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Adobe開発者向けカンファレンスの詳細をお届け! Adobe MAX 2007 レポート

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完成度の高まったFlex 3

RIA開発のコアであるFlexの新バージョン「Flex 3」⁠コードネームMoxie)は業界要注目の話題でしょう。現在,Flash Playerの99%近い普及率を誇る「Web」は,Flash Liteの採用が進む「モバイル⁠⁠,さらに「組み込み機器⁠⁠,クロスOSのデスクトップアプリケーション実行環境「AIR」⁠Adobe Integrated Runtime)に至るまで,⁠一つのプラットフォームとしてのFlash」という姿が見えてきました。FlashベースのFlexはこれらに共通するアプリケーション開発基盤,この点はなんともシンプル。

さてFlexはエンタープライズ分野では着々と実績を積んでおり,基調講演では,

  • Flex Profilerの登場図C
  • AdvancedDataGridなどデータの視覚化を強化する新たなコンポーネント
  • アプリケーションのサイズを縮小するFlex Framework Caching
  • リファクタリング機能の向上

など,開発者からの技術的な期待に応えた点が強調され,同社製品スイートの次段階に見据えて,開発コアのFlexはすでに準備が整いつつあることが印象付けられました。

FlexはAIRとともにベータ2がAdobe Labsで公開され,すでに安定化やセキュリティといった点を固める段階に突入のようです。正式版のリリースは2008年前半予定とのこと。

図C Flex Profiler

図C Flex Profiler

Flex/Flashの今後!?

研究開発中の情報がお披露目となるセッションSneak Peak。今年はシカゴにちなんで映画『Bruce Brothers』風の演出でした。そこでも「Flex Builder for Linux」⁠Flash on C/C++」といった気になる発表がありました。前者はFlexのEclipseプラグインのLinux対応を段階的に進める旨の内容。後者はC/C++の既存のコード資産をActionScript 3.0でラップできるようにするというアプローチ。

さらにFlex関連セッションによると,Flex 4以降の開発ミッションについて「より機動的な開発を促進する」⁠デザイナからの要求の高い)ピクセル単位で実現するデザイン表現およびインタラクションを提供する」がポイントになっているようです。それらを具現化するための試みとして,デザイナ向けThermo/開発者向けFlex Builder間のコード生成機能やグラフィックス機能の密な連携,⁠カスタマイズを前提とする)グラフィックスのコンポーネント化など,すでに他製品を巻き込みつつ開発が進んでいるようです。

オープンソース戦略

そして,今年4月にアナウンスがあったFlexのオープンソース化。今回「Flex Open Source」と題したセッションではFlex 3 SDKを中心にオープンソース化の具体的な指針,開発体制についての詳細が示されました図D図E⁠。対外的なインフラとしては公開バグデータベース,Adobe Forumが中心となる形式。ライセンスはMozilla Public License。

オープンソース化という試みは個別の開発者にとっても,これから成熟していくであろうRIAコミュニティにとっても一層の進化の助けになる,そんな期待が高まりつつある印象です。

図D オープンソース化の指針

図D オープンソース化の指針 図D オープンソース化の指針

図E 開発体制の紹介

図E 開発体制の紹介