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2015年4月第4週Apple Watch、驚異的な予約台数を記録、Cyanogen OSにMicrosoft Officeを搭載

Android Wearの歴史をApple Watchが1日で塗り替える

KGIアナリストのレポートで、Apple Watchの世界的な予約台数が230万との予測が4月15日に公表されました。

大方の予想通り、Apple Watchは予約販売の段階で、Android Wearの2014年の出荷台数である72万台を塗り替えてしまいました。ただ、2014年Q4のiPhoneの販売台数が7500万とされているので、これとくらべると可愛い数字です。予約しているのは熱狂的なAppleファンと考えられており、今回の結果を長期的な成功の兆しとは見ていないとレポートされています。

さて、これに対抗するべくか、それとも、新モデルを控えた在庫一掃なのかわかりませんが、Android Wearの雄「moto 360」が249.99USドルから165USドルに値下げされました。現在のレートでおおよそ2万円になります。G-SHOCKを買うような感覚で、スマートウォッチが購入できることになるので、日本で販売されていないのが悔やまれます。

ただ、moto 360を値下げしたからと言って、突然Android Wearが売れ始めるワケではありませんが、価格は重要な要素です。Apple Watchでさえも、一番安いスポーツモデルが予約台数の85%を占めているとされています(ちなみにエディションは、1%にも満たないそうです⁠⁠。

Apple Watchの価格は、5万からでビジネス用の腕時計のボリュームゾーンと被ります。Android Wearは、今回の値下げでカジュアル腕時計と同様の2万円からになります。Appleは若干高め、Androidはお値打ちというスマホ同様の価格戦略がスマートウォッチでも展開されていることになります。やはり、ライバルがいると面白くなります。

Cyanogen OSにMicrosoft Officeを搭載

AndroidベースのAndroid ROMを開発する米Cyanogenは、米Microsoftと戦略的提携を結んだと4月16日に発表しました。

この提携で、MicrosoftのOfficeやOneDriveが「Cyanogen OS」で使えることになります。リリース時期は今年の後半とされています。

Cyanogenと言えば、Android ROMメーカで、コミュニティベースで開発が進められているCyanogenModが有名です。メーカのアップグレードサポートが終了した端末向けにも新しいバージョンのAndroid ROMを提供しているので、開発・検証用として手元に置いてあるサブ端末に、CyanogenModをインストールしているという方も多いのではないでしょうか。筆者もNexus Sに、CyanogenMod 11をインストールして使っています。

Cyanogenは、Android 5.1をベースにしたCyanogenMod 12.1を近く提供することになっていますが、これにMicrosoftのアプリがプリインストールされるのではなく、CyanogenModをベースにして開発されているCyanogen OSに搭載されます。これは、同社がパートナー向けROMとして提供しているものです。CyanogenModに搭載されるのであれば大英断でしたが、そうではなさそうです。

Cyanogen OSを搭載している端末は、いまのところ3機種と多くはありませんが、有名所では、中国のOnePlusが販売する「OnePlus One」に搭載されています。一時期、CyanogenのようにAOSPからフォークしたプロジェクトが乱立して、有象無象の状態でした。現状は、立ち上げ期の混乱は納まり、資金力と高い志を持つメーカが、より良いAndroidを提供する方向に動きが変わってきました。Cyanogenも、今後の動き次第ではおもしろい存在になる可能性があります。注目して見て行きたいメーカです。

今週は、このあたりで。また、来週。

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