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2016年7月第1週Android Nの愛称は「Nougat」決定

Android Nの愛称は「Nougat」に決定

6月30日、Googleは開発コードネーム「Android N」で呼ばれていた次世代のAndroid OSの愛称が「Nougat(ヌガー⁠⁠」に決定したことを発表しました。今後は「Android Nougat」と標記されます。

ヌガーは、ナッツ類やドライフルーツなどを水飴で固めたフランスの伝統的なお菓子です。歯にくっつく食感のソフトキャンディと書けば、ピンと来る方もいるのではないでしょうか。Wikipediaで「ヌガー」を調べると、関連項目の中に「Android Nのコードネームに使用」の一文がさっそく加えられています。

コードネームが正式決定したので、これで定期的に発生していたコードネーム騒動が一段落します。

事業縮小と撤退の流れ

ソニーは、6月29日に行われた「Sony IR Day 2016」で、米国・ブラジル・インド、中国での事業を縮小する方針であることを明らかにしています。

この事業縮小は、2016年度内にモバイルデバイス事業を黒字化するためのプロセスの中で計画されたものです。事業方針は大きく3地域に分けて定められ、米国・ブラジル・インド・中国では、事業縮小することで損失を大幅に縮小するとしています。日本を含む東アジア・欧州・中近東では事業の強化・拡大の方針、中南米・その他アジアでは、事業継続維持の方針が出されています。

ソニーは、ミドルレンジからハイエンド端末に注力して、利益率の低い普及モデルが必要とされる地域は、ソニーにとっては成長が見込めないと判断したようです。今後は、インドや中国メーカとの競争を避けることで薄利多売の商売を止めて、プレミアムブランドとしてのソニーを取り戻すという狙いもあるはずです。うまく進めば、かつての輝きを取り戻しそうで今後が期待できそうです。

もうひとつ、DELLがAndroidを搭載するタブレットの販売を全面的に終了することを明らかにしたとPC Worldが伝えています。

すでに、Androidを搭載する端末の販売は終了しており、OSのバージョンアップも提供しないとしています。今後は、Windows 10を搭載する2 in 1デバイスに注力する方針のようです。DELLの顧客と現在のAndroidタブレットの状況を加味すれば、Windows 10に注力するのは当然の流れとも言えます。また、DELLのChromeBookは好評なので、これでAndroidアプリが動作するようになったこともAndroidタブレットの販売停止を後押しした可能性はあります。

Androidタブレットは、ビジネス市場だけではなくコンシューマ市場でも魅力を失っています。AppleがWWDCで、iOSをメインストリームにおいて次の世代を構築する姿勢を示し、iPadが生産性を向上させるデバイスとして重要なポジションを得るようになりました。AppleとGoogleとでは、立ち位置が違うとは言え、こうした動きを見るとスマホ以外のAndroidは、方向性は定まりきらない印象を受けます。

Eclipse Neonがリリース

Androidの開発環境はAndroid Studioに移行しているので、Androidアプリ開発とは直接的な関係はありませんが、6月22日にEclipseの最新版「Eclipse Neon」がリリースされました。

Eclipse Neonでは、Java, JavaScript, PHP向けの各種開発ツールに加えて、Dockerへの対応も強化されています。JavaScriptでは、ECMAScript 2015に対応して、エディターでJavaScriptの補完や警告をしてくれるようになりました。また、JSONエディターを搭載しており、これの編集が簡単になっているのも特徴です。PHPは、PDTが4.0になり最新版のPHP 7にも対応して、パフォーマンスが向上しています。

冒頭でも触れたように、Androidの開発環境はAndroid Studioに移行しましたが、これまで使われていたADTは、Andmoreとしてオープンソースで開発が続けられています。Android Studioを使うのが本流ですが、事情があって移行できない場合はEclipse Neonとの組み合わせもウォッチしておいてください。

今週は、このあたりで、また来週。

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