Wine 1.0がやってきた~どの程度動くものなのか~[前編]Wine 1.0インストール

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.wineの配下~レジストリ,ドライブ構成のためのディレクトリ,そしてCドライブの内容

Wineを最初に動作させると,.wineというディレクトリが作成されますが,この配下には以下のような内容が含まれます。

$ ls -la .wine/
合計 460
drwxr-xr-x  4 art art   4096 2008-06-28 12:59 .
drwxr-xr-x 15 art art   4096 2008-06-28 13:05 ..
-rw-r--r--  1 art art     11 2008-06-28 12:50 .update-timestamp
drwxr-xr-x  2 art art   4096 2008-06-28 13:15 dosdevices
drwxr-xr-x  4 art art   4096 2008-06-28 12:50 drive_c
-rw-r--r--  1 art art 424904 2008-06-28 12:59 system.reg
-rw-r--r--  1 art art  13229 2008-06-28 12:59 user.reg
-rw-r--r--  1 art art   2327 2008-06-28 12:59 userdef.reg

それぞれ,のような内容になります。

 .wineディレクトリの内容

dosdevicesWine経由で動作させるアプリケーションが参照可能なドライブ名を持つシンボリックリンクが格納される(参照先は実際のディレクトリ)
drive_cCドライブの内容
system.reg,user.reg,userdef.regレジストリ

.update-timestamp:がありますが,この中にはWine 1.0リリース日時付近の時刻がEpoch形式で格納されています。

Wine Explorerから見えるドライブ構成~CドライブとZドライブ

何もいじらないで単にExplorerを動作させると,CドライブとZドライブの2つが確認できます。それぞれ以下の場所を指し示しています。

  • Cドライブ:ユーザのホームディレクトリ配下の.wine/c_driveディレクトリ
  • Zドライブ:システムのルートディレクトリ

たとえば,/etcディレクトリは,z:\etcと見えますし,~/.wine/c_drive/windowsディレクトリは,c:\windowsという形でwineからは参照可能です。

ドライブを増やすには?~dosdrivesの下にシンボリックリンクを置く

Wineが認識するドライブは,.wine/dosdevices配下のシンボリックリンクをドライブ名で作成することで可能になります。

たとえば,初期作成時の.wine/dosdevicesは,以下のようになっています。

$ ls -l .wine/dosdevices/
合計 0
lrwxrwxrwx 1 art art 10 2008-06-28 12:50 c: -> ../drive_c
lrwxrwxrwx 1 art art  1 2008-06-28 12:50 z: -> /

ここにシンボリックリンクを増やすことで,ドライブを増やせます。

たとえば,.wine配下にdrive_dというディレクトリを作成し,これをDドライブとして見せる場合には,以下のようにします。

mkdir ~/.wine/drive_d
cd ~/.wine/dosdevices
ln -s ../drive_d d:

この状態でExplorerを起動すると,Dドライブが現れます図3⁠。

図3 Dドライブの認識

図3 Dドライブの認識

アプリケーションのインストール~setupファイルを実行する形式のものは楽にインストールできた

無謀にも,Wineインストール直後にアプリケーションをインストールしてみました。方法は2通りあります。

  • wineコマンドでEXEファイルを指定し実行
  • Explorerを用いてファイルを選択しダブルクリック

どちらを用いても,インストール時に指定した場所にインストールされます。なお,インストール先のフォルダ名には,とくに制限はないように見えます。たとえば,Windowsではおなじみの⁠Program Files⁠というディレクトリも許容されますし,DOS時代の8+3制限も(あたりまえといえばあたりまえですが)存在しません。

筆者は秀丸エディタとUTF-8 TeraTerm Proをインストールしてみました。結論から申し上げると,インストールはできるがプログラムの種類によっては正常動作しないことがある,というようになります。

(後編へ続く)

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