Ubuntu Weekly Recipe

第151回 Ubuntu 10.10で4世代目iPod touchをマウントする

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フォルダを覗いてみる

Nautilusでファイルを覗いてみると,いろいろと興味深いことがわかります。音楽ファイルは[iTunes_Control]-[Music]以下にありますが,ファイル名はF+連番で,それ以下のフォルダを見ても,ファイル名からどの曲かわかるようにはなっていません。同期すると,すべてのファイル名が変更されるようです。何らかのツールを使わないと同期できないことがわかります。

iPodにEPUB/PDFリーダであるiBooksをインストールし,いくつかのEPUBファイルを同期すると[Books]フォルダ以下に配置されますが,EPUBが解凍された状態になっています※3⁠。つまりどういうことかというと,気軽にNautilusでマウントしてファイルをやりとりすることは,きわめて難しいのです。しかし,よくよく考えてみるとiOSとはこういうもので,NautilusなりFinderなりに相当するアプリケーションは,標準では添付されていません。必ずiTunesを経由しなさいということなのでしょう。USBメモリのように手軽にファイルのやりとりができ,さまざまなファイラーが存在するAndroidとは対照的ですが,設計思想の違いなので,どちらがいいかということではありません。このような違いがあるというのを頭の片隅に置いておくといいでしょう。

図4 iTunesのフォルダ

図4 iTunesのフォルダ

図5 ファイル名が変更されて何かわからないが,プロパティを見るとMYXQ.m4aは「冬の日(StudioMix)」であることがわかる

図5 ファイル名が変更されて何かわからないが,プロパティを見るとMYXQ.m4aは「冬の日(StudioMix)」であることがわかる

※3
EPUBはZIPで圧縮されています。

iPodで再生できるCodec

iPodでは,音楽はMP3とMPEG4(AAC),動画では同じくMPEG4(H.264)が主に使われています。これらはUbuntuでもエンコードすることができます。

Rhythmboxでリッピングできるようにするためには,ubuntu-restricted-extrasをインストールします。あとは[編集]-[設定]-[フォーマット]で[CD Quality, AAC]を選択するだけです。ただし,メタタグのデータベースはiTunesのほうが充実していますので,データを取得できない場合はiTunesを使うか,自分で登録する必要があります。

図6 AACでリッピングするための設定

図6 AACでリッピングするための設定

今までにリッピングしたOgg Vorbisなどの曲をAACに変換(トランスコード)したい場合は,UbuntuソフトウェアセンターからSound Converterをインストールしてください。[アプリケーション]-[サウンドとビデオ]-[サウンド変換]で起動し,[編集]-[設定]の[フォーマット]を[AAC(.m4a)]にします。あとはファイルやフォルダを追加して変換してください。

図7 SoundConverterの画面。あとは[変換]をクリックするだけだ

図7 SoundConverterの画面。あとは[変換]をクリックするだけだ

動画のエンコードには詳しく触れませんが,AvidemuxやHandbrakeを使うと簡単です。ただし,HandbrakeのパッケージはUbuntu 10.10には存在しません※4⁠。PPAにスナップショットがあるため,必要であればこちらからインストールしてください。なお,スナップショットの特性上,タイミングによっては動作しない可能性もあります。

※4
同じく10.04にも存在しません。

まとめ

ここまでお読みいただければわかりますが,UbuntuとiPodは相性がいいとは言えません。やはりiTunesありきでiOSのバージョンも上がり,新機種も精力的に発売されている現状,これに対応するのは容易ではありません。iPodをUbuntuで使うために購入しようと考えている方は,この点も考慮するべきでしょう。本稿執筆時点において,CreativeがAndroidを搭載した音楽プレイヤーを発売する予定ということなので,こちらも検討してみるといいかもしれません。

著者プロフィール

あわしろいくや

Ubuntu Japanese Teamメンバー。Ubuntu Japanese Teamではパッケージングなどを担当。ほかには日本語入力関連やOpenOffice.org日本ユーザー会コミッティも兼任。