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第26回 メーラーの変更 : Evolutionの設定, Gmail on Prism, Thunderbird, Sylpheed

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Prismをインストールすると,⁠アプリケーション⁠⁠→⁠インターネット⁠⁠→⁠Prism]から起動することができます。Prismを起動すると,図4のようなダイアログが表示されます。⁠URL」に利用したいサービスのアドレスを,⁠Name」に保存したい名前を入力し,⁠Create Shortcuts」のDesktopを選択して利用します。

図4 Prismの登録画面

図4 Prismの登録画面

例として,Gmailを登録した状態が図5です。ここでは「Show status messages and progress(ステータスメッセージと進捗状態を表示する⁠⁠」を有効にしています。

他の設定,⁠Show location bar(ロケーションバーを表示する⁠⁠Enable navigation keys(ナビゲーションキーを有効にする⁠⁠」は,必要だと思った場合に追加するのが良いでしょう。

図5 Gmailを登録

図5 Gmailを登録

このように設定すると,デスクトップに「Gmail」というアイコンが表示されるはずです。このアイコンをクリックするとPrismが起動し,Gmailのログインページ図6が表示されるはずです。このようにすることでGmailを単体アプリケーションのように利用することができます。

図6 Prismで使うGmail

図6 Prismで使うGmail

注2)
これは将来の話に過ぎませんが,InternetExplorer8やFirefox3でサポートされるようになったオフライン機能が有効に使われるようになれば,Webアプリケーションをネットワークに接続しない状態でも利用できるようになります。たとえば,Webメールなどであれば,オフライン状態でメールを書きためておいて,ネットワークに接続できるようになったらまとめて送信する,などといった機能が考えられます。そうなると,Prismを利用した環境はローカルアプリケーションと全く同じ扱いができるようになりますから,利便性は大きく向上するはずです。

Thunderbird

Evolutionを使わず,またWebメールを選択しない場合,最初に上げられる選択肢はThunderbirdとなるでしょう。ThunderbirdはWindows・Mac OS Xを始めとする様々な環境で動作しますし,ユーザーも多いため使いこなしのテクニックが色々なところに掲載されています。

UbuntuでもThunderbirdを利用することができますので,利用を検討してみてはいかがでしょうか。次の手順でインストールできます。Synapticからインストールする場合は,thunderbirdとthunderbird-gnome-supportパッケージを導入してください。

$ sudo apt-get install thunderbird thunderbird-gnome-support

もし日本語表示が行われない場合は,thunderbird-locale-jaパッケージをインストールしてください(通常はこのパッケージは既にインストールされているはずです⁠⁠。

また,Gnome Doを利用している場合は次のパッケージも導入しておくと良いでしょう。このプラグインを追加することにより,Thunderbirdのアドレス帳をGnome Doから検索することができるようになります(Evolutionのアドレス帳も検索できます⁠⁠。

$ sudo apt-get install gnome-do-plugins

Evolutionで予定を管理していた場合は,Sunbirdが代替になります。同名のパッケージを導入してください。

$ sudo apt-get install sunbird

さらに,SunbirdはThunderbird内に組み込んだ状態で動作させることもできます。lightning-extensionパッケージを導入してください。この拡張パッケージを導入すると,Thunderbirdのペインの一部に,Sunbird由来のスケジューラが表示されるようになります図7⁠。予定とToDoをここから管理することができるようになりますので,OutlookやEvolutionのような,PIM的な機能を求める場合はこの方法を用いてください。

$ sudo apt-get install lightning-extension

図7 Lightning Extension

図7 Lightning Extension

また,PGPによる暗号化機能を利用したい場合,Enigmailパッケージを導入することで実現できます。次のコマンドを使うかSynapticからインストールしてください。

$ sudo apt-get install enigmail enigmail-locale-ja

Thunderbirdは[アプリケーション⁠⁠→⁠インターネット⁠⁠→⁠Thunderbird]から起動することができます。初回起動時に図8のようなダイアログが表示されますから,そのまま[OK]を押し,デスクトップ環境の標準メーラーとして登録しておきましょう。この操作により,Firefox上などでメールアドレスをクリックすると,Evolutionの代わりにThunderbirdが起動するようになります。

図8 Thunderbirdを標準メーラーにする

図8 Thunderbirdを標準メーラーにする

Sylpheedの利用

Thunderbird以外の選択肢としては,国産のメーラーであるSylpheedが挙げられるでしょう。以下のコマンドを用いるか,Synapticからインストールしてください。

$ sudo apt-get install sylpheed

Thunderbirdでは起動時に自動的に標準メーラーに登録することができましたが,Sylpheedではそうした動作は行われませんので,手動で[システム⁠⁠→⁠設定⁠⁠→⁠お気に入りのアプリ]から設定を変更する必要があります図9⁠。操作は,当該のダイアログを開いて,メールクライアントとしてSylpheedを選択するだけです。

図9 Sylpheedを標準メーラーにする

図9 Sylpheedを標準メーラーにする

なお,日本国内ではあまり利用されていませんが,Sylpheedには派生ソフトウェアとして,Claws Mailというものも存在します。開発の中心が欧米圏なので英語インターフェースとなりますが,英文メールを主に作成する場合,スペルチェックが内蔵されたこちらを利用するのが便利でしょう。以下のコマンドで導入できます。


$ sudo apt-get install claws-mail 

著者プロフィール

吉田史(よしだふみひと)

Ubuntu Japanese Team Member株式会社創夢所属。システム管理を中心にWindows/PC Unixを併用している。Ubuntu Japanese Teamではパッケージサーバの管理や翻訳などの作業を担当。