元オリコン編集長☆イノマーの『叫訓』

第70回「自分を見つめろ!」――絶対に誰も自分には言ってくれないこと!

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未体験ゾーン

人間,約50年も生きているとぶっちゃけ新しいこと,初挑戦! みたいなことがなくなり,毎日が退屈になってしまう。

もう諦めろってな話なんだけど。これが,いくつになっても諦められない,欲張りな自分がいたりする。

でもまー,こればっかりはどうにもならない。いろんなことを体験してきた。やってないことといえば……犯罪とかになってしまう。うん,犯罪はいけない。

もちろん,経験していないことなんて山ほどある。たとえばバンドでの武道館公演とかね。でも,そういうのは置いといてという話。ほとんどの人が経験していて,オイラが未経験なこと。

むー⁠ーーん。車やバイクの運転か! オイラは運転免許を持っていない。10代の頃から,まったく興味がなかった。

助手席に好きな女のコを乗せて車でデートなんて最高に楽しいんだろう。ゴキゲンな音楽なんか流してね。オイラの人生には今後,あり得ないシチュエーションだ。残念っ。

オイラのヤング時代,バイクや車に夢中になる奴はヤンキーばかりだった,というのも大きいかもしれない。パンクスだったオイラはそういう奴らのセンスが大嫌いだった。ま,それだけの話かもしれない。しみません。

ひねくれた10代を過ごしたもんで……。

サマー・オブ・ラブ

さて,もうすぐ夏休み。社会人には関係ないかもしれないけどね。でも,キッズにとっては待ち遠しいものだろう。

夏なんて,大人にとってみればキツイだけの季節だ。熱中症を気にしながら移動。⁠今日も暑いですね~」なんて挨拶ばかり。

ええと,初めて海を見たのは何歳の頃だったろう? 最初の記憶は小学3年生の夏くらいだったと思う。夏休みに家族旅行で熱海の海へと行った。

家族5人での小旅行。そのときの写真が今でも残っている。旅館のテラスで海パン姿のオイラ。夏で海なのに缶ビールじゃなく,ジュースを持っている。当たり前か。

オイラにもそんな時代があったんだなあ。お酒や煙草がなくても夏を楽しめた時期。そういうプレーンな自分に戻りたいとは思うものの,もうムリだ。

空を見ても青いとは思わなくなったし,雲を見ても大きくて真っ白だとは思えなくなってしまった。でも,それが大人になるということだ。否定してもしょうがない。

だから,夏が好きではなくなった。サンサンと輝くギラギラした太陽を見て,無意味にテンションが上がった年代は終わった。

少年,青年,中年,初老,老人……年齢により,目に入る風景は確実に変わる。

格付けしあう居酒屋男子

男ばかりで居酒屋で飲み,⁠この中でもしも,自分が女だとしたら誰とつきあうか?」なんて話題で盛り上がったりする。

これが意外と数時間持つ。⁠あいつはオイラをそんな目で見ていたのか⁠とか,⁠こいつには1位にしてもらいたかったのに⁠とかね。

男同士とは言え,モテるにこしたことはない。つーか,女子にモテるよりも別の感覚で嬉しかったりするものだ。

そんな,某番組の人気コーナー『格付け~』のオリジナルみたいなことをオイラは10年以上も前から男10人くらいでやっていた。

悲しいことに,先月の飲み会でオイラを選んでくれる野郎はいなかったけど……。ぶっちゃけヘコんだが,それもしょうがないな,と。

女子よりも男子のほうが逆にシビアだ。大切なのは異性よりも同性の支持。これはバンド活動でも言えること。

同性のファンが付いているバンドは強い。たとえば男性バンドに集まってくる女性ファンは彼氏ができたりすると,いきなりライブに来なくなってしまう。でも,彼女ができたからといってライブに来なくなんる男性ファンというのはそこまで多くはない。

ま,これは⁠バンド業界のあるある”。今更,言うことではないんだけれど。

自分の良いところ?

飲み会の帰り,どうしてオイラに1票も集まらなかったんだろうと考えた。部屋に戻りメモ帳と鉛筆を取り出し,書き出すことにした。ひとり反省会。

オイラにも良いところはあるはずだ! とにかく,自分の良いところを思いついたことから活字にして慰めようと……ところが,これが情けないくらいに1行も出てこない,浮かんでこない。

ううっ(涙)⁠

せめて1つくらいと思うのであるがさっぱり。こりゃ,異性同性関わらずモテないはずだ。

そもそも,オイラが女のコだったらイノマー(自分)とつきあうか? と考えたら……いや~,ないわ。自分だからわかる。自分にしかわからないこともある。

だって,こんなバツ2の猿野郎なんてあり得ない。しかも,あと数年経てば50歳だ。NO FUTURE !

トボボ。

“低身長,低収入,低脳みそ⁠の3T男。でも,ほら,良いとこだって……その,あの,ナッシング。

真っ白なメモ帳を見つめながら,鉛筆を握りしめる。白いワニが来るよ~~~。

結局,数時間かけても,自分の良いところなんて何ひとつ思い浮かばなかった。惨敗。

自分に自分から贈る言葉……

オイラが敬愛する金八センセー(武田鉄矢)はこう言った。

《自分を励ましてくれるのは過去の自分だけ……》

正確ではないけれども,こんな感じのことを言っていたような気がする。うん,よ~くわかる。さすがの名言だ。

自分好きを自負しているオイラ。だってね,自分くらい自分のことを好きになってあげないと可哀想だもんね。

だけど,過去の自分ですら自分を励ましてくれないときもある。金八っあん,ごめん。オイラ,悪い生徒ッス。

過去とかDOでもいい。今の自分の仕事や生活とかに飽きている,うんざりしている自分がいるのは否めない。

長いこと生きていると,そうそう新鮮なことや驚きなど難しい。でも,生きていかなくちゃいけない。

オイラは自分の良いところではなく,悪いところをメモ用紙に書き出すことにした。すると,これが笑っちゃうくらいにスラスラと書けた。次から次へと出てくる。ペンが走るとはこのことだ。

自分のダメなところ,弱いところ,直さないといけないところ。もりもり。何だか楽しくなってきた。アハハ。

そして,何枚にも書いた自分の悪口に自分がこれからすべき新しいことを見出したような気がした。こ,これは絶対に誰も自分には言ってくれないことだ。間違いない。だって,オイラがオイラにダメ出ししてるんだもの。

ひとりSM?

そこで思った。今の仕事,生活,そして自分に嫌気がさして,飽きることも大切だったりするんだな,と。新しい日々がないことに責任を押し付けちゃいけない。

過去の自分が励ましてくれるなんて甘えた考えじゃダメだ。だって,過去の自分は今の自分に呆れてるもの。

《今の自分を遠慮なく,本気でけなしてくれるのは現在の自分だけ》byイノマー

おっと,名言出ました?(笑)⁠

ということで今回の叫訓は↓

叫訓70
自分で自分をホメるのも必要だけれど
自分で自分をディスるのも大切!

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著者プロフィール

イノマー

昭和41年東京生まれ。駒澤大学卒業後,(株)オリコンに入社。10年間勤務し編集長2回,副編集長を3回務める。退職後,フリーの編集・ライターとなる。同時にバンド活動もスタート。メジャーデビューも経験し,現在はインディーズでの活動へ。過去に10枚のアルバムと2枚のシングルをリリースしている。

http://www.onamashi.com/

Twitter:@inomar_onamashi

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