新人注目! テストを極める最初の一歩

第0回軽やかにテストをこなしてみませんか

はじめに

入社してから早2ヵ月。もう会社には慣れたでしょうか? 新入社員研修も終わりプロジェクトチームに配属されている人たちも多いことでしょう。

最初に取り組んだ仕事は何でしたか? プログラムを書かせてもらったかもしれません。しかし、チームに配属してから最初の仕事が、ソフトウェアテスト(以下、テストと略します)の担当かもしれません。⁠新入社員(以下、新人と略します)にはテストを任せる」という方針[1]の現場が多いからです。

本連載では、テストというタスクを任されたチームに配属されたばかりの新人が、知らなくてはならないエッセンスを書いていきます。

この連載の構成

本連載は全部で6回を予定しています。今回は第0回ということで、それぞれの回の概要を説明します。

連載内容

第1回 最初の仕事にとまどっていませんか?

「はじめに」にも書きましたが、現場配属時の最初の仕事として、テストのお手伝いを指示されることが多いようです。プログラムが書けると思って期待していたらテストの手伝いだったため、勝手が違ってしまい仕事のミスをしてしまう人もいます。

最初の仕事でミスをしてしまうと印象が悪くなってしまい、将来やりたかった仕事にまで影響してしまうかもしれません。新人は任せてもらった仕事をしっかりとこなすのが重要です。

第1回は、新人がおろそかにしがちな準備・確認事項から心構えまでを解説します。

第2回 やみくもにテストをしていませんか?

先輩の仕事を背中越しに見ると、単に手を動かしているだけのように見えます。頭を使った作業には見えません。先輩からも「適当に動かしてバグを探しておいてよ」という指示が出ているかもしれません。

頭を使わずやみくもに手を動かすテストが必要な局面というのはあります。しかし、新人でその局面に遭遇するケースというのはあまり無いでしょう。やみくもなテストではなく、やらなくてはいけないテストを任させることが多いはずです。

第2回は、やみくもなテストの問題点とやるべきテストの違いを説明します。

第3回 コピー&ペーストでテスト仕様書を作っていませんか?

仕様書の読み方を教わりましたか? プログラムを書くときと同じように読んでいたらテストケースを書くのが辛いかもしれません。プログラムを書くときとテストケースを書くときでは仕様書の読み方が違います。

また、仕様書を読んでからいきなりテストケースを書いていませんか? 先輩が過去に書いたテスト仕様書を参考に(コピー&ペースともいいます)書いたりしていませんか?

過去の成果物を活用して仕事を早く終わらせることは大切です。しかし、新人の皆さんにとって、今は基礎を固めるという大事な時期でもあります。基礎固めを疎かにしてしまうと後々辛い目に遭います。テストにおける基礎固めとはテスト設計です。テストにも「設計」があります。これを身に付けなければなりません。

第3回は、仕様書の読み解き方と、テスト設計の初歩について説明します。

第4回 テストケースを作りっぱなしにしていませんか?

テストの設計を行ったら、それに従ってテストケースを書いていきます。書き終わったらすぐにテストを始めたいと思うかもしれません。まだまだ大切なことが残っています。それは、⁠テストケースのレビュー」です。

よいテストケースを書くにはそれなりの経験が必要ですし、レビューをすべき理由というのがあるのです。

第4回は、テストケースの書き方とテストケースレビューの必要性について説明します。

第5回 記録や報告書をおろそかにしていませんか?

ようやくテストを実施できるようになりました。テストを実行した後、必ず合格不合格の記録をしていきます。この記録の取り方にも実はコツがあります。合否だけではなく様々な情報を記録していく必要があるのです。 また、全てのテストケースを実行し終えたら、先輩に報告を行わなければいけません。この報告が完璧にできて初めてテストというタスクが完了するのです。

第5回の記事では、テスト記録の書き方とテスト報告書で注意すべき事柄について説明していきます。

第6回 自分の知識を振り返ってみませんか?

第1~5回までの記事の総ざらいをします。また、次のステップに進むにあたり必要なことを説明します。

さいごに

さて、この連載ですが先輩と新人のやりとりで始まり、その回で覚えるべきエッセンスを解説するというスタイルで行います。お楽しみに。

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