Googleケータイ、世に現る

第8回Android最新トレンド2009・

今回はAndoroid周辺情報について、最近のトレンドをお届けします。

最近の動きをチェック

3回にわたり、私の利用方法に照らし合わせながら、Androidのアプリを紹介して来ました。今回は、それを小休止して、Android関連の気になるニュースをピックアップして行きます。

アメリカのAmazonで、G1が97ドル!

アメリカの通信販売サイトBest BuyがiPhone 3Gを99ドルで発売して話題になりました。 これは期間限定の販売で、8Gバイトモデル、2年間の新規契約を行った場合のみと、いくつかの条件が設けられていますが「ついに念願の格安iPhoneが登場」と、話題になったので、記憶に新しい方もいらっしゃると思います。一方、Androidは、アメリカのAmazonがG1を97.99ドルで販売しています。こちらにもいくつかの条件が付き、同サイトを通じて2年間の新規契約を行った場合のみで、本体カラーは、黒のみになります。

写真1 $97.99で米Amazonで販売されているG1
写真1 $97.99で米Amazonで販売されているG1

期間限定の販売とはいえ、iPhone 3Gがセンセーショナルな価格で販売されたので、G1もそれに追従する形でプロモーションを実施したとも考えられますが、アメリカでは、スマートフォンがマニア達の高級玩具ではなく、価格に敏感な一般ユーザに対してもアピールし始めたと考えることができます。

こうしたユーザ層に対して、今までアピールが難しかったスマートフォンですが、App Storeの成功のおかげで、簡単にアプリがダウンロードでき、自分好みの楽しみ方ができるのがケータイとしてわかりやすくアピールできるので、それに加えて価格でもアピールするには、欲しい・使ってみたいと考えさせる動機の一つになり、裾野を広げるきっかけになるのは間違いありません。

Android Marketが本格稼働

そのApp Storeは、iPhoneのエコシステムの中核として重要な役割を担っています。

Androidにも、それに相当する仕組みとしてAndroid Marketが存在しています。App Storeと比較すると、スクリーンショットを見ながらブラウズできない、パソコンからアクセスできないなど、未成熟な部分が残りますが、重要な役割となるのは間違いないので大きな期待がかかります。

その Android Market、昨年の10月下旬のオープンから3ヵ月程度経過して、待望の課金システムが動き始めました。有料アプリが登録できるのは、当初、アメリカとイギリス在住の開発者のみとなり、その有料アプリをダウンロードできるできるのは、アメリカ在住のユーザからとなっていますが、それぞれ順次各国のユーザへ広がって行きます。代金支払いは、Googleの決済サービスGoogle Checkoutを使用します。

もう一つ、Android Marketに、アップデート通知機能(バージョンアップ通知機能)が追加されました。アプリ開発者、ユーザの双方とも、待望の機能です。アップデートの通知は、Android Marketからダウンロードしたアプリのみが対象で、それ以外で配布されているアプリは、通知の対象となりません。

アップデートの通知は、Android Marketからダウンロードしたアプリの最新版がAndroid Marketに公開されると、画面上部の通知エリアに「Updates available」と通知を行います。また、MarketアプリのMy downloadsでは、更新されたアプリの右側に「Update available」と表示され、バージョンアップされたアプリを確認できます。最新版に更新する場合は、それをタッチしてインストールを進めます。

写真2 着実に進化しているAndroid Market。アップデート通知機能はありがたい
写真2 着実に進化しているAndroid Market。アップデート通知機能はありがたい

Android Marketは、課金システムとアップデート通知機能の追加で、ようやくユーザと開発者の期待に答えられる基礎が整いました。Androidのエコシステムとコミュニティを形成する中核を担う存在となるのは間違いないので、ユーザ、開発者の声に応えながら着実に双方の満足度を向上させて行ってくれることを期待します。

G1が好調とは聞くが…

G1が昨年の10月末に発売されてから、同年度末までの出荷見込み台数が60~70万台、2009年度末までに200万台を販売する見込みと報道がされています。先行するiPhoneの出荷台数と比較すると、まだまだ少ない数字ですが、実際、何処くらい利用されているのか知ることができないかと、モバイルブラウザのシェアを調べると、Net Applicationsが全世界を対象に調査を行っており、プラットフォーム別に以下のような結果が得られとしています。

  • 1位 iPhone (66.44%)
  • 2位 Java ME (9.11%)
  • 3位 Windows Mobile (6.90%)
  • 4位 Android (6.26%)
  • 5位 Symbian (6.17%)
  • 6位 Palm (2.37%)
写真3 モバイルブラウザのシェア。iPhoneのシェアは圧倒的。
写真3 モバイルブラウザのシェア。iPhoneのシェアは圧倒的。

登場して間もないAndroidがSymbianを抜いて4位になっている所は注目です。

3位のWindows Mobileとも大差ないので、G1に標準搭載されているBrowserのポテンシャルを考えれば、追いつく日も近いのではないかと思います。

1位のiPhoneは、圧倒的なシェアです。iPhoneユーザは、Webをヘビーブラウズ傾向にあるので、当然の結果ともいえますが、iPhoneに搭載されているSafariが、小さな画面を持ったデバイスで、多くのストレスを感じさせずウェブブラウズさせる工夫がされており、丁寧に作り込まれている証明でもあるかと思います。先で、Browserのポテンシャルを考慮すれば、Windows Mobileも追い越すのではないかと書きましたが、更にその上を望む為には、連載3回で上げたBrowserの不満点以外にも、ストレスを感じさせないさらなる改善が必要と考えています。

「PCを開くほどじゃないんだけど…」という時に、スマートフォンのウェブブラウザは、程よく便利です。良い実例とともにアピールできれば、一般ユーザにとってスマートフォンを選択する理由の一つに上がってくるのではないかと思います。

着実なステップで動き始めたAndroid

首を長くして待っているCupcakeのアップデートは、4月頃との噂、それに併せて新端末のリリースが準備されているようで、春から初夏にかけて話題性富んだニュースが多くなるかと思いますが、これからの中核となるAndroid Marketが確実にアップデートされて行くニュースを知ると、着実なステップで歩み始めて、我々の日本にもAndroidが近づいて来ていると感じています。

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