Googleケータイ,世に現る

第5回 次期Android OS Cupcakeを試食する

この記事を読むのに必要な時間:およそ 1.5 分

後が続かず…

本連載の2回目でもご紹介したオージーメイドのGoogleケータイ,Koganの「Agora」の発売が無期延期となりました。理由は「将来的に互換性の問題が生じる可能性が高いと判断したため」としています。2009年1月7日のKoganの公式ブログでは,試作機を操作している様子のビデオと本体写真が4枚が掲載されており,Agoraの開発は順調に進んでいるように見えましたが,発売日まで残り13日で,一転して発売無期延期となりました。

Koganは,懸念する問題の1つに,画面のサイズと解像度を上げています。

Agoraの画面解像度(320×240)は,先行してリリースされているG1の画面解像度(320×480)と比較すると低いため,先行するG1に最適化されたアプリが増えてくると,いずれは互換性や相互運用性で支障が生じると考えたようです。

この決断には,少し違和感を覚えます。

Android OSには,画面向きや解像度が変わっても,意図したレイアウトを保つ仕組みが用意されています。アプリで,Agoraの解像度を考慮してやれば,多くの作業なく対応できるように思います。また,Androidのアプリは,画面に多くの操作コントロールを配置せず,ハードボタンを活用するユーザインターフェースデザインで,こちらもAgoraを考慮してデザインすれば,多くの作業なく対応版を用意できるのと考えるので,Koganは,慎重な決断した印象を受けます。もしかすると別の理由,たとえば,次期OSアップデート「Cupcake」で,不都合な部分があるとか,世界中が置かれている悲惨な経済状況が関係したなど,色々と勘ぐってしまう程,急で残念な決定となりました。

Cupcakeを試食する

前回に引き続き,アプリのご紹介を検討していましたが,次期Android OSとなるCupcakeの開発用ROMイメージを入手したので,エミュレータで動作させた印象をご紹介します。このROMイメージのファームウェアバージョンは1.5。G1のファームウェアバージョンは,1.0なので,その差0.5の違いに迫ります。

日本語周り

発表時に話題にならなかったのですが,このバージョンには日本語リソースが用意されています。設定でロケールを[Japanese]にすると,メニューやメッセージが日本語表示になり,日本語以外の言語にも簡単に切り替わるので,Android OSのバイリンガルぶりに感心させられますが,使われている漢字が間違っているなど,詰めの甘い部分があります。

英語表記のランチャー画面。

英語表記のランチャー画面。

日本語表記のランチャー画面。ロケールを[Japanese]にする。

日本語表記のランチャー画面。ロケールを[Japanese]にする。

本来は「仮の位置情報を許可する」のはずだが…。

本来は「仮の位置情報を許可する」のはずだが…。

ユーザインターフェース関連

ユーザインターフェース関連では,画面の切り換え時にワイプアニメーション,ウィンドウのオープン/クローズ時にズームアニメーションを行います。余り化粧っ気がなかったAndroid OSも,少し色気を身に付けた印象です。

アニメーションは,設定画面でオン・オフできる。

アニメーションは,設定画面でオン・オフできる。

その他,選択肢を提示するダイアログから[OK]ボタンがなくなり,選択と同時に[OK]を押したのと同じ結果が得られるよう変更されています。ただ,徹底されておらず,画面によっては造りがまちまちです。まだ,ご愛敬と言ったところでしょうか。

著者プロフィール

傍島康雄(そばじまやすお)

5月30日生まれ。

モバイルデバイスが大好物。それで動くアプリの開発に喜びを感じている。スマートフォン前夜のWindows Mobile,PalmOSのアプリに情熱を傾けていたが,最近は停滞気味でコードを書くよりも文章を書く機会が多くなっており,文章を書くのも,プログラミングと同じくらい奥深い作業だと感じている。

ブログ:http://yasuos.com/blog/