JAL、「eトラベルプラザ」刷新、フォルシアの次世代検索プラットフォーム「Spook」採用

フォルシア⁠株⁠は2010年2月24日、同社が開発している検索プラットフォーム「Spook」を、日本航空インターナショナルが運営する国内・海外ツアー「JAL eトラベルプラザ」に提供したことを発表した。

フォルシアが目指すもの、今回の発表の経緯について説明する、フォルシア⁠株⁠代表取締役社長の屋代浩子氏。
フォルシアが目指すもの、今回の発表の経緯について説明する、フォルシア(株)代表取締役社長の屋代浩子氏。

今回の提供に合わせて、同サイトの検索インターフェースが一新されている。

JAL eトラベルプラザ(国内ツアー)
URL:http://www.jal.co.jp/domtour/
JAL eトラベルプラザ(海外ツアー)
URL:http://www.jal.co.jp/intltour/

操作性の改善および処理速度が大幅に向上

今回Spookが採用されたことにより、eトラベルプラザは、

  • ツアー検索のための画面遷移回数を短縮(が5回から1回へ)
  • データベース処理の高速化
  • 豊富な検索条件の準備
  • 「0」にならない検索結果
  • ランキング上位のツアー表示

といった機能強化・改善が行われた。

Spookとは?

Spookが目指す“超検索”

今回のリニューアルに採用されたSpookとは、フォルシアが開発する次世代検索プラットフォームで、既存の検索を超える「⁠⁠超検索⁠を実現すること」を目的とした技術である。人間が判断して選択できることをサポートし、普遍的かつ進化しつづけることをコンセプトに誕生した。

オープンソースを利用したシステム

開発は、PostgreSQLやApache、Tomcatなどオープンソースソフトウェアを採用して行われている。

Spookのアーキテクチャおよび今回のリニューアル実装について説明する、フォルシア⁠株⁠取締役技術部長 原田均氏。
Spookのアーキテクチャおよび今回のリニューアル実装について説明する、フォルシア(株)取締役技術部長 原田均氏。

システムのバックエンドにはPostgreSQLに数十の拡張を実装した独自DBを据え、サーバサイドJavaScriptによる連携とともにフロントエンドにはAjaxを利用している。このアーキテクチャにより、通常の検索の50~100倍の検索レスポンスを実現する。

高パフォーマンスかつ更新性の優れたサイト運用を実現

今回の「eトラベルプラザ」への導入事例では、すでに同サイトに用意されている各種コンテンツが格納されたデータベースを一旦Spook側のデータベースに格納し、検索しやすくするための最適化が行われている。そして、Webサーバ側はSpook側のデータベースから情報を引き出して処理を行う構造となっている。これにより、同サイトのユーザは、より高いパフォーマンスの検索システムが利用できる。

またSpookを採用したことにより、Spook側に格納されたデータを利用しながらさまざまなデータ分析が可能となり、ランキングや季節に合わせたキャンペーン企画など独自コンテンツが容易かつ迅速に作成できるようになった。このように、技術的アプローチによるサイトコンテンツの拡充が図られているのも今回のリニューアルの特徴と言える。

「ECサイトでのダイレクトマーケティングの強化するために、検索とキャンペーンコンテンツの拡充を図りたかった」と、今回のサイトリニューアルの目的について説明する、⁠株)日本航空インターナショナルWEB販売室室長 佐々木康人氏。
「ECサイトでのダイレクトマーケティングの強化するために、検索とキャンペーンコンテンツの拡充を図りたかった」と、今回のサイトリニューアルの目的について説明する、(株)日本航空インターナショナルWEB販売室室長 佐々木康人氏。

今回の提供開始を皮切りに、今後の展開として、コンテンツの強化・拡大を目指したSpookの提供、それらの実績データを活用した横断的な検索システムのASP提供が予定されている。

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