レポート

ESEC2010―第13回 組込みシステム開発技術展[PART3]

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5月12日(水)から14日(金)の3日間,東京ビッグサイトにおいて「組込みシステム開発技術展」⁠ESEC)が開催中だ。PART1PART2に続き,ESEC展示会場から各社のイチ押し製品や今年狙い目の業界トレンドなどをレポートする。

VoIP開発モジュールとタッチパネルUIをブラウザで開発するソリューション――グレープシステム

グレープシステムのブースで見ることができる2つの展示を紹介しよう。1つは,IP電話やテレビ会議システムなどを簡単に製作できるオールインワンボード,もう1つは組込み機器のLCDやタッチパネルなどのUIプログラムをブラウザを実装してHTML(JavaScript)で行えるようにするソリューションだ。

まずIP電話のモジュールは「InstaVoIP」といい,プロセッサにBF516を搭載した7cm×4.6cmの小さいボードだ。これに,音声コーデックやTCP/IPやSIP/SDPなどのプロトコルスタックも内蔵し,電源,ネットワークインターフェース,マイク,スピーカなどを接続すれば,ソフトフォンやVoIP機器がすぐに構成できるという。プログラムもIPレベルでコーディングでき,オプション機能としてIPv6やSIPS,SSL/TLSなどのセキュリティ機能も実装可能だ。

InstaVoIPで構築したIP電話

InstaVoIPで構築したIP電話

InstaVoIP本体はこの小さい基板

InstaVoIP本体はこの小さい基板

VoIP機器のパラメータ設定の画面

VoIP機器のパラメータ設定の画面

UIソリューションは「Fusion Webpilot」を利用したもので,ターゲットシステムにブラウザコアやWebサーバなどを実装し,HTMLで記述された画像コンテンツやJavaScriptを処理できるようにする。画面の描画についてもLCDの表示部が詳細を担当するためグラフィックライブラリは必要ない。

デモでは,カラ―液晶を搭載したCPUボードでコピー機を想定した操作パネルを実現したモジュールを動かしていた。タッチパネル操作や入力データは,HTML,JavaScriptによるUIプログラムで,エラーチェックなども行えるので,本体のアプリケーションプログラムは結果を引数で受け取るだけで,パネル操作やデータのレンジチェックなどのロジックを気にする必要がない。さらに,UI部分はポップアップやウィンドウの遷移,エラーチェックなどWebプログラミングのスキルやノウハウが生かせ,ロジックとUIの分離がより明確にできるというわけだ。

Webpilotを応用したコピー機の操作パネルの例

Webpilotを応用したコピー機の操作パネルの例

Webpilotのシステム構成

Webpilotのシステム構成

業務端末画面の設計例

業務端末画面の設計例

このソリューションではブラウザの表示コンテンツを作るので,ホームページビルダーによって開発ができる。

このソリューションではブラウザの表示コンテンツを作るので,ホームページビルダーによって開発ができる。

⁠株⁠グレープシステム
URL:http://www.grape.co.jp/

著者プロフィール

中尾真二(なかおしんじ)

1961年生まれ。ハードウェア・コンピュータ技術者からアスキーに転職し,およそ10年ほど技術書籍・雑誌の編集に携わる。その後,オライリー・ジャパンで5年ほど企画・編集に従事。編集長時代に当時の日本法人社長とケンカしてクビに(笑)。現在はRBB TODAY,レスポンス他でニュース,コラムなどを編集・執筆。

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