Proactive rep! ~担当者によるプロジェクト推進~

第3回 プログラムを開発するように自分の仕事を計画しよう

2008年7月15日

この記事を読むのに必要な時間:およそ 2 分

作業を見直す

思いついた作業の中には,あいまいな事柄が多くありますので,以下の観点で見直して,作業の修正や注記を行いましょう。

  • 作業の入力は明確だろうか
  • 作業の出力は明確だろうか
  • 入力をどのように加工して出力を作り出すかは明確だろうか
  • 他の人との調整は考慮しているだろうか
  • レビューを受けるタイミングは考慮しているだろうか
  • 作業ごとの所要時間は明確だろうか
  • その他気がかりなことは無いだろうか

なお,見直してもなお具体化できず,あいまいな作業が残っていたら,事前調査やプロトタイピングによって具体化できるように作業を追加しておきましょう。

新技術の評価の例ならば,⁠試用する」という作業では抽象度が高いので,何をどのように試用するかを明確にしておきましょう。さらに試用すべき項目として,例えば3つの機能があることが明らかならば,それぞれ別の作業としておきましょう。いくつ機能があるか分からなければ,その旨を注記しましょう。

作業を並べる

作業を実行する順番に並べて繋げた図を作成して,全体を可視化し全体イメージをつかみましょう。図のイメージを以下に示します。

図2 新機能の評価の作業イメージ

図2 新機能の評価の作業イメージ

作業をトレースする

図を作ったら,先頭からトレースして流れに問題がないか,各作業を克明にイメージできるかを確認しましょう。例えば,日常生活において,駅で人と待ち合わせてから出発する場合には,待ち合わせ時間と出発時間との間にゆとり(バッファ)を作ると思いますが,仕事の計画でも同じことを行います。

複数の作業がすべて合流しないと次に進めない部分があるならば,余裕を持って合流できるようにしておきましょう。

下図は,資料のまとめと試用結果のまとめが終わってからレポートを作成するときに,レポート作成の前に合流のためのゆとりを追加した例です。

図3 合流のためのゆとりを追加したイメージ

図3 合流のためのゆとりを追加したイメージ

Tips

下記の事柄を意識すると,より良い計画を行えるようになります。

  1. 計画はあくまでゴールを達成するための活動をスムーズに進める事が目的で,計画そのものは手段でしかありません。計画を立てただけで満足しないように気をつけてください。
  2. また,大きな計画を立てようとすると,作業や時間,リソースも大きくなってしまいます。プログラムの開発と同じように,適切な粒に分割して,理解できるサイズの計画の組み合わせで大きな計画を構成しましょう。
  3. 考え違えを早めに解決し大きな手戻りを抑制するために, こまめにレビューをうけることを心がけましょう。
  4. 依頼時に指定された期間を超過しそうな場合は,少しの超過であっても必ず依頼者と相談しましょう。残業すれば間に合うからと相談しないのは,超過リスクを依頼者に隠していることになります。これは粉飾行為そのものです。

次へ進む

計画を立てたら次はその実行です。

実行中は,定めたゴールに到達できるように,計画通りに進んでいるか,計画自体が本当にゴールに向かっているのかチェックして軌道修正する必要があります。次回はその方法について説明します。

著者プロフィール

こしばとしあき

関西出身自宅料理員兼ソフトウェア開発担当者。金融系業務アプリ開発,レガシー移行,Webサービス開発,画面制御基盤開発など様々な開発現場を経て,最近関東に進出。

アジャイル,ライフハック,プロジェクトファシリテーションに強く関心を持ち,講演も行っている。「ペンポッドで世界へミサイル大会」初代チャンプ。

blog『koeだめ』http://d.hatena.ne.jp/bash0C7/
料理blog『kuiだめ』http://kuidame.4038nullpointer.com/

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