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2019年1月第3週Fossilがスマートウォッチ関連の技術をGoogleへ売却

Fossilがスマートウォッチ関連の技術をGoogleへ売却

1月17日、Fossilは自社のスマートウォッチ関連の知的財産をおおよそ4,000万ドル(約44億円)で、Googleに売却することを発表しました。

Fossilが持つ技術の売却だけではなく、研究開発に関わる数名もGoogleに移籍します。それでもFossilには、200名もの人員が残っているので、今回の取引を機にスマートウォッチの開発を止めることはなさそうです。

Fossilのスマートウォッチは、Waer OSを搭載するものが始めてではなく、2003年当時、世の中を席巻していたPalm OSを搭載する腕時計「Fossil Wrist PDA」を発売しています。国内で販売されていませんが、個人輸入をして所有していた人もいるはずです(筆者もそのひとりです⁠⁠。このように、Fossilは古くからスマートウォッチに対する取り組みを行っており、豊富な知見と経験を持っています。

今回の取引で、Fossilのハードウェア開発のノウハウをGoogleが得ることになります。これを機にPixelブランドのスマートウォッチがリリースされることになれば、スマートフォン同様にターゲットハードウェアが設定されて、よりわかりやすくなるのと、あわせてWear OSの開発が加速することになるかもしれません。

どんなハードが出てくるのか?

今回の発表で新しいハードウェアの登場が期待されます。2018年12月末に、ディスプレイに触れずデバイスをジェスチャーで操作できる「Project Soli」がFCCの許可を得ていので、これがキーになる可能性も考えられます。

これはレーダーベースのモーションセンサで、指先の細かな動きを高速かつ高精度にトラッキングします。たとえば、突起をつまんで回すような指先の動きをトラッキングできるので、これを腕時計の竜頭を回す操作に置き変えて、何らかのコマンドを割り当てられます。

スマートウォッチの小さなディスプレイを使ったタッチ操作は、表示している情報のほとんどを指で覆い隠してしまったり、細かな操作に対応できない課題があります。Project Soliは、こうした課題を解決するだけではなく、新たな使い方をもたらす可能性もあります。ただ、操作時のフィードバックをディスプレイの表示でしか返せないので、すべての操作をProject Soliでまかなうのではなく、タッチ操作と共存して使うことになるかもしれません。

Lenovoスマートウォッチ2機種が日本上陸

1月18日、輸入事業を展開するTS TRADEがLenovoのスマートウォッチ「HX03F」⁠HW07」のクラウドファンディングをGREEN FUNDING by T-SITEで開始しました。

HX03Fは、68gの軽さがウリのブレスレッド型で、IP68等級の防水性能を備えています。心拍数、消費カロリー、睡眠計測などが可能です。バッテリは、通常利用で最大7日間持ちます。希望価格は6,480円で、限定200個のSUPER EARLY BIRD枠であれば3,888円です。

HW07は、腕時計型でIP65等級の防水機能を備え、HX03Fが持つ機能に加えて電話や遠隔シャッター、スマホ紛失時の発見機能などを備えています。バッテリは、通常利用で最大2日間持ちます。希望価格は1万5,800円で、100個限定のSUPER EARLY BIRD枠であれば9,480円です。

iOSとAndroidに対応しており、専用アプリ「Lenove Life」をダウンロードすることでBluetoothで連携でき、計測結果の確認や目標設定などが行えます。

ともに搭載OSは独自のもので、Wear OSは採用されていません。Wear OSは、立ち上げが早かったものの途中で足踏みしている間に多くのライバルが登場しました。名前が分かっているものだけでも、AppleのWatch OS、SamsungのTaizen OS、FitbitのFitbit OSと複数存在しています。

Wear OSは、円形液晶を早い段階で採用したりリブランドするなど、さまざまな施策を行っていますが存在感を示せていません。前段で触れたFossilの技術買収が良い刺激となり、スマートフォンのPixelと同様にWear OSが良い方向へ動くことを期待します。

今週は、このあたりで。また来週。

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