Androidケータイの歩き方

第29回 日本式のAndroidケータイ「007SH」が登場

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気になる端末かも

ソフトバンクから,テンキーを備え従来型のケータイ(いわゆるガラケー)と同じ形状をした折りたたみ式のAndroidケータイ「THE HYBRID 007SH J」が発売になります。

機能は,外見から想像できる通りで,ワンセグやおサイフ,赤外線通信の他に防水機能を当たり前のように備えています。テンキー部分には,方向キーの中央に丸い決定キーがあり,この方向キーの四方には,メールやウェブブラウザを起動するボタンの他にメニューキーや戻るキーが配置され,その下には,発話キーや終話キー,数字キーが並ぶお馴染みのレイアウトとなっています。

アプリの操作は,この方向キーと決定キーで操作するように作り込まれており,これに対応していないアプリは,ディスプレイをタッチして操作するとしています。そのディスプレイは,回転二軸ヒンジを採用した3.4インチのフルワイドVGA(854×480ドット)でケータイと似たサイズです。また,背面ディスプレイも備えており着信や時刻を確認できます。

ガラケー機能を搭載したAndroidケータイが,洋風建築の住宅に和室や床の間を設けているような感じだとすると,007SHは,和風建築の住宅に洋風テイストを取り入れた,和モダン建築のような仕上がりです。

007SHは,一見すると,ガラケーと見間違えてしまう形状をしている

007SHは,一見すると,ガラケーと見間違えてしまう形状をしている

これぞ日本式のAndroidケータイ!?

ドコモを皮切りにしてau,ソフトバンクが夏モデルのスマートフォンを発表しました。

発表されたスマートフォンは,金太郎飴のようで変わり映えがせず,特徴が掴みづらい端末ばかりの上に,実用的だと感じるような提案なかったので,詳しく端末を追いかけていませんでした。筆者の心配は余計なお節介ですが,この体たらくでは,いずれはサムソンやLGが開発した端末に押されてしまうのではないだろうか?とも考えていたところだったのですが,最後の最後でソフトバンクから007SHの発表です。この端末は,AppleがiPhoneで造り上げた作法を模倣しているのではなく,我々が十年以上かけて磨き上げて来た作法が詰め込まれており,これぞ日本式と感じさせる端末です。

多くのユーザがPhoneをはじめとするスマートフォンを選択するのは,複雑になった操作性が再定義されて,ハードウェアとソフトウェアが調和して分かり易く表現されているからだと考えています。ガラケーは,最新のハードウェアに,古くさく接ぎが目立つソフトウェアが乗せられており,お世辞にもわかりやすく使いやすいと言うことはできませんでしたが,007SHは,ソフトウェアにAndroid OSを使うことで,調和の乱れを正すことができているように見えます。

iPhoneをはじめ,いわゆる欧米スタイルのスマートフォンを踏襲しただけでは,世界中のメーカが勝負しているAndroidケータイの中で,オリジナリティを保つことができませんが,007SHのように,日本的な使い勝手を実現した『日本的なおもてなし』を持ったスマートフォンであれば,世界に提案して勝負することだって十分考えられるはずです。ライフスタイルが多様化する中で生活に密着しているスマートフォンも画一的なデザインや使い勝手だけではなく,様々な選択肢があっても良いはずですし,まだまだ提案の余地が多くあるように思います。

ハードとソフトのハーモニーは?

残念ながら,実機を触る機会を得られていませんが,007SHを取り上げたニュースサイトを読む限りは,十分注意をはらって作り込みが行われておりガラケーに似た操作感を実現している印象です。新たに構築しているだけに,破綻なくハードウェアとソフトウェアの調和が取れているように感じるので,端末の仕上がりさえ良ければ,いま多く発売されているガラケー機能を搭載したAndroidケータイになびかなかったユーザ達を一気に取り込める可能性があります。ただ,気になるのは,Androidマーケットで流通しているアプリをインストールした時の使い勝手です。テンキーを使った操作が中途半端にしかできず,終始タッチパネル操作を併用しないといけないのであれば,ユーザにとっては心地良く使い易いものでないので,端末から離れていく可能性はあります。ただし,この端末を欲しがるユーザが,どれだけのアプリをインストールするかと考えると,良くて数本だと考えられるので,余り大きな問題にはならない可能性はありますが,この当たりはユーザの反応を見ないと分からない部分でもあります。

機会があればじっくり使ってみたい

筆者は,007SHを好印象で捉えています。その理由は,簡単でこれぞ日本式のスマートフォンと考えているからです。Android OSを使っているので純血でないのは少し残念ですが,他国のメーカでは提案できないような端末で,非常にユニークな存在です。筆者に機会を頂けるのであれば,じっくりと時間をかけてレビューしてみたいところです。また,是非とも007SHのような「日本式のおもてなしを持ったAndroidケータイ」で,世界に打って出て欲しいと考えています。

著者プロフィール

傍島康雄(そばじまやすお)

5月30日生まれ。

モバイルデバイスが大好物。それで動くアプリの開発に喜びを感じている。スマートフォン前夜のWindows Mobile,PalmOSのアプリに情熱を傾けていたが,最近は停滞気味でコードを書くよりも文章を書く機会が多くなっており,文章を書くのも,プログラミングと同じくらい奥深い作業だと感じている。

ブログ:http://yasuos.com/blog/

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