Android Weekly Topics

2014年1月第4週Pebbleとメルセデス、NTTドコモとパイオニア、ソニー……スマホとクルマがつながるとき

Pebbleとメルセデスの提携内容は?

前々回取り上げたPebbleとメルセデスの提携ですが、CES 2014では大々的な発表が行われなかったのか、メディアで取り上げられることは少なかったようです。しかし、登場するものは、Pebbleの開発者向けページで知れます。

目新しさはないが実用的なアプリDevelop for Pebble
目新しさはないが実用的なアプリ「Develop for Pebble」

開発者向けページを見ると「MERCEDES ON PEBBLE」として、Pebbleで動作するメルセデス用のアプリが紹介されています。アプリは、近日登場で、簡単な説明書きが添えられています。

このアプリは、燃料計のレベルやドアロック状態の確認、クルマの場所を表示、オーディオのコントロールができるようです。現状のPebbleでは、単独で出来ることが限られるので、クルマのインフォメントシステムの対応も必要になるはずです。

メルセデスに合わせて、目新しい仕掛けが用意されるかもしれないと期待していましたが、登場するアプリには目新しさを感じません。Pebbleにとっては、リリースを控えている

Pebble SDK 2.0の追い込みや今後の収益源となるだろうPebble apptoreのほうが会社を存続させる意味では重要なはずで、メルセデスとの提携は、いくつかあるコラボレーションの中のひとつとして扱われているのかもしれません。ただ、実用的なアプリなので、生活のシーンできっちりと働く便利な道具になるはずです。

スマホ内蔵ルームミラーとスマホを車載化するクレードルが登場

クルマの話題ばかりが続きますが、もう少しお付き合い下さい。

Androidをルームミラーに内蔵した製品がNTTドコモとパイオニアの共同開発品としてCES 2014で公開されました。

これは、クルマ用品店で売られている後付けの幅広ルームミラーとそっくりですが、ミラーの右側四割程度が通信機能を備え、タッチ操作も可能なAndroidになっています。ルームミラーとレーダー探知機を組み合わせた製品やミラーの一部にモニタを組み込み、バックモニタとして使うものは既にありますが、スマホを組み込んだものは、はじめてです。

ミラーと合体したのがスマホなので、アプリ次第でさまざまな使い方が考えられます。

たとえば、Googleマップを使ってナビ替わりに使うのは当然のことながら、提案にもあるように、カメラを使ってドライブレコーダーとして使う方法も考えられます。録画した内容は、通信機能を使ってクラウドストレージに自動アップロードされると、ならではの使い勝手が実現できます。

ドライブレコーダーと理屈は同じですが、スマホのアプリに、走行中の動画をロードムービー的な感じに仕上げるアプリがありますが、今回の製品であれば、より手軽に実現できるので、エンタメ用途でも活躍します。

クルマのインフォメントシステムは、カーナビが王道ですが、後付けすると高価です。これが、カーナビよりも格段に安く導入できるのであれば、手軽に設置できて分かりやすいので、大化けする可能性はあります。また、クルマにIT機器を持ち込むためのアプローチとも面白いので、今後の展開が気になる製品です。

もうひとつ、ソニーがスマホを車載システム化するクレイドル「XSP-N1BT」をCES 2014で発表しました。2014年5月発売で、価格は$250とアナウンスされています。

SONY ANNOUNCES THE FIRST SMARTPHONE CRADLE RECEIVER AND BLUETOOTHR WITH NFC ENABLED IN-CAR ENTERTAINMENT SYSTEMS | Sony
登場が楽しみな製品。日本でも発売して欲しい

SONY ANNOUNCES THE FIRST SMARTPHONE CRADLE RECEIVER AND BLUETOOTHR WITH NFC ENABLED IN-CAR ENTERTAINMENT SYSTEMS | Sony

このクレイドルは、クルマのダッシュボードに設置するオーディオの外寸規格「DIN」を採用しています。設置には、2DIN分のスペースを必要としますが、多くのクルマは同じだけのスペースがあるので、問題なく設置できるはずです。

クレイドルとスマホは、BluetoothかUSBで接続します。

接続すると専用アプリが起動して、クルマのラジオやCDなどが操作できます。また、スマホの音楽をクルマで再生したり、ハンズフリーで電話をかけることもできます。Xperia Z Ultraのような端末であれば、カーナビと遜色のない、6.4インチのディスプレイを備えているので、カーナビとして使っても見劣りしません。むしろ、ナビの地図データを数年ごとに更新する手間がなくなりますし、音楽もスマホとナビで二重管理する必要がなくなるので、ナビに感じていた煩わしい部分が、このクレイドルですべて解決します。

クルマとIT機器の距離を縮める製品が多く登場

いずれも大変革を起こすような製品ではありませんが、クルマとIT機器の距離を縮めてくれる製品ばかりです。このように、IT技術を使った現実的な製品が2014年には、多く登場するはずなので楽しみです。

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