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2020年3月第4週Androidにも新型コロナウイルスの影響が出はじめる

Androidにも新型コロナウイルスの影響が出はじめる

COVID-19の影響を受けて、GoogleはPlayストアへのアプリ公開までの審査期間が、通常よりも長くなる可能性があるとデベロッパに警告したとTech Crunchが報じています。

アプリ公開までの審査期間は、1週間以上かかる可能性があることをデベロッパに通知しています。平時の公開審査は、Playストアの場合はAppleのApp Storeと比較しても短くて、3日程度で終了します。これが1週間以上かかる可能性があるとしているので、2倍以上の時間が必要となっています。

時間がかかる理由として、COVID-19の影響で審査にあたるスタッフの勤務スケジュールを調整しているためとしています。また、この状況は悪化しつつあるとも報じられています。

COVID-19の影響は、これだけではありません。3月18日、Googleは予定していたGoogle ChromeとChrome OSのリリースを休止すると発表しています。

ただし、セキュリティ関連のアップデートは最優先事項と扱われており、安定バージョンである80にマージされます。ChromiumをベースにしているMicrosoft Edgeも同様の動きをとっています。他のChromiumをベースとするOperaやVivaldiなども同じような動きを取るはずです。

ITは仕事を進めるにあたり場所の制約を受けづらい業種ですが、Google本社があるカリフォルニア州でも非常事態宣言が出て、アメリカ国務省も海外の米国民に対しては「ただちに帰国する手配をするべき」としています。

中国でCOVID-19の感染が広まった時は、スマートフォンなどのハードウエア製造のスケジュールに対する影響が心配されました。欧米まで感染が拡大したことで、ソフトウエアのリリースにも影響が出はじめています。こうした遅れは経済的にも影響後出てくるはずなので、今後の動きに注目する必要があります。

COVID-19の影響を受けていないプロジェクトもある

COVID-19の影響を受けていないプロジェクトもあります。3月18日、Googleは次期Android OSとなる「Android 11」のDeveloper Preview 2を公開しました。

Developer Preview 2のリリースは、3月に設定されていたので予定どおりです。Developer Preview 3のリリースは4月の予定です。いまのところリリーススケジュールは変更されていませんが、3月はCOVID-19関連で大きな動きがあったので、リリーススケジュールに影響が出るとすれば、Developer Preview 3よりも後のリリースになる可能性はあります。

このDeveloper Preview 2では、折りたたみディスプレイ端末のヒンジ角度が取得できるAPIが追加されています。発売済みの端末ではGalaxy Z Flipが対象です。これのL字にした画面を活かしたアプリは純正のみですが、サードベンダもL字形状を活かしたアプリが開発できます。L字形状は、観るだけでなく写真や映像、音を撮る時にも使えるので、この形状を活かすユニークなアプリが出てくるのを期待したいです。

MicrosoftがCOVID-19トラッカーを公開

MicrosoftのBingチームは、COVID-19の世界各地の感染状況を地図で確認できるサイト「COVID-19トラッカー」を公開しました。

世界地図上に感染者の多い地域が赤い円で表示されます。たとえば、日本をズームしていくと、北海道、東京、愛知、大阪に大きな円が確認できます。赤い円をクリックすると、感染者だけではなく、治療中患者、回復者、死亡者の数が確認できます。これは、棒グラフでも確認できます。

新たな感染者や死亡者数ばかりに目が行きますが、サイトでは治療中患者と回復者の数も確認できます。また、選択した地域のCOVID-19関連のニュースやビデオも同時に確認できるので正しい現状把握に使えそうです。

今週は、このあたりで、また来週。

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