クラウド元年をリアルイベントで体感 ─「G-CLOUD Summit 2010」レポート

セッション6A 自由度とパフォーマンスの高い,CDN対応IaaS型パブリッククラウドサービス

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GMO-HS「Webエンジニアが知っておきたいクラウド(IaaS)導入の手引き~True CLOUD:2940円からはじめるCDN対応 IaaS型パブリッククラウドサービス~」

GMOホスティング&セキュリティ株式会社 シェアードホスティング事業本部
本部長 土居 昭夫 氏

GMOホスティング&セキュリティ株式会社の土居昭夫氏による「Webエンジニアが知っておきたいクラウド(IaaS)導入の手引き~True CLOUD:2940円からはじめるCDN対応 IaaS型パブリッククラウドサービス~」では,IaaSの基本と特徴,これまでのレンタルサーバーとの違い,効果的な利用方法などの解説に加え,同社が提供するIaaS「True CLOUD」が紹介されました。

土居昭夫氏

土居昭夫氏

インフラから提供するクラウドサービス「IaaS」

土居氏はまず,GMO-HSの紹介を行いました。同社は1993年12月に創業し,今年で18期目を迎えています。アイル,ラピッドサイト,ロケットネットなどのホスティング事業やSSL証明書などのセキュリティ事業,翻訳マッチングなどの事業を行っていますが,おもな収入源はホスティングであるといいます。特にクラウドに関しては,全社課題として意欲的に取り組んでいます。

続いて土居氏は,IaaS(Infrastructure as a Service)についての基礎を紹介しました。クラウドというと従来はWebアプリケーションなどの「SaaS(Software as a Service⁠⁠」を指すことが一般的でしたが,現在ではその下のレイヤとしてJava実行環境やRoR実行環境などの「PaaS(Platform as a Service⁠⁠」も提供されており,IaaSはさらにその下のレイヤとしてOSや仮想マシン,ネットワークを提供するものです。

使用開始までの速さと自由度,パフォーマンスの高さが特長

IaaSと従来のレンタルサーバを比較すると,発注ボタンを押して利用可能になるまでの時間はIaaSが最も早い。その一方で,初期設定を行って使用可能になるまでの時間は共用レンタルサーバに一歩譲ることになります。これは,共用レンタルサーバは限定的ながらも一通りの設定が行われているからで,⁠素のOS」の状態で提供されるIaaSはApacheやMTA,DNSなどの設定を行う必要があるためです。

その分,自由度は最も高いともいえます。安全性については堅牢なセキュリティが提供される共用レンタルサーバが最も高いといえます。逆にパフォーマンスにおいては,リソースを共有する共用レンタルサーバが最も不利となり,IaaSと専用レンタルサーバが最高の評価となります。価格においては共用レンタルサーバのコストパフォーマンスが高く,使用する時間やリソースによって価格が変動するIaaSのコストは比較しづらいということになります。

スモールスタートが可能,CDNにも対応する「TrueCLOUD」

続いて土居氏は,GMO-HSが提供するIaaSは「TrueCLOUD」というサービスについて,TrueCLOUDが適していると思われるニーズを挙げました。それは「将来的に大規模なシステムを予定しているが,最初は最小限のシステムで開始したい」⁠低コストで複数台構成のシステムを組みたい」⁠動画の高速ストリーミング配信をしたい」⁠キャンペーン期間や毎週決まった曜日だけサーバをスペックアップさせたい」⁠ネットショップの商品画像やコミュニティサイトの画像を高速に表示させたい」⁠1台のサーバで複数のWebサイトやネットショップを運用したい」というものでした。

TrueCLOUDは、フレキシブルなリソースコントロールが可能なCDN(コンテンツデリバリネットワーク)対応のIaaS型パブリッククラウドであり、その特長は次世代型VPSという点です。つまり、自動でリソース利用量を増やすことができ、CDNが使える共用クラウドということになります。特にCDNは、画像や動画といった大容量のコンテンツを高速配信するシステムであり、コンテンツを全世界の各地にあるISPなどに設置された配信専用の「エッジサーバ」に置かれるため、ネットワークに影響を与えないというメリットがあります。

さらに,フレキシブルVPSによって,リソース利用量の増減がシームレスかつ簡単に利用できため,最適な利用量でコストの最適化を可能にします。広告のスケジュールなど,あらかじめトラフィックの増加が予想される日に合わせてVPSをスケールアップすることも可能です。もちろん,急なアクセス増加に迅速に対応することもできます。フレキシブルVPSは,0.6GHz相当のCPU,375MBのメモリ,10GBのHDD,250GBの転送量をユニットとした「ノード」で構成され,これを3ユニット,6ユニットと追加することでパフォーマンスの柔軟な増減を可能にしており,最大60ユニットまで拡張できます。

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このほか、活用例として、ロードバランサによるクラスタリングや、アクティブサーバとスタンバイサーバによる障害発生時の「フェイルオーバー」⁠フェイルバック」などが対応可能になることを紹介しました。

これらの機能を搭載するTrueCLOUDは最低2,940円から利用可能となっており,複数台利用することで冗長化システムや負荷分散システムを低コストで構築できることが大きなメリットであるとして,土居氏はセッションを締めくくりました。