FreeBSD 7.0 へようこそ

第1回 7.0の「使いどき」はいつ?

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X.0-RELEASEからX.1-RELEASEまでの期間

ユーザにとっての興味は,⁠メジャーリリースはめでたくていいけど,安定して使えるんだろうか?」という問題であろう。FreeBSDの開発方針は「デフォルトは安全側」すなわち,実装で迷ったら安全な方を選択するというポリシーであるから,どの版でも安全ですよというのが大原則である。

とはいうものの,いざリリースしてみると思わぬところに不具合があったりするもので,⁠メジャーリリースの直後のマイナーリリース(俗にX.1-R⁠⁠」を狙いたいと思うのが人情であろう(余談ながら,同じ理由でWindows Vistaに乗り換えられない人は筆者だけではないと想像する⁠⁠。そこで,X.0-Rが出てから直後のマイナーリリースが出るまでの間隔まとめると,表2となる。

表2 メジャーリリース後に最初のマイナーリリースが出るまでの期間

系列 期間
2 7ヵ月
3 4ヵ月
4 4ヵ月
5 5ヵ月
6 6ヵ月

FreeBSD 3系列から数えると,次第にリリースまでの間隔が長くなってきていることに注目したい。この原因は,前述したようなロードマップの存在や,Developpers Summitなどで開発者間の情報交換が密になり開発の方向がクリアになっていることに因っているのであろう。エンジニアリングの腕が全体として高まっていることが見てとれる。

大胆予測 FreeBSD 7.0は「買い」か?

FreeBSDは,Linuxとは違い,バージョン番号の偶数奇数で安定,不安定を区別するポリシーではない。一方,前回のリリースからの間隔が短かかったので,長寿を期待できる(といっても最近は5年5ヵ月くらいがメンテナンスの一応の目安なのだが⁠⁠。さらに,最近のリリースエンジニアリングの腕が上がってきたので,X.0 でも少なくとも半年は楽しめると思われる。万が一,昔の3系列のようにマイナーバージョンアップが繰り返されたとしても,次回紹介する「freebsd-update」という仕組みにより,簡単にリリースを渡り歩けるようになったので安心である。

これらを総合すると,インストール,または,アップグレードするなら「今,すぐに,この場で」行なうことがお勧めだろう。新学期・新年度にあわせてOSも新調してみる,よい機会といえるだろう。筆者も早速,CPU,マザーボードとハードディスクを新調して試してみることにした(次回へ続く)

著者プロフィール

三田吉郎(みたよしお)

東京大学 大学院工学系研究科 電気系工学専攻准教授。講義「電気磁気学」「わかる電子回路」やマイクロマシン研究の傍ら,FreeBSDの普及,開発に尽力する。FreeBSD ports committer。国際派を自任し,2007~8年9月までフランス国立情報学研究所(INRIA)招聘教授。共著書に「FreeBSD徹底入門」(翔泳社),「FreeBSD Expert」など。