Bluetoothバージョン4.2のスペックを発表

Bluetoothによる無線接続は当たり前のものとなり、多くの人がマウスやキーボード接続だけではなくヘッドセットの接続などでも使っているはずです。この規格を制定し認証を行うBluetooth SIGが、12月3日にBluetooth 4.2を正式に採択したと発表しました。

Bluetooth 4.2では、転送速度の強化とともにセキュリティの強化が行われています。データ転送速度に関しては、最大で2.5倍向上しています。

また、新しいプロファイル「Internet Protocol Support Profile（IPSP⁠）⁠」によるIP通信がサポートされました。これにより、既存のIPインフラとの接続性が高くなるので、Bluetoothでスマートフォンに接続する活動計やスマートウォッチなどは、インターネットへのダイレクトアクセスが可能になります。

たとえば、活動計が直接インターネットにアクセスできるようになれば、スマートフォンを介して計測データをサービスサイトへ送信する必要がなくなるので、セットアップや使い勝手がよりシンプルになるはずです。

実際のところ、活動計のようなウェアラブルデバイスが外出先でインターネットへ接続する機能を持つのは、まだ先の話でしょうから、ルーターのようなものが必要になるはずです。となれば、無線LANルーターがBluetooth通信にも対応するか、スマートフォンがBluetooth 4.2へ対応すると、Bluetoothテザリングのようにスマートフォンを介してインターネットへ接続することになるのかもしれません。その結果、スマートフォンとペアリングするところまでは変わらないはずですが、専用アプリをインストールしなくてよい分シンプルな使い勝手になります。

セキュリティ面の強化に関しては、政府機関に要求される高レベルのセキュリティ「FIPS」に対応しています。また、ユーザーの許可がなければ、監視や追跡ができません。たとえば、最近はやりのビーコンを使った追跡は、ユーザーが許可しなければ行われません。

Bluetooth SIGによれば、既存のBluetoothアダプタもファームウェアのバージョンアップで、Bluetooth 4.2の機能が使える可能性がありますが、データ転送速度の向上に関しては、最新のBluetoothアダプタを使う方が性能を発揮できるとしています。

Androidの対応はわかりませんが、セキュリティ面の強化は魅力的です。また、Wi-Fiが混み合う場所では、それを使ったテザリングが混線して使えないことがあるので、Bluetoothを使ったテザリングを使うことがあります。この時に、どのくらい接続速度が向上するのか気になるところです。

Nexusシリーズに続き、Google Play EditionへもAndroid 5.0の配信が開始

日本では発売されていませんが、米国のGoogle Playストアで、Google Play EditionとしてSONY Xperia Z Ultra、Moto G、LG G Pad 8.3、HTC Oneが販売されていました。これは、それぞれのメーカーがカスタマイズしたAndroidではなく、Nexusシリーズと同様のAndroidがインストールされています。

これらの端末に対して、Android 5.0の配信が開始されました。

LG G Pad 8.3には、先月末の11月29日ごろからアップデートが提供されました。これに続き、SONY Xperia Z Ultra（12月2日から配信）とHTC One（12月1日から配信の見通し）に対してもAndroid 5.0へのアップデートが提供されることになりました。SONY Xperia Z Ultraの方は、アップデートファイルの場所も判明しており、手動でアップデートすることもできます。

この次は、各社の端末に対してアップデートが配信されることになるはずです。

たとえば、SONYが販売するXperia Z Ultraのアップデートは、2015年の早い段階とされているので、このモデルのユーザーはもう少しの辛抱です。

• Lollipop update reportedly rolling out to Sony Z Ultra GPe | Android Central

そのAndroid 5.0ですが、Nexusデバイス向けに、バグ修正が行われたとされているAndroid 5.0.1のファクトリーイメージを公開しています。今後アップデートが提供される端末には、このバージョンがベースになります。

今週は、このあたりで。また、来週。