決済会議

第10回「取り置き」仕組みを解説

こんにちは、スマレジを運営している株式会社プラグラムは2013年12月1日に親会社と合体し、Newプラグラムへと進化します!の山本です。

株式会社ジェネフィックス・デザインは、株式会社プラグラムを吸収合併し、株式会社プラグラムへ社名変更いたします。

皆さま今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

具体的にどう進化していくかは、また別の機会にお話しするとして、今回は、大抵の人が一度は経験したことがあるだろう「取り置き」について調べていくうちに、結構ややこしかったので、噛み砕いてご紹介したいと思います。

多くの人が経験する取り置き

「今日は買うゾ!」と最初から決め込んだ訳でもなく、なんとなく気分が良くてウィンドウショッピングすることってありますよね。

プラプラと物色していたら、

「おっ!コレいい!」

店員さんも上手に手助けしてくれて、試着したりしているうちに

「欲しいかもっ!!」

そういうこと、ありますよね。

でも、思いとどまって、一旦保留。しかし

「残り1点ですよ、取り置きしますか?」

こうなると迷いますよね。

画像
写真はイメージです

僕がよく使うのは、⁠今日中」という方法。内金や手付金ナシで、今日中に買いに戻らなければ取り置きキャンセルというルールです。これなら、一旦店を出て、⁠他の店で物色しながら)考え直すことができるので気が楽です。

さて、最近はクレジットカードが普及していて、クレジットカードで買っちゃえば良い話なのですが、買う本人が欲しくて欲しくて、手付金や内金を支払って取り置きしてもらうことは、たま~にありますよね。

その手付金や内金という決済ですが、お店の人の観点から、売上になるんでしょうか?また消費者の観点から、取り置きをキャンセルしたらお金は返ってくるんでしょうか?いろいろ疑問が出ますね。そのあたりを詳しく書きます。

手付金はお店の売上?

お店の人は、受け取ったお金をどう処理すればいいでしょうか? 手付金や内金をお客さんからもらった日は、⁠前受金」とします。

手付金も内金も処理は同じです。借方に⁠現金⁠⁠、貸方に⁠前受金⁠を記入します。

たとえば、3,000円の手付けをもらって、取り置きした場合はこうなります。

借方貸方
(現金)3,000(前受金)3,000

また、後日、商品をお客さんに引き渡し、残金を受領したときは、⁠前受金」を借方に、残金を「現金」として借方に、そして「売上」を貸方に記入します。

たとえば、手付けとして3,000円受領済みの状態で、残金1万7,000円を受領して20,000円の商品をお客さんに引き渡した場合はこうです。

借方貸方
(前受金)3,000(売上)20,000
(現金)17,000

つまり、手付けや内金を受け取った段階では売上ではなくて前受金なんですね。そして、後日商品をお渡ししたときに、手付けと残金をあわせて売上にするわけです。

キャンセル(解除)したい

すでに手付金を払っていて、でもやっぱり買うのをやめたい。そういうことありますよね。この場合、⁠手付金⁠⁠内金⁠とで解釈が違うようです。

内金は消費者とお店の両方できちんとした理由(法的理由)がなければ契約を解除することができないようです。しかし、手付金の場合は消費者、お店のどちらかが契約をやめたければ、きちんとした理由(法的理由)がなくても契約を解除することができるそうです。

お店側が解除するときは、手付金の倍返し、消費者側が解除するときは、手付金の放棄だそうです。

手付金の解除は、解除した日に「雑収入」「解約手付収入」として計上します。

借方貸方
(前受金)3,000(雑収入)3,000

つまり、⁠内金⁠って言った場合はキャンセル不可。⁠手付金⁠って言った場合はキャンセル可で、お店側の都合でキャンセルの場合は手付金の倍返し、消費者側の都合なら手付金放棄になるのです。

結論として

洋服屋さんなどで、手付金と内金とを明確に使い分けていることは実際にはあまりないでしょうから、⁠事情が変わってやっぱり買わない」という想定のことをお店の人に事前に確認することが大切ですね。

いよいよ年末商戦です。よい買い物ライフを。そしてお店の人は頑張ってください!!

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