Androidケータイの歩き方

第76回個人所有のAndroidケータイを仕事に活用する!(7)

前回Documents To Goを足早にご紹介したので、今回は、じっくりとご紹介します。

当たり前になったけど注意して運用する

仕事で書類を作成すると言えばWordで、表計算を使うと言えばExcelと言っても過言ではありません。いまや、Microsoft OfficeのWordやExcelは、当たり前の存在です。筆者の場合、ひと昔前は、第三者にファイルを渡す時は、特定のアプリでしか開けないファイルの場合、PDF等の汎用性の高いフォーマットに変換して渡すことが多かったのですが、ここ数年は、WordやExcelのファイルのままで渡すことが多くなりました。受取側からは、特別不満は聞かないので、いまやWordやExcelが当たり前の存在となっています。

当たり前と言っても、編集できるので注意して運用する必要があります。

取引先に、悪意を持った人が居るとは考えたくありませんが、内容を改ざんされる可能性があるので、引き渡す書類の重要度に応じて、そのままにするか、編集ができないPDFに変換するか判断して使い分けるのが良いでしょう。

割り切りが必要

さて、Androidケータイでは、WordやExcelのファイルが扱えるアプリが多くあります。Documents To Go以外では、OfficeSuite Pro 6やQuick Office Proなどがあります。どれも一長一短で、本家のWordやExcelと比較して、機能に差がなく遜色なく使えるアプリは存在しません。よって、これだけで書類を仕上げようとせずに、添削や下書きに使うなど、割り切った使い方をするのが得策です。

WordやExcelのファイルが扱えると言っても、使っているフォントや図表のレイアウトが上手く再現されないなどは、頻繁に見られる現象なので、Androidケータイ側でレイアウトの調整をするのは無謀な話で、やってもストレスが溜まるだけです。こうした問題は、いずれ、時間が解決するかもしれませんが、Documents To Goのようなアプリを導入しようと検討している方は、ご自身の使い方をよく見極めて下さい。場合によっては、ノートパソコンを持ち運んだ方が効率的な場合もあります。それでも、まずは始めてみないと、イメージが掴めないという方は、Documents To Goであれば、編集機能のないアプリは無料で配布されているので、それで試してみることをお勧めします。しばらく使ってみて、編集したいことが沢山あれば、⁠Documents To Go Full Version Key』を購入すると良いでしょう。

Documents To Goのメニュー画面、Googleドキュメントを扱うこともできる
Documents To Goのメニュー画面、Googleドキュメントを扱うこともできる

WordやExcel以外にPowerPointやPDFも扱える

Documents To Goは、WordやExcel以外に、PowerPointやPDFも扱うことができます。WordやExcel、PowerPointのMicrosoft Officeのファイルは、97から2010まで対応するので、多くのファイルを開くことができるので、ひとつあれば重宝するアプリです。

先でも取り上げたように、⁠Documents To Go Full Version Key』を購入することで編集機能が有効になりますが、それぞれ編集機能が異なるので、注意が必要になります。

ファイルの内容が編集できるのは、Word、Excelファイルだけで、PowerPointは、スライドテキストの編集や並べ換えや削除、フリック操作での表示切替が行え、PDFは、ページの高性能表示や右端での折り返し、自動回転、しおり、検索などが行えます。

Android 4.0には最適化されておらず……

Documents To Goは、残念ながらAndroid 4.0に最適化されていません。

Android 4.0に最適化されてなくても、実用上は問題ないのですが、WordやExcelの編集は、Android 4.0の採用が多いAndroidタブレットで行われることが多いはずで、致命的と考えることができるので、早々の対応を望みます。

同じユーザインターフェース関連で言うと、編集等の使い勝手も褒められたものではありません。

たとえば、Wordで、ある文字を太字にしようものならば、メニューを表示して[書式]を選択すると表示される書式メニューから[太字]をタップします。この手順を、変更する項目数分だけ実施しないといけないと考えると、煩雑すぎて数個の項目を変更しただけで、音を上げてしまいます。Documents To Goで、編集するならば、装飾も諦めてテキストを添削する程度に留めておく方がストレスなく使えます。

面倒で使う気にはなれない書式設定機能
面倒で使う気にはなれない書式設定機能

持っていると重宝するが、導入は見極めて!

編集機能やユーザインターフェースには癖がありますが、ファイルの参照と簡単な編集程度であれば、十分に使えるアプリで、持っていれば何かと重宝します。ただし、何度も書いているように、ノートパソコンを持ち出す方が効率が良いと言ったケースもあるので、自身の利用用途を見極めた上での導入をお勧めします。

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