スタート!Windows Phone 7

第8回Windows Phone 7とHotmail

蚊帳の外?でもない

iPhone 4Sがauから発売されたからと言うもの、日陰の存在となった感があるIS 12Tですが、1月19日にソフトウェアの更新が行われ、SMS(Cメール)の送信に対応し、緊急通報メール機能の「火災・避難情報」「津波警報」をサポートするようになりました。ただし、国際ローミング中のSMS送信は非対応で、二月以降のアップデートでサポートされる予定としています。ようやくSMSの送信に対応し、ケータイとして体裁が整って来た感があります。

hotmailクライアント

前回はGoogle MailクライアントとしてのWindows Phone 7を取り上げました。今回は、HotmailクライアントとしてのWindows Phone 7をご紹介します。

ご存知だとは思いますが、Hotmailは、マイクロソフトの無料メールサービスです。最近、あまり話題にあがることがなかったHotmailですが、実は、iOS 5のお陰で急速な勢いでユーザを増やしています。マイクロソフトのリリースによると、iOS 5のリリース後、Hotmailの利用者が200万人を超え、さらに毎日約10万人ずす増加しているそうです。その理由は、GMailとは違い、リアルタイムで自動受信できるプッシュ通知機能を持っているからとしています。

躍進の立役者がiOS 5なのは複雑ですが、Windows Phone 7にもクライアントアプリがありHotmailが使えます。Hotmailを使う場合は、⁠設定][メール&アカウント]でWindows Liveのアカウントを登録します。手順は、Google Mailを使う場合と変わりないので、一度経験していれば迷うことはないはずです。ただし、アカウント登録時に、⁠同期するコンテンツ][メール]に必ずチェックを入れてください。これにチェックを付けないとアプリが表示されません。また、⁠新しいコンテンツのダウンロード][新着アイテムの受信時]に設定しておくことで、受信トレイにメールが到着すると、間を置かずに通知が行われます。

Hotmailのアカウントを設定している様子。Google Mailと似たような画面が表示される
Hotmailのアカウントを設定している様子。Google Mailと似たような画面が表示される

クライアントアプリはGoogle Mailと同じ

Hotmailのクライアントは、特別なアプリが用意されているワケではなく、Google Mailと共通のアプリです。と、ここで終われば、わざわざご紹介するまでの話でもありませんが、Windows Phone 7のメールクライアントには、面白い機能があるのでご紹介します。

その機能は、⁠受信トレイ同士をリンク」と呼ばれ、別々のサービスの受信トレイを統合することで、ひとつの受信トレイとして表示する機能です。たとえば、筆者は、Google MailとHotmailの設定を行っているので、どちらかのクライアントアプリで、⁠受信トレイ同士をリンク]を実行すると、⁠リンクあり受信トレイ]になり、Google MailとHotmailが統合されてひとつの画面に表示されるようになります。受信トレイのリンクを行うと、ホーム画面のプログラムアイコンもひとつだけになり、アカウントにメールが到着すると、これまでと同じように着信通知が行われます。

受信トレイをリンクしたところ、未読件数も統合されて表示される
受信トレイをリンクしたところ、未読件数も統合されて表示される

コミュニケーションの流れに集中できる仕組み

「受信トレイ同士をリンク」は、ありそうでなかった機能で、他のプラットホームでは見られません。

Windows Phone 7の場合は、この機能のお陰で、複数のアプリを切り替えて使う必要がなく、サービスやアカウントの垣根も意識する必要がないので、相手とのやり取りに集中することができます。一見すれば、何でもない機能のようにも見えますが、コミュケーションを取る為に、必要不可欠な手順がいくつか軽減されたと考えることができるので、革命的と言えるかもしれません。

また、Windows Phone 7のSNS機能をご紹介したときも何度か取り上げましたが、こうした部分からもWindows Phone 7の切り口が、サービスだけではないことがわかります。

以前ご紹介していたSNSは、人が切り口で、それを中心にアプリがつくられており、サービスを意識させないつくりになっていました。メールの場合は、これに加えて、⁠コミュニケーションの流れ」と言う新たな切り口が設けられていると考えています。たとえば、これまでは、どのメールサービスで、どのようなやり取りをしているか必ず意識する必要がありましたが、⁠受信トレイ同士をリンク」のお陰で、前半部分は意識する必要なく、後半分の「どのようなやり取り⁠⁠、ようはコミュニケーションの流れに集中できるようになっています。

次回も続きます

幾度となく書いていますが、Windows Phone 7の開発チームには、ユニークな発想をするメンバーがいるもので驚かされます。次回は、受信トレイのリンクを行った場合の使い心地をご紹介します。

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