R Markdownで楽々レポートづくり

第3回 レポつく自由自在~R Markdown基礎文法最速マスター

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第3位:cache

ひな ビーッグ ビッグビッグ ビッグデータッ♫

  陽気ね……

ひな 違うわよ~,気が狂いそうなの。データが巨大すぎて,解析に超時間かかるのね。で,テキストとかグラフの見た目とか修正してrender()のたびに解析してるから,どんだけ時間かかるのよこれ,ッて感じだわ。これならワードのほうがマシ!!

  ありがちね,気持ちわわかるわ。そんなときのために,キャッシュよ。

ひな え,R Markdownってキャッシュまでサポートしてるの?

  あなた,キャッシュ理解してるの? やるわね。cache=TRUEのチャンクはキャッシュされるから,そのチャンクに変更がなければ2度目からはコードは実行されないわ。

ひな つまり,超時間節約ってことね。でもね,解析チャンクの中で作ったオブジェクトを後のチャンクで結果表示のために使ってるのよ。だから実行されないと困るの。

  と思うでしょ? でも大丈夫。cache=TRUEのチャンクで作られたオブジェクトはこっそりとファイルに保存されてるの。で,そのあとのチャンクでは,オブジェクトをこっそりファイルからロードしてくれるのよ。だから,本当は実行されないけど,実行されると思い込んで大丈夫よ~

ひな なにこれ捗るわ~

  キャッシュについては次回もう少し詳しく説明するかも。楽しみにしててね!

第2位:echo

ひな コードチャンクのコードって,レポートにいらなくない? 別に解析コードを見せたいわけじゃないし……

  つecho=FALSE

ひな m(_ _)m

第1位:include

ひな おねえちゃんのR Markdown,色んな所でinclude=FALSEってあるけど,なんなのこれ?

  これはわたしのナンバーワンオプション,⁠レポートに載せない」よ。

ひな 載せない? どういうこと?

  include=FALSEにしたチャンクは,レポートの中から存在抹消よ。でも安心してね,コードは実行されるわ。

ひな なるほど,よく考えるとそ~ゆ~チャンクってたくさんあるわ。セットアップチャンクでしょ,下処理チャンクに~,あと解析チャンクも結果を出力しないならレポートにはいらないわね。

  そうよ。でもこのオプション,あんまり有名じゃない気がするわ。わたしはプ◯キュアよりもinclude=FALSEが好きなのに。

ひな へ~そうなんだ~。便利なのにね~。おねえちゃん,今日はありがとう!! お礼にわたしのヤクルト半分わけてあげる~

まとめ

今回紹介したように,R Markdownは自分の作業ルーチンに合わせて自動処理の振る舞いを細かく制御できます。使い込めば使い込むほど,その便利さが実感できることでしょう。

気がつけばもう6月です。暦の上ではもう夏。そろそろ近所のビアガーデンも動き出した頃ではないでしょうか。R Markdownを駆使してさっさと仕事を片付けて,ビアガーデンに繰り出しましょう!

Enjoy!!

次回は

次回はレポート出力を制御するためのパッケージオプション,R Markdownファイルの分割と統合,レポートのメタ情報の設定方法など,レポートづくりをさらに効率化するためのノウハウを紹介します。また,今回も入稿したオリジナルの原稿である,自動変換処理などを行う前のR Markdownファイルやサンプルなどをまとめて公開しておきます。

著者プロフィール

高橋康介(たかはしこうすけ)

東京大学先端科学技術研究センター特任助教。専門は認知科学,認知心理学,認知神経科学。どうやったら人が幸せな気持ちになれるのか研究中。著書に「R言語上級ハンドブック」(分担執筆・C&R研究所),「ドキュメント・プレゼンテーション生成」(共立出版)。趣味はラテ・アート。