きちんと学びたいテストエンジニアのためのTestLink入門

第3回 次期バージョン1.8に見るTestLinkの過去・現在・未来

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要件管理の改良

TestLinkには,バージョン1.6から要件管理機能が実装されています。しかし,テストケースなど他の項目ほど構造の洗練化が進んでいませんでした。要件ベースのテスト設計,およびテスト結果の解析は,ソフトウェアテストのなかでも基本的な事項です。そこで,TestLinkの改良の流れの中で,要件管理も改良しようということになりました。要件ベーステストがより促進されると思います。

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インポート/エクスポート機能の強化

テストケースのインポート/エクスポート機能が強化されました。もっとも印象的なのが,MS Excelからのインポートです。今までは,Excelで作成したテストケースをTestLinkにインポートする場合には,CSV形式もしくはXML形式に変換する必要がありましたが,TestLink 1.8からは直接インポートすることができます。

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イベントログの導入

TestLink 1.8では,イベントログと呼ばれる機能が実装されました。これは,各ユーザのログインや,テスト計画の変更などといったイベントがログとして記録される機能です。また,エラーメッセージ等もログに記録することができます。セキュリティ,コンプライアンスに配慮した機能であるといえます。

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TestLinkの未来

ここまで,TestLinkの過去・現在をふりかえってきました。TestLinkが現場のテストエンジニアのフィードバックを受けて進化してきている様子が窺えたと思います。最後に,TestLinkの未来像について見ていくことにしましょう。

TestLinkのフォーラムでは,1.9以降のロードマップが発表されています。1.9では,TestLinkにプラグインの機能を搭載することを目標にしています。これによって,ユーザがTestLinkをカスタマイズするのが容易になるでしょう。

また,綺麗な見た目よりも自分のニーズを満たすように開発されたという経緯からわかるとおり,ユーザインターフェースの洗練についてもこれからの課題になっています。TestLink 1.8でもかなり改良される予定ですが,皆さんのご意見を開発者に届けて,より一層改良していきたいと思っていますので,TestLink日本語ユーザメーリングリスト等にぜひ,ご意見をお寄せください。

TestLinkのコンセプトは「限られた機能と,無限の連携」です。多くの機能を実装するのではなく,テスト管理という部分だけを深めていき,インターフェースを提供することでそれ以外の部分は他のツールと連携していく。TestLinkはこのような姿を目指して今後も進化していきます。

まとめ

今回は,次期バージョンTestLink 1.8での新機能を中心に,TestLinkのコンセプトについて紹介させていただきました。これで,TestLinkを使うための前準備は一通りそろったかと思います。次回からは,いよいよTestLinkの使い方に焦点を当てていきます。

著者プロフィール

TestLink日本語化部会

ソフトウェアテスト技術者交流会の有志による,テスト管理システムTestLinkを日本語化するプロジェクト。発足以来活発な活動を続けている。