Ubuntu Weekly Recipe

第61回 「Ubuntuらしく」仮想マシンを使う:ubuntu-vm-builder

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インストールが完了すれば,⁠ubuntu-vm-builder」というコマンドが利用できるようになります。仮想マシンのインストールを行ってみましょう。これも以下のコマンドをタイプするだけです。ただし,ubuntu-vm-builderはカレントディレクトリ直下に仮想マシンを格納するディレクトリを作成しますので注意してください。

以下では念のためホームディレクトリ直下に「vm」というディレクトリを作り,そこに移動しています。

$ mkdir ~/vm
$ cd ~/vm
$ sudo ubuntu-vm-builder kvm intrepid --mirror=http://jp.archive.ubuntu.com/ubuntu

⁠sudo ubuntu-vm-builder kvm intrepid」の最後の「intrepid」の部分で,インストールするUbuntuのバージョンを変更できます。hardy(8.04)・intrepid(8.10)・jaunty(9.04)のいずれかを通常は使うことになるでしょう。

以下のようなメッセージが出力され,マシンの仮想HDD領域の作成・フォーマットやソフトウェアのインストールが始まりますので,しばらく待ってください(マシンの性能にもよりますが,30~40分ほどの時間がかかります。この間ユーザーが行うことはありませんので,そのまま待っていてください⁠⁠。

$ sudo ubuntu-vm-builder kvm intrepid --mirror=http://jp.archive.ubuntu.
com/ubuntu
2009-03-14 20:24:07,042 INFO     Creating disk image: /tmp/vmbuilderDcvG3r/disk0.img
2009-03-14 20:24:07,061 INFO     Adding partition table to disk image: /tmp/vmbuilderDcvG3r
/disk0.img
2009-03-14 20:24:07,180 INFO     Adding type 1 partition to disk image: /tmp/vmbuilderDcvG3
r/disk0.img
2009-03-14 20:24:07,198 INFO     Adding type 3 partition to disk image: /tmp/vmbuilderDcvG3
r/disk0.img
2009-03-14 20:24:07,207 INFO     Creating loop devices corresponding to the created partiti
ons
2009-03-14 20:24:07,225 INFO     Creating file systems
2009-03-14 20:24:07,258 INFO     mke2fs 1.41.4 (27-Jan-2009)
2009-03-14 20:24:08,252 INFO     Mounting target filesystems
2009-03-14 20:24:08,263 INFO     Installing guest operating system. This might take some time...
/var/lib/python-support/python2.6/Cheetah/CacheRegion.py:30: DeprecationWarning: the md5 module is deprecated; use hashlib instead
  import md5

(省略)

2009-03-14 20:57:42,091 INFO     Updating certificates in /etc/ssl/certs....done.
2009-03-14 20:57:42,091 INFO     Running hooks in /etc/ca-certificates/update.d....done.
2009-03-14 20:57:50,233 INFO     grep: /proc/self/status: No such file or directory
2009-03-14 21:05:13,228 INFO     update-initramfs: deferring update (trigger activated)
2009-03-14 21:05:20,308 INFO     Copying to disk images
2009-03-14 21:05:26,678 INFO     Installing bootloader
2009-03-14 21:05:38,080 INFO     Unmounting target filesystem
2009-03-14 21:05:38,340 INFO     Converting /tmp/vmbuilderDcvG3r/disk0.img to qcow2, format ubuntu-kvm/disk0.qcow2
2009-03-14 21:06:05,935 INFO     Cleaning up

こうして仮想マシンの生成が完了するとプロンプトが表示されます。エラーメッセージ等がなければ,~/vm/ubuntu-kvm/以下に,仮想マシンのためのイメージ一式が準備されているはずです。この仮想マシンを起動してみましょう。

$ cd ubuntu-kvm/
$ ./run.sh

この操作でUbuntuがインストールされた仮想マシン図1が起動し,コンソールベースのログイン画面図2が表示されるはずです。既存の仮想マシンを使ったことがある方にとっては非常に拍子抜けするかもしれませんが,ubuntu-vm-builderにより,仮想マシンがこのように,非常に簡単に作成・起動できるようになります。

図1 KVM-QEMUの起動直後の画面

図1 KVM-QEMUの起動直後の画面

図2 起動が終了してログインできるようになった状態

図2 起動が終了してログインできるようになった状態

ウインドウには「QEMU」と表示されていますが,これはKVMが専用のQEMUを利用して起動しているためです。これで最小限のUbuntuが利用できる状態になりました。

ユーザー名・パスワードともに「ubuntu」でログインが可能です。

多くの場合は仮想環境上でもデスクトップが必要と思われますので,以下のコマンドでDesktop関連の機能を導入してください。サーバー的な用途でのテスト環境であれば,このまま利用しても問題はありません。

$ sudo tasksel install ubuntu-desktop

著者プロフィール

吉田史(よしだふみひと)

Ubuntu Japanese Team Member株式会社創夢所属。システム管理を中心にWindows/PC Unixを併用している。Ubuntu Japanese Teamではパッケージサーバの管理や翻訳などの作業を担当。