滑川海彦の TechCrunch40 速報レポート

TechCrunch40 現地取材速報 9/17 #3

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ネット接続が直ったところで,引き続き1日目のスタートアップ紹介セッションをレポート。

例によって公式発表はTechCrunch日本版記事をご覧いただきたい。こちらでは1日目の2回目以降のセッションで印象に残った場面をランダムにあげていこう。

StoryBlenderというソーシャル・メディア共有サービスの紹介では,エキスパートのドン・ダッジが「ああ,著作権の問題が気になるんだが」と発言をしたところ,会場から忍び笑いが上がった。というのは,ダッジはマイクロソフトのビジネスデベロップメントの責任者なのだが,風貌,物腰がどう見てもビル・ゲイツそっくり。

右がビル・ゲイツ似の(?)ドン・ダッジ(TechCrunch)

右がビル・ゲイツ似の(?)ドン・ダッジ(TechCrunch)

「いかにもそういう興ざめなことを言いそう」という予感が当たった笑いだったようだ。これには本人も苦笑。

TripItは,航空券,ホテル,レンタカー情報の検索とオンライン予約に加えて,旅行日程表を自動的に作成し,必要な相手と簡単に共有できるというサービス。当方も今回の出張でけっこうたくさんメールのやり取りをしたので,頻繁に動き回る人間にはたいへん便利だろう。実用性という点ではイチ押し。

musicshakeは,簡単に作曲ができるアプリケーションなのだが,韓国から来たファウンダー自ら壇上に踊りながら登場するという気合のパフォーマンスで大いに注目を集めた。敢闘賞まちがいなし。しかし,韓国からは2社も参加しているのに,日本からは1社もなしというのは,ちょっとさびしい。

CrowdSpiritPonokoはオンラインのソーシャルウェブを利用して,ユーザーがデザインした製品(CrowdSpiritはエレクトロニクス, Ponokoは家具などさまざまなハードウェア)を現実の製造工程に結びつけて,いわば「群集の英知による製造業」を目指す試み。普及までにはいろいろなハードルが予想されるが,Wikinomicsの次のステップとして注目される。

ここでエキスパートの一人,業界の名物男,イスラエルのベテラン起業家であり学者でもあるヨシ・バルディが,パネルを始める時間になっても戻って来ない。

ヨシ・バルディ(TechCrunch)

ヨシ・バルディ(TechCrunch)

すると共同主催者のジェイソン・カラカニスがヨシの声色で逸話を語り始めた。

「ヨシが昔,ぼくにこう説明してくれたことがある。ジェイソン,あんたが立派なでかーいベンツの新車を買ったと思え。ぴかぴかでまっさらの皮シートやなんかの新車だ。でかーいベンツの新車だぞ。そのドアを開けたとたんにだな,どこからか野良犬の野郎が飛び込んできて,運転席に座りこんで,でかーい糞をしたと思え。山盛りの糞だ。どうだ? どう思う? せっかくのベンツの新車が台無しだ。つまりそれがユーザーインターフェースのデザインというものだ。デザインが悪いサービスだと,他がどんなによくても,運転席の犬の糞みたいにすべてを台無しする」。

満場爆笑しているうちに無事に本人が到着した。

カラカニスはWeblogのファウンダーであり,Web2.0業界のビッグネームの一人なのだが,まったく大物ぶったところがない。襟にピンマイクを付けて,司会進行,時間管理を取り仕切るだけでなく,聴衆の質問のときにはマイクを持って走って行って手渡すという張り切りぶりだ。このサービス精神はアイルランドとギリシャの血をひくブルックリン生まれというバックグラウンドが影響しているのかもしれない。まずは愉快なキャラだ。「無愛想な大男」のマイク・アリントンと絶妙の漫才コンビぶりを発揮していた。写真は5万ドルの最優秀賞の発表を前に最後のかけ合いをしている2人。

ジェイソン・カラカニスとマイク・アリントンの名コンビ

ジェイソン・カラカニスとマイク・アリントンの名コンビ

AOLのBlueStringとYahoo!のYahoo! Teachersの新サービス発表や,マイケル・アリントンとFacebookのファウンダー,マーク・ザカーバーグとの対談についてはTechCrunch日本版の記事を読んでいただくとして,ここで一気にパーティーへ。

マイケル・アリントンとマーク・ザカーバーグ(TechCrunch)

マイケル・アリントンとマーク・ザカーバーグ(TechCrunch)

著者プロフィール

滑川海彦(なめかわうみひこ)

東大法学部卒業後,都庁勤務などを経てIT関係のライター,翻訳者。TechCrunch日本語版を翻訳中。著書に「データベース・電子図書館の検索・活用法」(東洋経済新報社・共著),「ソーシャル・ウェブ入門 Google, mixi, ブログ…新しいWeb世界の歩き方」(技術評論社)など。個人のブログはSocial Web Rambling

著書

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