Proactive rep! ~担当者によるプロジェクト推進~

第2回 管理による4つのメリット。それを味わう者は誰?

2008年6月16日

この記事を読むのに必要な時間:およそ 2 分

メリット2 仕事を楽しくする

自分で自分の管理を行おうとすると,まず求められた成果を期限内で作成するために,以下の事柄を計画することになります。

  • 自分が行うべき事は何か
  • 他の人と連携する事は何か
  • どんな順番で進めるか
  • どんな工夫が必要か

つまり,自分が主役となって仕事を設計していくことが必要です。この設計自体で充実感を感じる事ができます。また,上記の事柄をこなしている時も, そもそも自分が必要であると判断した事柄なので,目的がはっきりしています。この設計により,自分が能動的にやっている感を持つ事ができます。

メリット3 余計な心配が減る

自分で計画して自分で行っている仕事なので,進捗の把握は容易です。つまり,"想定より進捗が遅れているかどうか"のチェックも容易にできます。

進捗に問題があると見なす指標をあらかじめ決めておけば,日々の進捗を確認するだけで,進捗が安全な状態か,テコ入れが必要な状況か,大掛かりなヘルプが必要な状況かを判断することができます。

また,ヘルプを求めたり,作業を見直したりする場合でも,自分で立てた計画なので,どの部分をヘルプしてくれればいけるか,どの作業の優先度が低いかを,容易に見つけることができます。これによって,⁠進捗が遅れました。助けてください」と白旗を揚げるだけではなく,

「進捗に問題が生じています。○○の対策を行う事で問題の解決ができます。救援いただけますか?」

といったように,報告だけでなく,解決策も含めて提案することができます。

手段が増えることは,すなわち対応できる状況が増えるということです。救援を求める機会はないほうがよいのはもちろんですが,そういう手があるとそういう場になったときに,追いつめられ感がなくなります。

メリット4 健康的になる

メリット1~3によって健康を,特に精神的な健康を保つことができます。

逆に,仕事が楽しくなく,余計な心配に苛まれるような状況では,健康を害してしまいます。このよう状況は,以下のような状況が合わさると特に簡単に起こりえます。

  • 個々の仕事の終わりがはっきりしない
  • チーム間の連携が取れない
  • スケジュール通りに作業が進まない
  • 月250時間や300時間などといった長時間労働
  • 退職者が相次ぎ,最終的にほぼ全員居なくなったチームも発生
  • 人間関係が対立

これらの状況を上手く脱出できればいいのですが,一度上手く脱出できず,ドクターストップによってリタイアしてしまった苦い経験があります。その結果得たものは,そのような経験はもう繰り返したくないという気持ちと教訓ぐらいです。ドクターストップが掛かったとはいえ比較的軽度で済んだので,回復に要する時間,治療に掛かる費用,それと療養中の家族への負担で済みましたが,最悪命を失いかねません。

今,当時を振り返ると,せめて自分を管理するという事を行えばそんな事態に陥らずに済んだのではないかと思います。

もちろん,管理一つですべてが解決する訳ではありません。ですが,私たち担当者も含めた全員が状況の制御を試みること,それ自体が間違いなく問題解決の第一歩となります。

管理をするメリットが感じられましたか?

次回は,具体的に管理を行う上での計画の立て方や進捗の把握方法について述べたいと思います。

著者プロフィール

こしばとしあき

関西出身自宅料理員兼ソフトウェア開発担当者。金融系業務アプリ開発,レガシー移行,Webサービス開発,画面制御基盤開発など様々な開発現場を経て,最近関東に進出。

アジャイル,ライフハック,プロジェクトファシリテーションに強く関心を持ち,講演も行っている。「ペンポッドで世界へミサイル大会」初代チャンプ。

blog『koeだめ』http://d.hatena.ne.jp/bash0C7/
料理blog『kuiだめ』http://kuidame.4038nullpointer.com/

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