実践!GTD~一歩先の仕事管理

第11回 自己啓発としてのGTD

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ホライズンとパースペクティブ

私自身から見て,GTDを通じて成長したであろうと思われる3点について話してきました。それとは別に,GTDでは,ホライズンとパースペクティブという概念があります。

パースペクティブは,1年後,3年後,それ以降の人生に対して行いたいと思っていることに対して,今の自分に行動させようと考えるためのものです。つまり,パースペクティブは,時間軸をまたがって,やるべきことを見据えようと言っています。今現在は考えられなくても,今後そういった未来に対して考慮していこう,と次に向かう先を示しています。

一方,ホライズンは,時間軸を現在に固定し,家庭と仕事,その他自分が従事している活動に,偏りがないかどうかを考えるためのものです。つまり,ホライズンは,役割をまたがって,やるべきことを見据えよう,と言っています。今あるプロジェクトのうち,仕事ばかりに偏っていないか,あるいは自分が対応できないぐらいの過剰な仕事を持ってはいないか,などを確認します。何に対して活動しているかを確認することが必要ですが,どれくらい活動しているかの活動量を確認することも大切です。ホライズンではこの部分を大切に捉えていこうと言っています。

これらは,GTDを続けていくうちに培われていくと思います。ホライズンは,現在稼動中のプロジェクトの進捗を確認することで強化されます。パースペクティブは,未来を見据えた質問に答えることで,ぐっと意識するようになっていきます。パースペクティブは,仕事を成し遂げる技術の259 ページの「仕事を見直すための六つのレベルからなるモデル」に詳細が書かれています。詳しくはそちらを参照ください。

さて,先ほど私が感じた成長した内容が,このパースペクティブとホライズンのいずれに相当するのかを考えてみたところ,以下のように当てはまるのではないかと思いました。

  • ホライズン-自分の欲する何かを選択できる自分軸
  • パースペクティブ-高い空からでも餌が見える俯瞰力

ホライズンでは,活動のバランスを捉えることです。しかしどのバランスでよしとするかは,本人が決めることです。今はこれに注力すべきかどうか,といった部分は結局の所,自分軸がはっきりしていないと感じ取ることができません。そういう意味で,⁠自分の欲する何かを選択できる自分軸」がホライズンに相当するのでは,と思います。

次にパースペクティブですが,これは「高い空からでも餌が見える俯瞰力」です。未来のために今現在できることをしようというのが,パースペクティブの言わんとしていることです。そこには,今進む道が未来のその先まで繋がっていることが大切なのです。

ホライズンとパースペクティブを身に着けることは,人生をよりよくするのに,非常に重要だと思います。GTDを実行することで,これらの力が自ずと備わっていくことと思います。詳細の内容については,2008年12月に出版されるDavid AllenのMaking It All Workにて,詳細が説明されるようです。今から楽しみですね。

GTDに見える,いろいろな一歩先

自分が経験した成長内容を紹介してきましたが,GTDは自己啓発に十分役立つと私は確信しています。いろいろな自己啓発本があり,どれを実行したらいいのか悩んだら,まずはGTDを実行してみるのもいいかもしれません。

GTDは,仕事管理をしながらも,その一歩先にいろいろなものが横たわっています。仕事と合わせて家の用事も管理したり,新たな能力を培っていったり,いつかしたかったことを思い出したり――GTDは仕事管理以外にも様々な可能性を秘めており,きっとあなたのしたいことに役に立つことと思います。

次回最終回では,私なりににGTDについてまとめ,締め括りたいと思います。

著者プロフィール

nomico(のみこ)

GTDジャンキー。IT系企業に勤めて仕事にアップアップの日々に,藁をも掴む気持ちで始めたGTDに味をしめ,その後突っ走って過ぎること1年半。研鑽内容についてはブログのworks4Lifeにて展開中。現在は,GTDの理解を日本で深めるためにmixiでGTD勉強会も開催している。好きなウェブサービスやソフトウェアを使い倒す癖あり。目下の興味はEvernoteとDiigo。最近はプロジェクタとストールがほしい。

work4Lifehttp://works4life.jp
GTD勉強会http://mixi.jp/view_community.pl?id=3013597