あくしゅ、シンプルなIaaS型クラウドを構築する「Wakame-vdc」最新版をリリース

11月19日、(株)あくしゅは、シンプルなIaaS型クラウドを構築する「Wakame-vdc」の最新版をリリースした。

Wakameはオートスケールを実現する仕組みとしてAmazon EC2の上で活用するものであったが、これからは、クライアントが望むあらゆるデータセンタ環境に、IaaS基盤技術からその上で動くPaaSや活用ソフトウェアまでをクラウド用基盤として構築、運用を検討できるようになる。

これにより、今後はWakameを利用して、自社資産の中で大切なデータを守りながらダウンサイジングを図りつつ、一部の処理をAmazon EC2で実行するハイブリッドでの利用などが想定される。

新バージョンでの主なリリース機能
  • Wakame-vdcの機能アップグレード
  • 通信のセキュリティグループの設定機能
  • ハードディスクとして利用できるiSCSIブロックストレージによるボリューム割り当て
  • 機能バックアップに利用できるスナップショット機能
  • KVMのサポート
  • GUIのサポート
ドキュメント関係
  • GUIを中心としたユーザマニュアル(HTML)
  • インストールマニュアル(HTML)
Wakame-vdc Demo - Introduction

Wakame製品それぞれの機能

簡単にWakameの製品群について紹介する。

Wakame-vdc

Wakame-vdcを利用することで、お客様が望まれるデータセンタ上に、クラウド環境(IaaS)を構築することが可能になる。代表的な機能は以下のとおり。

  • 新規サーバの割り当て・起動~終了のコントロール機能
  • ストレージの確保~破棄、バックアップのコントロール機能
  • セキュリティのための柔軟なパケットフィルタリング機能
  • 顧客データベース、顧客向けGUI、Web API などセルフサービス機能
  • 顧客別の専用リソース割り当て機能

Wakame-os

Wakame-osは、クラウド環境(IaaS)の上で動作するWebシステムなどのクラウド型アプリケーションに必要な基本ソフトウェア。主にクラウド型アプリケーションごとに必須となるサーバやストレージなどのリソース管理を行う。代表的な機能は以下のとおり。

  • 複数のIaaSを混在させて管理する機能(例:Wakame-vdc+Amazon EC2)
  • IaaSが提供するすべてのリソースをアプリケーションのために管理する機能
  • アプリケーションへのサービス(言語別ライブラリ, Web API)

Wakame-fuel

Wakame-fuelは、クラウド型アプリケーションの管理を行う。アプリケーションの起動~終了だけでなく、必要なタイミングでスケールアウトを実施や、デプロイ、ディザスタリカバリの実行などをこのレイヤで定義できるようになる。代表的な機能は以下のとおり。

  • Webシステムやバッチ処理のスケールアウトなど、運用管理者の手順自動化機能
  • システム開発時に必要となるデプロイ機能

提供方法

ライセンスは、Apache License 2.0 で公開される

Wakame の現行リリースバージョンと新バージョンのリリース時期
製品名新バージョンリリース時期現行リリースバージョン出荷日
Wakame-vdc2010年11月19日2010 年4月17日
Wakame-os2010年12月予定
(Wakame-vdc 最新版への対応)
2010年9月13日
Wakame-fuel2010年12月予定
(Wakame-os 最新版への対応)
2009年4月22日
Wakame
URL:http://wakame.jp/
株式会社あくしゅ
URL:http://axsh.jp/

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