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ヌーラボ,Backlogをより直感的なツールへ進化させる~2020年1月に新機能「カンバンボード」をリリース

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株式会社ヌーラボは2019年10月29日,同社が開発するプロジェクト管理ツール「Backlog」に,新機能「カンバンボード」を実装することを発表した。

Backlogは2019年10月現在,100万以上のユーザを獲得しているプロジェクト管理ツールで,エンジニアやデザイナーなどの専門職から,営業,総務などの総合職まで幅広いユーザ層に利用されている。

カンバンボード発表にあたり,ユーザの今後のサービス展開戦略について説明を述べた,株式会社ヌーラボ代表取締役 橋本正徳氏

カンバンボード発表にあたり,ユーザの今後のサービス展開戦略について説明を述べた,株式会社ヌーラボ代表取締役 橋本正徳氏

課題をカードにして効率的に管理,より直感的な操作性を追求

カンバンボード実装に関わった,同社Backlog開発チームの藤田正訓氏

カンバンボード実装に関わった,同社Backlog開発チームの藤田正訓氏

カンバンボード――カード化した課題をボード上で一覧し,操作できる

今回,発表された新機能「カンバンボード」「Backlog」のプロジェクトに作成された課題を,状態ごとに区切られた列の上で,カード状で管理する機能。ユーザは,ドラッグ&ドロップでカードを移動させ,課題の進捗に合わせて状態を更新していくことができる。

さらに,プロジェクト画面のメニューで操作せずとも,カンバンボード画面において,新規カードを作成することで新規課題を追加できる。

カンバンボードのデモ画面(開発中のもの⁠⁠。左から「未対応」⁠処理中」⁠処理済み」⁠完了」に区切られたボードが用意され,そこに課題カードが表示される。課題カードは,クリックすることで課題画面へ移動したり,カード間をマウスで入れ替えることが可能

カンバンボードのデモ画面(開発中のもの)。左から「未対応」「処理中」「処理済み」「完了」に区切られたボードが用意され,そこに課題カードが表示される。課題カードは,クリックすることで課題画面へ移動したり,カード間をマウスで入れ替えることが可能

状態作成・追加機能とのシナジー

課題の状態については,去る2019年10月24日に,今回の発表に先立って発表された状態作成・追加機能により,ユーザが任意に設定できるようになった。

課題を自由に設定できるようになり,より自由度の高い,ユーザニーズに合わせたプロジェクト管理ができるようになった一方で,課題の一覧性やユーザ間のリテラシの差異によるプロジェクトメンバ内のディスコミュニケーションが発生することが考えられる。

今回のカンバンボード機能は,直感的な操作,プロジェクト内の一元的な課題状態の共有の実現から,今挙げたようなユーザ間のディスコミュニケーションといった懸念点を防ぐ役割にもつながり,それぞれの新機能をさらに活かした,効率的かつ質の高いプロジェクト管理へとつながる。

2020年1月より,ベータ版として全ユーザスペースへ適用

なお,2019年11月より,同社が指定する海外を中心とした限定スペースで利用可能としレビューを行い,2020年1月より,ベータ版として順次リリースされていく。

コミュニケーションに関するトークセッションも開催

カンバンボード発表会とともに,橋本氏を司会とした「これからの時代のコミュニケーション」と題したトークショーが行われた。パネリストは,立教大学ビジネススクール教授 田中道昭氏,日本即興コメディ協会代表 矢島ノブ雄氏の2名。

橋本氏からは,とくに日本の企業におけるコミュニケーションの状況に関して,さまざま調査結果が例示され,その内容に合わせ,パネリスト両名がコメントした。

良いコミュニケーションというテーマでは,矢島氏自身が芸人であることを踏まえて「ダメ出しすることも重要なコミュニケーション。たとえば,芸人間のダメ出しは愛のあるコミュニケーションと言えますね」と,相手に対して意見をすること(否定ではなく指摘)もコミュニケーションには欠かせないと述べた。

また,田中氏はアメリカの企業の状況を紹介しながら,⁠さまざまなシーンで効率化が叫ばれていますが,単に時間を割くことだけが良いとは限りません。少なくとも企業は,社員のために時間(やコスト)を費やすべき。業務時間を減らすなど,効率を追求することが良いとは限りません。たとえば,1on1ミーティングを例に上げると,日本企業の場合,管理者(雇用側)の業務という観点が強いですが,アメリカの企業では1on1ミーティングは部下(従業員)のために行うものとして実施されいます」と,最近注目を集める1on1ミーティングという形式も,誰のため,何のために実施するのか,手段より目的を考えることが,良いコミュニケーションにつながっていくとコメントした。

その流れから,効率的なコミュニケーションの良し悪しについても議論され,橋本氏は「自分も効率的が目的になることは本質ではないと思っていて,たとえば,仕事以外の会話,雑談も重要なコミュニケーションの1つ」と,コミュニケーションの本質に迫る意見をしたのが印象的だった。

コミュニケーションをテーマに各人の考えが聞けたトークセッションだった。手前左:矢島氏,右:田中氏,奥:橋本氏

コミュニケーションをテーマに各人の考えが聞けたトークセッションだった。手前左:矢島氏,右:田中氏,奥:橋本氏

仕事を楽しくして効率が上がる社会を目指して

最後に,発表会後に改めて橋本氏にカンバンボードリリースの背景とともに,改めて,橋本氏が考えるチーム,コミュニケーション,そして,ヌーラボの未来について伺った。

「今回の⁠カンバンボード⁠機能の追加によって,今まで以上に職種を超えたチームづくりにBacklogが貢献できればうれしく思います。インターネットが登場し,さまざまな技術が進化すればするほど,これからのプロジェクト管理ツールには,使いやすさだけではなく,利用することでプロジェクトの成功率が高まるような工夫が求められると感じています。ヌーラボとしてもそのようにBacklogの機能改善などを行っていきたいですし,そのための取り組みや情報発信も積極的に行っていきます。

今,自分自身が着目していることの1つは「チャットを活用した業務フロー」のアップデートです。この1~2年,チャットを中心とした業務が一般化しました。その結果,コミュニケーション量とともに蓄積された情報量が指数関数的に増えてきました。

チャットは蓄積された情報の扱いという点で大きな課題があり,すなわち,それは業務でのチャット活用でも同様です。直近では,課題となっているチャット上の情報蓄積(ストック化)への対応に関して,ヌーラボとしてサポートしていければと考えています。

発表会の際にもお伝えしましたが,私は⁠仕事が楽しければ効率が上がる⁠という信念を持っています。今後もこの信念を継続して持ち続け突き詰めながら,この信念に基づいたプロダクトやサービスの提供,そして,仕事を楽しくして効率を上げていく社会を目指したいです⁠⁠。

著者プロフィール

馮富久(ふぉんとみひさ)

株式会社技術評論社クロスメディア事業室室長。

1975年生まれ。横浜市出身。1999年4月株式会社技術評論社に入社。入社後から『Software Design』編集部に配属され,2004年1月に編集長へ就任。同2004年9月に『Web Site Expert』を立ち上げ,同誌編集長に就任,現在に至る。その後,2008年9月に設立したクロスメディア事業部(現クロスメディア事業室)に配属。現在,社外活動として電子書籍を考える出版社の会の代表幹事やWebSig 24/7のモデレーター,TechLIONプロデューサーなども務める。過去にIPAオープンソースデータベースワーキンググループ委員やアックゼロヨン・アワード他各賞審査員などの経験を持つ。

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