「一日」のうちに必要なものはなにでしょう?
一日のうちのピークは,夕焼けにあるようです。
ライフログで,一日のさまざまなことがらを記録しながら生活していくうちに,いろいろなものをコンピュータ化デジタル化し,自動化していくことができるようになってきました。
筆者の一日のうち,ログ化されている情報を朝から追ってみると,次のようになります。
| 朝 | 起床時刻,睡眠時間 今日の言葉,バイオリズム,生まれてから何日かを累計 新聞,天気,気温,湿度,テレビ番組表,誕生日 各種Webページで情報収集 |
|---|---|
| 昼 | プログラム開発または執筆または資料のデジタル化 |
| 夕方 | 夕焼けの時刻に壁紙を夕日の写真に変更 動画をWeb視聴 |
| 夜 | 新聞 就寝時刻 |
| 不定期 | Twitter 検索 メール送受信 新刊購入 |
このすべてをログをとりながら自動化して運用しています。
筆者に限らず,ライフログシステムでの大半は,ごく小さな情報を記録するだけです。ひとつひとつはとてもささいな事柄です。重要なことは,そのなかになにかしらの関係性を見いだして活用につなげることです。
たとえば筆者は最近,就寝時刻と起床時刻の差分から睡眠時間を取得するようになりました。起床時刻と就寝時刻は25年くらい記録していますが,睡眠時間を計算するのはめんどうだったので,自動化し始めた最近になってやっとできるようになったのです。
睡眠時間を「可視化」したわけです。可視化すると,その価値に気づきます。睡眠時間をたっぷりとった日は,当然ながら調子がよいのです。
そこで,睡眠時間の表示にとどまらず,睡眠時間を9時間確保するために,翌日の予定を参照して就寝すべき時刻を計算し,前日の夜に促すシステムに発展させました。
朝は寝ぼけているため,起きて1時間は食事を摂らないこと,外出する場合移動時間は1時間程度かかることに気づき,これもシステムとして明確化しました。
9時間寝るためには,「あとm時間n分以内に寝る必要があります」と表示するのです。
そして朝になったら,起床時刻によって「おはよう,今日は遅いね」とか,睡眠時間によって8時間寝てたら,「よく寝れたね」とか,9時間以上なら別のいい方にするとか,6時間以下なら「まだ眠いんじゃないの」とかと,予定といっしょに表示します。予定の表示システムには,リマインダーも組み込みつつあります。
コンピュータと会話するようになったか…
作る前は,自分で作ったシステムに,こんなふうに寝る時刻や起きる時刻を管理されることに,とてもいやな感じを抱いていました。つくっても使わないかも,というか,まず使わないだろうと思いながら,試作してみるだけと言い訳しながらつくりました。
予想に反して,つくって運用してみたら,案外悪くないことに気づいたのです。他人からあれこれいわれるのはいやなのに,コンピュータにいわたことは受け容れたのでした。不思議なものです。コンピュータを他人だとは考えなかったようです。自分を気にしてくれる存在として認めたのかもしれません。
コンピュータと会話しているなんて,どうしたものかという気もしないでもないですし,コンピュータからの発話は,いまのところ単調です。飽きないのでしょうか。まだ研究は途上です。
それよりもなによりも,ライフログシステムをシステムとして構築していくこの研究からは,単独の「予定表」や「メーラー」などのようなアプリケーションはなくなり,コンピュータは執事か秘書的な存在に成熟していくことを予想できます。

