの定義もキーボードから行え,特別なソフトウェアを必要としないため,設定したいと思ったときすぐに実施できます。

写真4 Comfort Key

写真4 Comfort Key

入手方法

筆者の知る限り,日本で取り扱っている店はありません。海外のAmazon.comでは取り扱っており,値段は$389です。Amazon.comの場合,キーボードは日本に直接発送してくれないことも多いので,一番簡単な入手方法はオークションサイトを使うことです。eBayでは比較的よく見かけ,落札価格は$100を切ることもあれば,$200を超すこともあります。$200以下であれば狙い目です。

SafeType ergonomic keyboard

ErgoType BVが販売するエルゴノミクスキーボードです写真5)⁠黒色と白色のカラーバリエーションが存在します。

写真5 SafeType ergonomic keyboard

写真5 SafeType ergonomic keyboard

特徴

特徴は見た目のとおりその形状です。腕をひねらずにタイピングが行えるように,通常のキーが縦に配置されています写真6)⁠ただ,その形状の結果として,キーが見づらくなっています。通常のキーボードでは見下ろせば良いだけですが,SafeTypeでは顔を横に向ける必要があります。その対策として鏡が付いており,鏡の反射で縦に配置されたキーが見えるようになっています。

写真6 SafeTypeの使用例

写真6 SafeTypeの使用例

形状以外は一般的なキーボードととくに変わらず,普通のメンブレンキーボードです。コンセプトに沿ったシンプルなキーボードですが,値段が高く入手しづらいのが難点です。

入手方法

日本で取り扱っている店はないようです。Amazon.comでは取り扱っており,$280ほどです。オークションサイト(eBay)で比較的よく見かけるキーボードで,落札価格は$100~200ほどです。


手のひらを机の表面に対して垂直にかまえて操作するスタイルは,キーボードだけでなくマウスでも存在します。Vertical Mouseと言われています。何種類か製品が出ており,日本でも秋葉原などの店頭で入手可能です。まずはマウスで試してみて,自分のスタイルに合うようなら,Comfort Keyboard Originalなどの利用を考えてみると良いでしょう。

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著者プロフィール

濱野聖人(はまのきよと)

EmacsとPCキーボードをこよなく愛するDebian GNU/Linuxユーザ。PCキーボードは100枚以上所持。

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