レポート

「PyCon DE & PyData Berlin 2019」レポート

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その他

パックマンルール

初日朝のオープニングセッションで「パックマンルール」が紹介されました。数人で話すときに閉じた輪になるのではなくて,輪の一箇所は開けておいて他の人が会話に加わりやすくする,というものです。どうしても仲間内だけの会話になりがちなので,輪を広げる役に立ちそうだと思いました。

パックマンルールの説明

参加者

ドイツ国外からの参加者もいて,筆者が出会った中では,ノルウェー,フィンランド,チェコ,ポーランド,イギリスから来た人がいました。また,ヨーロッパにおけるスタートアップのメッカというベルリンの土地柄を反映してか,ベルリンで働いている他の国籍の参加者も多くいました。

性別の構成は圧倒的に男性が多く,とあるLTでスピーカーが参加者に手を挙げてもらった結果では女性は約1割でした。一方で,年齢については10代から50代くらいまで幅広かったように思います(恐らく20・30代がボリュームゾーン⁠⁠。

性別を問わず子連れの参加者もいて,日本のPyCon同様に会場でデイケアサービスが提供されていました。

Telegramグループ

Telegramというチャットツール(LINEのようなもの)にPyCon DEの運営チームが公式のグループを開設していました。運営側からの事務連絡や,夕食に行く仲間の募集,カンファレンスに関する議論がなされるなど,活発に使われていました。筆者も,カンファレンス前日に夕食の仲間を募っていた人達に混ぜてもらい,プチ前夜祭を楽しみました。

プチ前夜祭の成果物@Salami Social Club

プチ前夜祭の成果物@Salami Social Club

Lightning Talks

LTは毎日夕方に最後のトークの後に1時間程度行われました。申し込みは,毎日朝にオープンになる紙のリストに先着順で名前とタイトルを自分で記入する方式でした(写真参照⁠⁠。ただし,リストに名前を書いても必ずしも発表できることが保証されている訳ではなく,番号順に発表していって予定された時間枠が終わるとリストの途中であってもその日は終わりです(翌日には持ち越されない⁠⁠。持ち時間は1人5分(コミュニティやカンファレンスの紹介は1分)でした。

キーボードでヨーロッパの各言語の非ASCII文字を入力する方法やPythonの余命を数学的に見積もる話など,テーマは多岐にわたっていてました。筆者も初日にPyCon JPを紹介しました。LTも動画撮影されていたようで,後日YouTubeに公開されると思います。

3日間のLT登録ボード(左から:初日,2日目,最終日)

3日間のLT登録ボード(左から:初日,2日目,最終日)

ランチとコーヒーブレイク

ランチはビュッフェ形式で,会場のケータリングサービスが温かい食事を提供してくれました。ただ,約1000人がほぼ一斉に並ぶので,10分以上は待ちました。その点,PyCon JPのようにランチボックス配布の方が早く食事にありつけるメリットがあると思いました。

メニューはヴィーガン(ないしベジタリアン)で統一されていました。⁠去年は肉が出ていた」などネガティヴな声も聞かれましたが,みんなが食べられるものに合わせるというシンプルな方法を採用していたのは斬新に感じられました(多様性の観点から議論の余地があるとは思いますが⁠⁠。

初日のランチ:サラダ,キヌア,ポテトシチュー

初日のランチ:サラダ,キヌア,ポテトシチュー

午前と午後に1回ずつコーヒーブレイクがあり,バーカウンターにてポットコーヒーと瓶入りミネラルウォーター炭酸あり,なし両方が無料で提供されると共に,フルーツやお菓子も提供されました。有料でカプチーノなども頼めたようです。

コーヒーブレイクにて提供されたフルーツとクロワッサン

コーヒーブレイクにて提供されたフルーツとクロワッサン

パーティとネットワーキング

2日目の夜に,メインスポンサーであるIBMが提供する有料パーティがありました。1人20ユーロで食事と2杯のドリンクが付いてきました(3杯目以降は各自負担⁠⁠。会場はアレグザンダー広場 (Alexander Platz) というベルリンの観光名所の1つにあるイベントスペースHaus Ungarn(ハオス・ウンガルン)を貸し切り,カンファレンス会場からは地下鉄で10分程でした。LTの後にみんなで移動しました。

左から:広場近くのテレビタワー,イベントのバナー,ダンスルームのミラーボール

左から:広場近くのテレビタワー,イベントのバナー,ダンスルームのミラーボール

開宴や乾杯の挨拶は何もなく(IBMのスポンサーセッションすらなく⁠⁠,会場に着いた人から食事とドリンクと会話を楽しんでいました。パーティは19時に始まり翌日1時までが公式な時間枠でしたが,あっという間に感じられました(筆者の経験上,ヨーロッパのパーティは日本に比べて時間が長く,終わる時間がかなり遅いです⁠⁠。ちなみに,食事スペースの隣にダンスホールがあり,ダンスを楽しんでいる人もいました。

その他にも,初日や最終日に前述のTelegramのグループで参加者を募って有志で街に繰り出していました。筆者もいくつかのグループに混ぜてもらい,多くの人と交流できました。

初日のディナー:ベトナム料理店Nyomにて

最終日のクロージングセッション

3日目のLTの後にクロージングセッションがあり,ボランティアへの感謝やPython Software Verband e.v.の理事の紹介(新たに若手の女性1名が加わった⁠⁠,来年のアナウンスなどがなされました。

クロージングセッションの様子

クロージングセッションの様子

まとめ

初めて参加した国外のカンファレンスでした。参加者同士のつながりを作る工夫が随所にあり,トークだけでなく新たな交流も楽しめ,有意義な3日間を過ごしました!来年もベルリンにて開催されるそうです。また行ってみたいと思います。

2020年の開催予定:10月14~16日(ベルリンにて,PyCon DEとPyData Berlinの共催)

2020年の開催予定:10月14~16日(ベルリンにて,PyCon DEとPyData Berlinの共催)

著者プロフィール

神沢雄大(かんざわゆうた)

ヤンセンファーマ株式会社(ジョンソン・エンド・ジョンソンの製薬部門)にデータサイエンティストとして勤務。営業組織及びマーケティング部門と協働し,データサイエンスを通じて意思決定をサポートしている。データ分析の経験は7年を超える。業務ではRとPythonを使うことが多い。フリーランスのデータサイエンティスト,Pythonエンジニアとしても活動している。主な使用言語は日本語,英語,ドイツ語,R,Python,SAS,SQLの7つ。

Twitter:@yutakanzawa
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