ボンジュールEuroBSDCon 2008─裏から見るEuroBSDCon

第3回食事やイベントから見るカンファレンス

EuroBSDConは開催地が毎年変わるため、事前準備や調査が大変ではありますが、それだけ楽しみが多いカンファレンスでもあります。余分に日程を取らないかぎり、かなり詰め込まれたスケジュールにならざるをえません。それでも、夕食やソーシャルイベントなどリラックスできる時間が用意されているので、旅行気分も味わえます。

食事はどうなる?

カンファレンスの間、昼食はカンファレンス会場で提供されることがほとんどです。カンファレンスで提供されない場合でも、近くの食事処が案内されたり、希望者でまとめて食事場所へ移動したりします。カンファレンスが開催される場所の多くでは、日本のように遅くまで開いているレストランや飲み屋は多くありません。到着時刻が遅くなってしまった場合は、駅や繁華街で遅くまで開いているファーストフード店を探して入ります。昼間にスーパーで腹ごしらえできるものや飲み物を買っておくと便利です。

日本の都心のように遅くまで食事処が空いていることは少ない。到着時間が遅いとマクドナルドやファーストフードで腹ごしらえ。
日本の都心のように遅くまで食事処が空いていることは少ない。到着時間が遅いとマクドナルドやファーストフードで腹ごしらえ。
デベロッパサミットの昼食。前菜、主菜、デザートから2皿を選ぶ形式。
デベロッパサミットの昼食。前菜、主菜、デザートから2皿を選ぶ形式。
カンファレンスの昼食や軽食として振る舞われたパン。この地方独特の形状。
カンファレンスの昼食や軽食として振る舞われたパン。この地方独特の形状。
こちらもカンファレンス中に振る舞われたパン。コーヒーも提供される。
こちらもカンファレンス中に振る舞われたパン。コーヒーも提供される。

カンファレンス中に用意されているパンやコーヒーなどが置かれたコーナーは、歓談するための場所でもあります。軽く食事をしながら参加者と気さくに話ができる場所です。

夕食はガッツリと

軽食スタイルの昼食と違い、夕食はバンケットが用意されていたりレストランが予約されていたりと本格的な食事になります。スタイルはさまざまですが、ちょっと高めの店だと前菜、主菜、デザートの3皿を選んで順番にサーブされる形式が多く、それにワインやビール、ミネラルウォータを頼みます。皿がサーブされるまでの時間が長く、この間に会話を楽しみます。ちなみに昼は3皿のうち2皿を頼む形式が多いようです。

参加者との夕食の風景 -前菜、主菜、デザートの形式
参加者との夕食の風景 -前菜、主菜、デザートの形式
主菜-味付けされた肉が詰め込まれたチキンとポテト
主菜-味付けされた肉が詰め込まれたチキンとポテト
主菜2-鴨のハニーソースとパスタ添え
主菜2-鴨のハニーソースとパスタ添え
ストラスブール地方名物の薄焼きピザ。わんこそばのように次から次へ出てくる店に入った。
ストラスブール地方名物の薄焼きピザ。わんこそばのように次から次へ出てくる店に入った。

ストラスブールの場合、レストランに用意されているメニューにはフランス語しか書いていないことが多く、注文するにはフランス語ができる方に翻訳してもらうか、お店の人に英語で説明してもらう必要がありました。特色のあるレストランを案内してくれることが多いので、いい機会だと思って楽しみきるのがポイントです。どうしても味が馴れない場合は醤油を持っていっておくと便利です。

ソーシャルイベントとは?

カンファレンスの合間やカンファレンス終了後にはソーシャルイベントが用意されています。小旅行であったり市街地散策、動物園や川下りなど、開催される場所によって用意されるソーシャルイベントはさまざまです。ストラスブールでは、旧市街に流れる河を船で巡るというソーシャルイベントが用意されていました。

ソーシャルイベントの船回り後の風景
ソーシャルイベントの船回り後の風景

なんらかのハプニングが発生することもあります。今回はFreeBSDデベロッパーサミットの最中にホテルの火災報知器が鳴って、ホテル全体で避難するといったハプニングがありました。幸いなんの問題もありませんでした。

ホテルの火災報知器が鳴って避難するというハプニングも
ホテルの火災報知器が鳴って避難するというハプニングも

人生で実現できるオリジナルのアイディアは3つ

EuroBSDConは場所的にも参加にかかる費用的にも、日本からの参加はかなり難しい方に入るカンファレンスです。仕事に支障が出にくいように日程を詰め込むと、かなりキツいスケジュールになります。しかしながら、米国やカナダ、日本で開催されるカンファレンスとはまた違った方々が多く参加する、興味深いカンファレンスでもあります。

EuroBSDCon 2008の基調講演でGeorge V. Neville-Neil氏は、いいコードを書くにはいい言語を使い、いいコードを読み、そしていいデベロッパに習えと力説しました。ダメなコードを学べば自分のコードもダメになり、ダメなデベロッパに習ってもダメになるといいます。いいか悪いかは別としても、人生においてオリジナルのアイディアを実現できる機会は少ないとし、いい議論や意見交換を通じて誤ったアイディアに陥ることを防ぎ、より有益なアイディアを実現すべきだといいます。こうしたカンファレンスを通じて意見交換や技術の洗練を行い、自身のスキルを向上させていくことが、ソフトウェアの品質を向上させることにつながるというわけです。

カンファレンスに参加する開発者やユーザは*BSDが仕事に直結している方が多く、取り組む姿勢は真剣です。しかしながら、どこかそれを楽しんでいることがあります。何年にも渡って取り組んでいく根底には、それを楽しむというのがひとつの秘訣かもしれません。 ;-)

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