Android Weekly Topics

2020年2月第5週今年は早め、Android 11 Developer Previewが公開

今年は早め、Android 11 Developer Previewが公開

Android 11 Developer Previewが公開になりました2月19日、Googleは次期Androidとなる「Android 11」「Developer Preview」を公開しました。

Android Q(Android 10)のベータが最初に公開されたのが3月13日なので、例年よりも1ヵ月ほど前倒しでの公開になりました。また、今回からはAndroid Rとも呼ばれておらず、お菓子のコードネームもなくシンプルになりました。

専用サイトに公開されたシステムイメージは、Google Pixel 4/4XL、Pixel 3a/3a XL、Pixel 3/3 XL、Pixel 2/2 XLに対応しています。

アプリ開発者向けに公開しているので、システムイメージの書き込みはデバイスをフラッシュする必要があり、常用するデバイスでは気軽に試せません。数週間の内にAndroid 11のベータプログラムが開始されます。これでは、OTAでシステムイメージが配布されるので、アプリ開発者以外もAndroid 11を試せます(それでも、ベータ版であることを承知のうえになります⁠⁠。

Android 11のハイライト

2018年は、画面占有率を上げるためにノッチを搭載するデバイスが登場し、Android 9で対応しました。2019年は、折りたたみディスプレイを搭載するGalaxy FoldやMate Xなどが登場して、Android 10で対応をしました。2020年に登場するAndroid 11では、新たに「ピンホールノッチ」やディスプレイの端がカーブした「ウォーターフォールスクリーン」を搭載するデバイスに対応します。これらは、Display cutout APIが拡張されて対応が行われます。

国内は、2020年の春からサービスが開始される5Gへの対応も行われます。

これでは、アプリ側でネットワークの上り・下りの状態が高速か低速かを確認できるようになります。たとえば、ストリーミングサービスのアプリであれば、高速な状態であれば配信しているコンテンツの品質を上げるといった使い方ができます。移動中、再生が途切れて、不快な思いをすることもなくなるかもしれません。

また、ユーザが契約する通信プランが定額制であるかなども確認ができます。

定額制であれば、Wi-Fiが使えない状態でもデータ通信を積極的に使う造りにできます。たとえば、写真をクラウドにアップロードするアプリには、必ずWi-Fiに接続した時に写真をアップロードする・しないの設定がありますが、今後はこうした設定がなくなるかもしれません。

どちらもNetworkCapabilitiesで、状況が確認できるようになります。

他、ニューラルネットワーク関連やプライバシー関連のAPIの強化も引き続き行われます。

デバイスの背面を活用する機能も実装

Android 11に、デバイスの背面をダブルタップして、アプリや機能を実行できる仕組みが追加されていると9TO5Googleが報じています。

これは、Googleアシスタントやカメラの起動や、アラームのスヌーズやタイマ停止のアクションが実行できるとしています。記事では、動作原理まで触れていませんが、加速度センサーとジャイロを活用して実装していると考えられるので、はっきり分かりやすく操作する必要があるのかもしれません。

背面を操作面として活用するアイデアは昔からあり、目新しくはありません。

最も使われているのは、ゲーム機のコントローラでしょうか。これは、指が届く範囲であれば、背面にもボタンが配置されています。また、タブレットやスマホの背面に入力デバイスを取り付けて、両手で持った状態で操作するUIが周期的に提案されます。Androidでは、多くのユーザが背面にある指紋認証センサを使うことに慣れたので、操作面として使っても良いと考えて実装しているのかもしれません。

開発者向けのプレビューで実装されている機能なので、リリースに含まれるかまでは分かりませんが、ソフトウェアだけで実現できる機能であれば、残すのも悪くなさそうです。

今週は、このあたりで、また来週。

おすすめ記事

記事・ニュース一覧