レポート

全国47都道府県から集った多数のネットショップが一堂に会した「にっぽんネットショップ祭開催」~カラーミーショップ大賞2015も決定!

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GMOペパボ株式会社は2015年5月17日,3331 Arts Chiyoda(東京・神田)にて,全国にある人気ネットショップが一堂に会したイベント「にっぽんネットショップ祭」を開催した。

会場はアートスペースとしても注目を集める3331 Arts Chiyoda

会場はアートスペースとしても注目を集める3331 Arts Chiyoda

同イベントは,GMOペパボが提供するネットショップサービス「カラーミーショップ」などを活用し,日本全国47都道府県でユニークな販売を展開するネットショップのオーナーたちを招き,1日限りのリアルショップとして店舗をオープンし,参加者にそれぞれの商品の販売やアピールを行うというもの。午前10時~17時までのあいだに,老若男女,非常に多くの来場者が集まり,魅力的な商品を手に取り購入し,盛況の中,閉幕した。

好天にも恵まれ,たくさんの来場者が集まった

好天にも恵まれ,たくさんの来場者が集まった 好天にも恵まれ,たくさんの来場者が集まった

中には午前中で完売するモノも出てくるなど,まさに,祭の名にふさわしいイベントとなった。

王様のパンの鍋パンはすぐに完売した

王様のパンの鍋パンはすぐに完売した

「北欧、暮らしの道具店」のウラ側がわかるトークセッション

イベントの一環として,昨年同社が主催したカラーミーショップ大賞2014で大賞を受賞した北欧、暮らしの道具店から,運営会社の株式会社クラシコム代表取締役 青木耕平氏と,北欧,暮らしの道具店店長 佐藤友子氏によるトークセッションが行われた。

青木氏(右)と佐藤氏(中央)による非常に内容の濃いトークセッションだった。MCはGMOペパボの山下諭氏(左)

青木氏(右)と佐藤氏(中央)による非常に内容の濃いトークセッションだった。MCはGMOペパボの山下諭氏(左)

両者は兄妹という関係でもあり,株式会社クラシコム立ち上げ時から一緒に会社を経営してきた間柄。そんな2人から,⁠北欧、暮らしの道具店」誕生の背景やターニングポイント,良かったこと・難しかったこと,今後の展望について,すべてを知っている2人だからこそ話せる「北欧、暮らしの道具店」のウラ側を聞くことができる内容だった。

もともとビンテージの販売からスタートした「北欧、暮らしの道具店」は,ECでありながらも当初から「コンテンツ」を重要視し,今では一般的になったメディアECの先駆けとして注目を集めていた。これについて青木氏は「もともと自分たちが選んだ商品を買いに来てくれた人に対して,オープン当初は欠品(品切れ)するケースが多々ありました。せっかく来てくれたお客さんに対してそのまま帰ってもらうのは申し訳なく,また,次に来てくれるためには何かしかけなければいけません。それが,商品を紹介する⁠コンテンツ⁠であり,そのコンテンツの拡充については当時から力を入れて行っていました」とコメントした。

また,それと同時にテクノロジーの重要性にも着目し,今の規模になる前から,自社に最適化した受注・在庫システムを求め,開発費を投じてサードパーティにカスタマイズをお願いする(2009年)など,今から考えると一歩も二歩も先を行くECを運営したと言える。

その後,店長の佐藤氏の出産するタイミングに際しては,自身が作り込んできたコンテンツの引き継ぎが最も難しかったそうで「効率化できない部分として試行錯誤しました」と振り返った。そこで決断したのが,バイヤー制度とのこと。

⁠出産というタイミングに当たって,すべて自分でやってきたことを一旦手放すことになったのですが,その引き継ぎに際し,⁠任せる⁠という気持ちに慣れたことでバイヤー制度が回り始めたと思います」⁠佐藤氏)⁠

その後,順調に売上希望が拡大していく中,青木氏が経営者としてとくに大事に考えていたのが「やらないことをきちんと決めておく」こと。⁠性格的に効率的なことを進めるのは得意です」と言いながらも,複数のメンバーで判断しなければならないことに対して,経営者の目線でやらないという判断をすることは,⁠経営者として)必要な素養と言えるだろう。

そして,2012年には+Kurashicomをスタートし,セレクトショップからセルフブランディングを意識したネットショップへと変化し始めた。この取り組みもさらなる飛躍につながったと,青木・佐藤両名が異口同音にコメントした。

というのも,もともと店名にあった「北欧」という名称が強すぎるがゆえに,北欧グッズファンからの熱い要望に対して,どんどん狭い領域に入ってしまう危険性があったそう。そこで,+Kurashicomというネーミングを採用したことで,北欧を含めた「暮らし」をコンセプトにしたネットショップ展開がしやすくなったと言う。

⁠それでも,古くからファンになってくれた方からは,北欧以外のものは扱ってほしくないという声もいただき,本当に悩みました。その声を踏まえて,北欧グッズについてももちろん意識してセレクトして販売しています」⁠佐藤氏)と,お客様の声を第一に考える同ネットショップの店長ならではのコメントもあった。

最後に,昨年のカラーミーショップ大賞を受賞したことでの変化として,⁠露出が増えた」⁠青木氏)ことが挙げられた。元々,取材などは断ってきた中で,大賞受賞をきっかけに,自分たちの姿を見せることで「素晴らしいネットショップが増えていくことにつながれば」という思いから,露出を増やしているそう。ぜひ,今後,こういったすばらしいネットショップが増えていくことに期待したい。

今年の「カラーミーショップ大賞2015」は京都の「SOU・SOU」が受賞

最後に,今年も「カラーミーショップ大賞2015」が開催された。

大賞を受賞したのは,昨年株式会社技術評論社が運営賞として選出した「SOU・SOU(ソウ・ソウ)⁠京都にあるネットショップで,⁠新しい日本文化の創造』をコンセプトにオリジナルテキスタイルを作成し,地下足袋や和服,家具などを製作・販売する京都のブランド。

大賞を受賞したSOU・SOU若林 剛之氏(右)⁠昨年の大賞を受賞した青木氏から副賞の目録を受け取る

大賞を受賞したSOU・SOU若林 剛之氏(右)。昨年の大賞を受賞した青木氏から副賞の目録を受け取る

また,総合賞(金賞・銀賞・銅賞)には次の3店舗が選ばれた。

金賞・銀賞・銅賞受賞の3ショップのオーナー。左端はGMOペパボ株式会社代表取締役社長 佐藤 健太郎氏

金賞・銀賞・銅賞受賞の3ショップのオーナー。左端はGMOペパボ株式会社代表取締役社長 佐藤 健太郎氏

その他の賞については,公式サイトを参照。

カラーミーショップ大賞各賞受賞者・関係者による記念撮影

カラーミーショップ大賞各賞受賞者・関係者による記念撮影

以上,リアルショップでの即売からセッション,表彰式まで,非常に盛りだくさんの1日となった。これからも魅力的なネットショップが増えていくことに期待したい。

著者プロフィール

馮富久(ふぉんとみひさ)

株式会社技術評論社クロスメディア事業室室長。

1975年生まれ。横浜市出身。1999年4月株式会社技術評論社に入社。入社後から『Software Design』編集部に配属され,2004年1月に編集長へ就任。同2004年9月に『Web Site Expert』を立ち上げ,同誌編集長に就任,現在に至る。その後,2008年9月に設立したクロスメディア事業部(現クロスメディア事業室)に配属。現在,社外活動として電子書籍を考える出版社の会の代表幹事やWebSig 24/7のモデレーター,TechLIONプロデューサーなども務める。過去にIPAオープンソースデータベースワーキンググループ委員やアックゼロヨン・アワード他各賞審査員などの経験を持つ。

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