エンジニアをレベルアップさせる「ファシリテーション入門」

第3回 ファシリテーションの始め方のコツ

2008年7月15日

この記事を読むのに必要な時間:およそ 2 分

ファシリテーターのメリット

ファシリテーターにとってホワイトボードを使うメリットは3つあります

1.さりげなくファシリテーションを始められるため,抵抗がすくない

特に年配の顧客との打ち合わせなどで,新しい事をはじめようとすれば身構えられてしまいます。さりげなくホワイトボードを使うことでこうしたことを防止できます。

2.話の流れが理解できる

ファシリテーターにとって話の流れを理解するのは,とても大切な事です。ホワイボードに発言を書いていくと,発言者がどういう意図で話しているのかを考えるようになり,自然に話の流れが理解できます。

3.フィードバックがもらえる

最初はホワイトボードに発言を書いても,だれも見てくれないかもしれません。これはホワイトボードの書き方がよくないということを参加者が態度で教えてくれているのです。どうすれば見てもらえるか,発言の書き方や文字の大きさ,図をつかってみたり,いろんな工夫をしたときの参加者の反応が最高のフィードバックです。これはファシリテーター上達の近道です。

ホワイトボードがないときには…

これほどまでに利用価値の高いホワイトボードですが,ホワイトボードが使えない状況の場合はどうすればよいのでしょうか?

1.模造紙

あらかじめ用意できれば,模造紙をつかってもいいでしょう。模造紙のメリットは話し合いの内容を消さずに残せるので後で確認することができます。

2.イーゼルパッド

画板サイズ(かなり大きいです)の台紙付のパッドがあります。ホワイトボードよりは小さいですが,かなり使えます。メリットは模造紙同様に話し合いの内容を消さずに残せます。

3.壁に張れるホワイトボード

オフィスの壁などに貼り付けられ,はがして丸めて持ち運べるホワイトボードが発売されています。これだと場所を選ばずホワイトボード会議が可能になります。

4.A3用紙

上記のどれも用意できないときは,A3用紙などを参加者の見える位置に何枚か並べて,ホワイトボードの代用に使います。

私は,会議をするときは,まずホワイトボードの有無をたしかめます。もしホワイトボードがない場合は,上記のどれかを準備しておきます(過去,ホワイトボードをしっかり準備したのにマーカーのインク切れという失敗がありました。マーカーの予備も忘れずに⁠⁠。備えあれば憂いなし,質の高い会議は,しっかりした準備が必要です。

まとめ

ホワイトボードは話し合いをコントロールする武器になります。ファシリテーターの第一歩はこの武器を使いこなせるようになることです。そのために,話し合いが始まったら,まずホワイトボードの横に立つことから始めてみましょう。この連載の中でも,ホワイトボードについては何度か解説していく予定です。

著者プロフィール

野口和裕(のぐちかずひろ)

13年間の会社員時代,SEとして企業や官庁で各種システムの設計に従事。製造業,建設業,人事システムの構築を数多くこなす。その後,独立しフリーランサーのSEになる。現在有限会社NTX)を設立し,SEの傍らヒューマンスキルの研修を行う。

著書は『SEのための「どこでもやれる力」のつけ方』(技術評論社刊)。3度の飯はお好み焼きでOKという広島人。

ブログhttp://blog.livedoor.jp/facilitator/

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