[自転車イラスト紀行]徒然走稿

第二十回「串物礼賛」

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前回に引き続き食べ物がらみの話になってしまった。

本当は別のネタでいくべく,すっかり準備を整え,イラストの下書きと本文を書き終えたところで,いきなりパソコンがフリーズ。撮影済みの写真と書き上げた原稿が取り出せなくなってしまったのだ。

原稿は書き直せるが,写真はどうにもならない。カメラのメモリーからも消去してしまっていた。

頭が空っぽになった時,次回に回す予定だった分の写真は,同行した人間に渡すためDVDに焼いてあることを思い出した。

かくしてなんとかアップすることが出来,ほっとしている(内臓HDDの問題でないことはわかっているから,次回までには写真データを取り出すなり,マシンを修復することが出来ると……思う)。

気を取り直して,串物の話。

自転車でツーリングをしていると,串物との出会いが多い。

峠には茶店があることが多く,ここには大抵お団子や串まんじゅうを売っている。

奥武蔵グリーンラインに行ったときなどは,峠ごとに串物との出会いを大切にしていたため,途中で動くのが嫌になるほど腹がふくれてしまった。

海辺に行けば,土地のものやそうでない魚や貝を串に刺して焼いている。

ポタリングで城下町や小京都と呼ばれる町を走るときも,串物との遭遇が多い。高山では串焼きの飛騨牛まで売っていたし,川越では芋団子を楽しむことが出来た。

自転車と串物は相性がいい。

お店のロケーションによっては,あたかもドライブスルーのように乗車したまま購入できるし,グローブをしたまま食べてもさまになる。

みたらし団子がなど名代の団子たちは甘みと炭水化物で出来ているから,消化も良くすぐにエネルギーとして役に立ってくれるところもいい。

そして,なによりもあの形態が嬉しいではないですか。

残り二つになった団子が串に刺さっている姿は自転車を彷彿とさせて,ほおずりをしたくなりませんか。

本当にほおずりをすると,蜜やタレでべたべたになるから止めた方がいいけど(やらないよね)。

書き終わってからなんだけど,考えてみたらなんで今回は団子の話にしてしまったのだろうか。

ポタリングの目的は,線路沿いを電車と一緒に走る,だったのだから,素直にその話を書けば良かったのではないか。

でもまあ,電車も車をお団子状に繋げた物だと思えば……無理があるかな。

著者プロフィール

杠聡(ゆずりはさとし)

イラストレーター,ライター。東京都日野市在住。技術評論社刊の単行本カバーなど広告,出版でのお仕事をベースに,自転車旅行で出会った風景や人を題材にした作品づくりを続けています。

URLhttp://www.yuzuriha.com

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