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2016年9月第1週Android 7.0 Nougatをリリース

Android 7.0 Nougatをリリース

8月22日、GoogleはAndroidの最新バージョン「Android 7.0 Nougat」をリリースしました。

Nexus 6、Nexus 5X、Nexus 6P、Nexus 9、Nexus Player、Pixel Cには数週間かけてロールアウトされます。Nexusシリーズ以外では、LG V20がAndroid 7.0 Nougatをプリインストールして販売することが明らかになっています。

Android 7.0は、8月中旬が過ぎてリリースされなかったので、秋には登場するとされている新型端末との同時リリースかと思われましたが、当初の約束通りリリースされることになりました。話題性という意味では、端末と同時の方が華々しい演出ができたかもしれませんが、サードベンダーに配慮した結果かもしれません。

AOSPには、Android 7.0のソースコードがコミットされています。カスタムROMなどのプロジェクトも順次Android 7.0へ切り替わっていくものと思われます。

XDAでは、さっそくNexus 7(2013)にAndroid 7.0を移植するプロジェクトが立ち上がっています。すでにROMの配布がされており、Wi-Fi、Bluetoothは動作するものの、Google Playサービスがクラッシュするようです。他、カメラとオーディオ機能は動作していないようです。実用にはほど遠いようですが、Nexus 7はファンの多い端末なので期待のかかるプロジェクトです。

Android 7.0では、VRモードやJIT/AOTコンパイラ、Vulkan、マルチウィンドウ、ダイレクトリプライなど、OSの基盤となる部分から使い勝手に関わる部分まで幅広く手が入っており、この数が250にもなるとされています。AOSPベースのAndroid 7.0と同じくAOSPのAndroid M Preview 2からの差分で、35,000件にものぼるコミットログが記録されています。Android Policeがそのログをまとめています。

膨大な数なので内容を追い切れるものではありませんが、Android 7.0では広範囲に改変されていることが確認できる資料です。

メンテナンスリリースは四半期ごと

Android 7.0 Nougatでは、四半期ごとのメンテナンスリリースが予定されています。

これは、月例で実施されているセキュリティアップデートとは別で、新機能の追加や既存機能を改善してOSの完成度を上げるような内容になります。第1弾は秋に予定されており、これはAndroid 7.1になるのではないかと言われています。また、APIレベルも24から25に引き上げられると言われています。

ここ数年は、おおよそ10カ月のサイクルで、OSのバージョンアップが行われましたが、四半期ごとに短縮されます。開発範囲を限定して短いサイクルでリリースをするのは、ウェブサービスでは当たり前のように行われているので、この考えをOSにも適用したのかもしれません。また、Android 6.0の時は、メジャーメーカーでもアップデートの開始に半年の時間がかかるものもありました。リリースサイクルが変更されたことで、OSの改変範囲が狭まるはずなので、追従するのが容易になる可能性もあります。ただ、悪く考えれば、Nexusシリーズしかメンテナンスリリースが適用されない可能性もあります。

今週は、このあたりで、また来週。

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