ものづくり技術者育成を目指す資格認定・検定試験会社「ロボテスト」ZMP、FRI、パソナテックが3社共同で設立

ロボット専業メーカの⁠株⁠ゼットエムピーと富士重工OBによる技術者育成を事業目的とする⁠株⁠FRI、総合人材サービスの⁠株⁠パソナテックは、2008年11月27日、3社共同で技術者育成を目的とした資格認定・検定試験会社「⁠⁠株)ロボテスト」を設立した。

(左から)竹中恭二氏、谷口恒氏、森本宏一氏
(左から)FRI代表取締役の竹中恭二氏(ロボットビジネス推進協議会 会長)、ZMP代表取締役社長の谷口恒氏、パソナテック代表取締役社長の森本宏一氏

現在、ロボット産業は産業用ロボットが中心だが、今後は業務用や家庭用サービスロボットに広がりを見せ、日本の基幹産業となるべく期待されている。ただし、ロボット工学は技術領域を幅広く網羅する分野である。これに対して、今回設立された⁠株⁠ロボテストでは、各種教育プログラムの提供や認定資格の発行、検定試験の実施を通じて技術者育成に取り組んでいくという。検定試験と認定資格は、来年中にβ版を実施し、2009年から正式に始める。

検定試験と認定資格は「RT BASIC Program」「RT SPECIAL Program」が用意され、次の表に挙げた7つに体系化されたカテゴリのスコアによって評価される。またそれぞれ評議委員会も設置される。

認定資格のサービスコンテンツ
カテゴリ内容
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  • シミュレーション

ロボット産業にとどまらず産業界で活躍できる⁠ものづくり技術者⁠の育成にを支援する同社の資格認定/検定試験と、IPA/SECが策定した「ETSS(組込みスキル標準⁠⁠」との関係について「参考にさせてもらっているところもある(谷口社長⁠⁠」という。さらに同社は検定試験以外に、講習会や一社研修、教材の販売も行う予定。

技術の細分化に伴って特定領域の専門が増え、全体を把握できる技術者の育成が叫ばれている中、同社の今後の展開に注目したい。

販売される教材(⁠⁠駆動モータおよび車輪」⁠左上)「二足歩行ロボット」⁠右上⁠⁠)
販売される教材

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