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2018年3月第1週Androidのオーディオレイテンシ問題の現状

Androidのオーディオレイテンシ問題の現状

Androidは「オーディオレイテンシ」が高い(操作をしてから音がスピーカから再生されるまでの時間が長い)と言われています。iOSでよく見かける音楽関連アプリをAndroidで見かけないのは、こうした技術的な問題があるからです。

iOSでは、有料の音楽関連アプリが売上げランキングの上位に現れるのに対して、Androidでは見かけないので、先のような現状を受けて、Androidアプリを開発するデベロッパは不利益を被っているという見方も出るほどです。

オーディオレイテンシは、Android 6.0 Marshmallowのリリース時に一定の改善が行われました。これから2年以上の時間か経過しており、現状の調査結果が以下のサイトで公開されています。

  • Mobile Performance | JUCE
  • iOS搭載のiPadやiPhoneは、相変わらずのレイテンシの低さです。最も遅いiPad Air 2でも8.12msで10ms以下にとどまっており、すばらしいとしか表現できない結果です。

    Androidは、メーカごとにバラツキがあります。

    たとえば、Google Pixel 2は7.6msでiOSデバイスに肉薄していますが、これ以外はメーカごとに傾向はありますが、すべて10msを超えています。SamsungのGalaxyシリーズであれば、30から50msの範囲です。デバイスの世代が新しくなるたびに、レイテンシが低くなっているので、メーカ側も課題と認識しており改良が加えられていることがわかります。

    SONYのXperiaシリーズはオーディオメーカとしてのこだわりなのか、粒ぞろいで16から22msの範囲です。Lenovo VIBE X3 Liteは、170.67msで極端に遅いデバイスがありますが、これは搭載OSがAndroid 5.1 Lollipopなので、オーディオレイテンシが改善される以前の端末です。

    オーディオレイテンシが低い端末をピックアップしても、SamsungとSONYで倍近い差があります。この結果から分かるのは、いまだに音を使ってタイミングに依存するアプリの開発は難しいと考えられます。音楽関連アプリの分野を活性化させるためには、もう一段階、レベルを引き上げる施策が必要です。

    Google Pay Sendが開始

    Android PayがGoogle Payにリブランドされてから、お使いの端末にインストールされているアプリもGoogle Payへとアップデートされているはずです。これは、Material Designのガイドラインに沿ったユーザインターフェースで、いま風のデザインになっています。

    Google Payのトピックは「Google Pay Send」と呼ばれるサービスが提供されることです。これは、個人間での送金や送金リクエスト、入金が行える仕組みです。わかりやすいユースケースでは個人間での割り勘の支払いに使えます。

    Playストアには、専用アプリが公開されています。

  • Google Pay Send - Google Play の Android アプリ
  • Google Pay Sendは、AndroidだけではなくiPhoneでも使えるので、端末を気にする必要がありません。ただ、残念なことに現段時点では、アメリカとイギリスのユーザしか使えません。早く国内でも展開してほしいところですが、現時点ではLINE Payが現実的な選択肢となりそうです。

  • LINE Pay
  • ARCHOS、Android搭載のホームアシスタント「ARCHOS Hello」を発表

    2月22日、フランスのARCHOSがディスプレイの搭載ホームアシスタント「ARCHOS Hello」を発表しました。

  • ARCHOS Hello, Objects - Overview
  • これはGoogle Assistantを搭載するスマートディスプレイではなく、Androidを搭載する独自仕様となっています。8.4インチFull HDディスプレイを搭載するモデルと、7インチHDディスプレイを搭載するモデルが展開されます。供にディスプレイは縦長で、この一片にスピーカが搭載されています。縦置き、横置きのどちらでも対応してバッテリでも駆動します。

    発売時期は2018年の夏ごろで、価格は、8.4インチモデルが179.99ユーロ、7インチモデルが129.99ユーロで、ARCHOSらしい価格設定です。

    同じタイミングでGoogle Assistant搭載のスマートディスプレイが登場するので、これと競合します。ディスプレイが付くと求める物が変わり、完全なAndroidを搭載している方が使える端末になる可能性も考えられます。スマートディスプレイは、新しい分野なので、どのような展開を見せるのかが楽しみです。

    今週は、このあたりで、また来週。

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