レポート

群衆の叡智サミット2009開催―“群衆”が引き起こす価値の変革,あしたを変える 人の力・群衆の力

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セッション2:「群衆」による変革のポテンシャル―新しい価値の発見と創出の実際と将来の可能性

セッション2のパネリストは以下のとおり。

  • 眞木 正喜 氏 ⁠日立システムアンドサービス)
  • 戸上 浩昭 氏 ⁠iUG / intra BLOG/SNS Users Group)
  • 福岡 秀幸 氏(EGMフォーラム)
  • 松隈 基至 氏 ⁠ユニアデックス)
  • 高須賀 宣 氏(LUNARR Inc)
  • 鷲田 祐一 氏 ⁠博報堂)

セッション1から高須賀・鷲田両氏が引き続き壇上に上がり,新しい価値の創出について議論が展開されました。

セッション2のパネリスト

セッション2のパネリスト

需要側のイノベーション

まず,鷲田氏が自身の研究「需要側イノベーションの研究」に関して発表を行いました。ここでは,イノベーションの分類に関して「発明型イノベーション」⁠カイゼン型イノベーション」⁠需要側イノベーション」の3つの分類による仮説を立て,さらに価値変換現象の仮説について述べました。

イノベーションの分類

イノベーションの分類

価値転換現象の仮説

価値転換現象の仮説

さらに,イノベーションを起こすタイプを6種類に分け,第1層となるイノベーターよりも,それ以降のタイプのほうがイノベーションを起こす確率が高いとしました。これは,イノベーターは使うことを目的にしておらず,第2層が最も本気で使うためという考え方で,⁠技術は使わないとイノベーションにはならない」とする定義から成り立つものでした。さらに,同じ情報の伝播ネットワークでも,各層によって異なり,その結果,イノベーションが起こりやすい伝播,起こりにくい伝播があるとしました。

日米におけるイノベーションのギャップ

続いて,高須賀氏が自身のアメリカでの経験を元に,日米におけるイノベーションのギャップについてプレゼンテーションをしました。⁠どうやって生み出していこうかと考えるのは日米でも同じだが,アメリカの場合,それをツール化したり方法論として考えている。そして,その方法を行うことでテンションを高めていくが,日本ではこういった観点があまりない」と,それまで肌で感じてきた体験を元に説得力のあるコメントを述べました。

この点について「日本人は改善をまず考える。なぜなら,フィードバックを機器言えるからだ。これが,先ほどの需要がイノベーションになるという考え」⁠鷲田氏)と答えると,⁠私も改善のバリューは認めるが,改善はHow toだけになるのか?実際は,予測しにくい未来でのやり方が,それぞれ異なる」と対応しました。

さらに,⁠よくコンペを行ったとき,一番良いものだけを残すことが多いが,私はそれが理解できない。なぜなら,コンペに応募されるものにはそれぞれ良い部分があり,それを切り口で見ることによってアイデアが作られていく」と,高須賀氏ならではの論調で,アイデアの創出について述べました。