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まだ間に合う「ITパスポート」受験対策 原山先生の短期合格塾

第2回 専門用語は関連情報と一緒に覚えて克服しよう!

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この記事は,平成22年度春期試験の対策用に執筆したものです。記事中の試験概要や問題内容に関する記述は,その時点での情報を基に執筆していますので,ご注意ください。

ITパスポート試験に合格したいと思ったら,まず克服しなきゃならないのは専門用語。なにせ,試験で出題される100問のうち,用語の意味を問う問題が約7~8割りを占めてますから。

ITパスポートの合格に必要な専門用語は,約千語あると言われています。なかには,「ICカード」や「MP3」など,すでに日常でもよく使われている用語もありますが,多くの受験者にとって馴染みの薄い言葉もたくさん出題されています。

今回は,どのような用語問題が出されるのか,過去問題を見ながら,その効果的な対策方法を考えていきましょう。

出題されるのは,IT系用語だけではない?

いきなりでナンですが,次の円グラフを見てください。ITパスポート試験はIT系の資格だというのに,ストラテジ系分野の出題比率が意外に大きいことがわかります。「情報処理技術者試験の他区分より,ITパスポート試験は非エンジニアや文系学部の学生の合格率が高い」のですが,その理由のひとつはここにあります。

図1 ITパスポート試験の分野別出題比率(全100問)

図1 ITパスポート試験の分野別出題比率(全100問)

そのため,実際に受験準備をするとなると,コンピュータやシステム開発関連の用語だけでなく,経営戦略や企業会計などの用語もちゃんと覚えなければならない。IT系・非IT系,どちらの受験者にとっても,受験しやすいような,そうでもないような…,微妙な試験問題なのです。

カタカナ用語や英略語が多いITパスポート試験

さて,昨年の春と秋に実施された2回の試験の中で,実際にどのような用語に関する問題が出されたのかを見てみましょう。

 各分野で出題された用語

ストラテジ系分野コンプライアンス経営,CSR,RFP,データマイニング,ニッチ戦略,CRM,SaaS,ハウジングサービス,ファブレス,プロダクトポートフォリオマネジメント,キャッシュフロー,SWOT分析,BPR,アフィリエイト など
マネジメント系分野インシデント管理,SLA,ファシリティマネジメント,ファンクションポイント法,オブジェクト指向設計,アローダイアグラム,ITガバナンス など
テクノロジ系分野情報セキュリティポリシ,オープンソースソフトウェア,SSD,スループット,DNS,プラグイン,バイオメトリクス認証,フェールセーフ,DoS攻撃,ボット,RSS,RAID,DRAM,ファイアウォール,マクロウイルス,ディジタル署名,ログファイル など

特徴的な傾向があるのですが,ナンだかわかりますか? そう,やたらにカタカナ用語や英略語が多いこと! 漢字の用語なら,漢字からなんとな~く意味が推測できますが,知らないと即アウトになってしまうのが,カタカナ用語や英略語の辛いところ…(涙)。

「英語はニガテなんだよなぁ,どうしよ~!」と思った人,ちょっと待ってください。ITパスポート試験は四肢選択だということをお忘れなく。つまり,正解が選択肢の中に必ずあるのです。だから,どの選択肢が正しいのかを判断するために、最低限必要なヒント情報さえ覚えてしまえばOK。この方法なら,今からでも余裕で用語問題を攻略できてしまいます。

英語の意味を知って関連情報を増やす

それじゃあ,「必要最低限のヒント情報」を要領よく記憶するには,どうしたらよいでしょう?

それは,その用語に関する周辺情報を増やしておくこと。「『最低限の情報』と言っているのに矛盾する!」ですって? いやいや,人間の脳にとって,関連情報のない「離れ小島」状態の知識は,「覚えづらく,思い出しにくい」ものなのです。

例えば,初めて人に会ったとき,名前と顔だけを覚えようとしてもすぐに忘れてしまいます。「俳優の○○さんに似てるゾ」とか,「派手なネクタイしてるなぁ~」とか,覚えたい事柄とは直接関係ない情報も一緒に記憶して,思い出すときの手がかりとして使っているのです。

カタカナ用語や英略語を覚えるときにやっておきたいのが,英単語の意味を知っておくこと。「調べる」という作業をすることで記憶に残りやすくなりますし,知っている情報が増えれば用語に親しみも湧いてきます。

ただし,単語のスペルを覚えたり,辞書にいくつも載っている意味を全部覚える必要は全くありません。たとえば「パーソナルコンピュータ(パソコン)」なら,「『パーソナル』は『個人的な』って意味だから,個人持ちのお手軽なコンピュータのことネ」という程度の「用語を覚えるのに都合のよい解釈」で構わないのです。

図2 カタカナ用語を解釈するときの例

図2 カタカナ用語を解釈するときの例

類似する用語は違いを明確にしておく

試験問題では,類似する言葉や似た用途で使われる用語が,わざと選択肢に含まれていることがよくあります。このような問題は,あやふやな知識では正解できないよう,「えっ?どっちだったっけなぁ…」と受験者を迷わせることが目的です(イジワル~)。

これらの用語は,その違いを意識しながら覚えると,互いが関連情報となるため記憶に残りやすく,混同せずに覚えられるので一石二鳥です。

例えば,次の問題はシステムの処理能力に関する用語を問う問題です。選択肢に上げられている用語は,その言葉が表すのは「何の処理に対して使われる単位?」「処理時間 or 処理量?」などを整理しながら覚えると,混同せずに覚えられます。

類似する用語の出題例

問 コンピュータシステムが単位時間当たりに処理できるジョブやトランザクションなどの処理件数のことであり,コンピュータの処理能力を表すものはどれか。

  • ア アクセスタイム
  • イ スループット
  • ウ タイムスタンプ
  • エ レスポンスタイム
正解:イ

(ITパスポート試験 平成21年度秋試験 テクノロジ系問題 問61)

解説:「ジョブ」はシステムが処理する仕事の単位,「トランザクション」はある目的のために行われる一連の処理(ジョブ)をまとめて扱うときの単位。

ア「アクセスタイム」は,コンピュータのCPUがデータの書き込みや読み出しの命令を出してから,ハードディスクの読み書きが完了するまでの時間

イ「スループット」は,与えられた時間内にシステムが処理できる仕事量。ジョブ数やトランザクション数で表す。

ウ「タイムスタンプ」は,ファイルなどのデータが作成・更新された日時を表す情報のこと。

エ「レスポンスタイム」は,システムに対して問い合わせや要求を出し終わってから,最初の処理結果のメッセージが出始めるまでにかかる時間

さて次回は,ITパスポート試験の全100問のうち,12問を占める「中問」の受験対策です。中問では,小問でも問われる基礎知識とともに,さらに+αの知識も求められています。試験日までの間に,中問対策として「何をプラスして勉強しておけばよいのか」をアドバイスします!

著者プロフィール

原山麻美子(はらやままみこ)

情報処理試験対策用の書籍・雑誌やパソコン関連ムック等の,企画・執筆・編集など,IT関連全般の出版に携わる。専門学校の講師,ラジオ講座のアドバイザーなどの経験もあり,受験者への具体的で細やかなアドバイスは,わかりやすくて実践的だと好評。著書「基本情報技術者らくらく突破表計算(編著)」「ITパスポート試験のよくわかる教科書(共著・編著)」など。

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